山小屋だより

山歩きや街歩き、そこで出会った花や風景を紹介しています。
ぜひ、一緒に歩きましょう

北穂高岳(その12)

2008-09-22 | 北アルプス
タカネヤハズハハコ

ザイテングラートを少し下ったところにありました。
ヤマハハコの高山型です。別名:タカネウスユキソウともいいます。
花が完全に開きません。
茎や葉っぱに毛がたくさんあり、全体がシロっぽくみえます。
今年もいろんなところで会いました。



イワヒバリ

すぐ近くの岩に鳥が飛んできて止まりました。
動きが速く、あっという間に飛び去りました。
5mくらい離れていましたが、すかさず望遠で狙いました。
1枚だけかろうじて写っていました。
岩場でよく見かける「イワヒバリ」です。
出迎えにきてくれたのでしょうか?




ザイテングラートの登山道です。
かなりザレています。
うっかりすると小さな石に乗って滑りそうです。
かなり降りてきたので、下にうっすらと涸沢カールの雪渓が見えます。
ここにもペンキマークがしっかりついていました。
歩いたことのあるコースは気分的にも楽でした。



ミヤマトリカブト

トリカブトの仲間にもたくさんあります。
咲いている場所や葉っぱの形でも違うようです。
地方名がついているのもあります。
ここでは高いところに咲いているので「ミヤマトリカブト」
と呼ぶことにしました。
全草が毒草だということは随分知れ渡っているようです。
少し背景を入れて美しく撮ってあげました。




少し離れたところに白っぽく見えるのがありました。
変種でしょうか。
初めての出会いでした。
時々植物は突然姿を変えることがあります。
1代限りか子孫が残るか、その時になってみないとわかりません。
印象に残る花でした。



やっと雲の下に出たようです。
これから行く涸沢ヒュッテが小さく見えます。
涸沢カールは上からみても大きなカールです。
大昔に氷河が削ってできたといわれていますが、
最近地層の研究から別の説もあるようです。



常念岳

遠くに目をやりました。
正面に常念岳が姿を見せてくれました。
涸沢ヒュッテのテラスからは手前の山が邪魔してみえません。
燕岳からコマクサをみながら常念小屋に泊まる積りで歩いたことが
ありますが、5時間くらいで着きました。
まだ昼頃だったので、そのまま常念岳を超えて蝶ヶ岳ヒュッテまで
歩きました。さすが11時間は長かったです。
この時も1人だったので歩けたのでしょう。
蝶ヶ岳ヒュッテではウナギが夕食にでました。
美味しかったです。



ここにも幾つかのクサリ場やハシゴがあります。
穂高岳山荘に泊まる目的で登ってくる人もいます。
せまい場所では譲り合いが大切です。
山では登り優先ですが、場所によっては必ずしもそうでは
ありません。
先に下りてきて貰ったほうがよい場合もあります。
お互い声を掛け合い、気持ちよく歩きたいものです。


ハクサンイチゲ

だいぶ標高が低くなりました。
すっかりお馴染みになったハクサンイチゲが姿をみせてくれました。
白い花びらに見えるのはガクです。
ここではかなり遅くまで咲いているようです。




再び、遠くを眺めました。
常念岳の左にみえるのは横通岳のようです。
この山はピークを踏まず、下を巻いて歩きます。
この稜線歩きも晴天に恵まれると素晴らしいところです。





右手に前穂高岳が現れました。
大きな山です。
奥穂高岳はこの奥にあってここからはみえません。
前穂高岳から左手は北尾根と呼ばれ、やはり厳しい岩稜帯です。
来年は前穂高岳に登りたいと思っています。



エゾリンドウ

夏の終わりから秋にかけて咲くリンドウです。
似た花にオヤマリンドウというのがありますが、オヤマリンドウは
茎の頂きに花が集まって咲きます。
エゾリンドウは上部の葉の脇にも花が咲くので区別できます。
園芸種のリンドウの原種だそうです。
もう少し下ります。