桜前線が北上を続けている中、「寒の戻り」が報道されている日本。ここ亜熱帯地方の福州でも「寒の戻り」の最中だ。連日の35度を上回る「真夏日」が一週間続いた後、ここ4~5日は一転して「雨の冬日」が続いている。最高気温14度・最低気温10度となっていて、一夜にして最高気温の差が20度もあったので体調を崩した。4月7日(火)の朝から始まった腹痛と下痢が2日間続いた。「下痢止め」の薬を服用しながら授業に臨んだ2日間だった。
授業の合間の休み時間に、3階の渡り廊下で欧米の教師と簡単な雑談をすることもある。アメリカ人(青い服)とイギリス人(オレンジの服)だ。フレンドリーなアメリカ人は、いつも笑顔で挨拶をしてくる。彼は、「中国の女性と結婚し子供もいるが、残念ながら離婚した。」と以前話していた。今は新しい恋人がいるようだ。イギリス人とは最近になってフランクに簡単な会話をするようになった。彼も独身だが、中国人の恋人があるようだ。彼らの国は中国から遠いので、1年に1度くらいしか母国に帰らないようだ。「ママに元気な様子を見せに1回だけ帰る。」と話していた。
キャンパス内には、数少ないがイスラム圏からの留学生たちの姿もあった。中国の各大学では、中国政府の国策(アフリカ・イスラム諸国との交易重視)もあって、アフリカ・イスラム諸国からの留学生が近年増加している。
今の2回生(40人在籍・20人ずつの2クラス)は、私が2013年の9月に初めて中国の大学に赴任した時、新入生だった。あれから1年と7か月が経った。日本語を初めて「あいうえお」から学習する学生がほとんどだったが、今では簡単な「日常会話」程度はできてきている。10段階ある日本語会話能力の「中級の下」ぐらいかな。階段の四段目くらいである。「総合日語1~総合日語5」の授業があって、1・2は1回生、3・4は2回生、5は3回生の前期というプログラムになっている。
同じ教科書内容を、中国人教師が各課の前半部分を担当し、後半部分を私が担当する。後半部分は、「実践会話」が中心だが、私の場合は「文法事項」もかなり重視しながらの授業を組み立てている。また、授業を通じて「日本事情」に言及することも多い。
先週の「日語4」の授業は、「勧誘表現」が学習内容の中心だった。会話実践練習の一環として「大学の新入生に対する、クラブ・サークル・同好会などの勧誘」活動を模擬的に行った。「カンフーの声」・「スケット団―学内生活支援―」・「コスプレサークル」・「ダンスサークル」・「LOL倶楽部」・「アニメサークル」・「旅行研究会―あなたの旅行はここから始まる―」・「日本文化研究会」・「演劇部」・「映画鑑賞サークル」・「料理協会」・「日本語協会」・「ネットゲームクラブ」・「バトミントン社」・「法律協会」・「剣道同好会」・「太鼓サークル」・「小栗旬 ♡ 研究社」・「ヒップホップダンス」・「料理サークル」などの各団体からの「勧誘表現」を用いての活動が行われた。
各団体が「勧誘」を行った後、新入生に模した2回生たちから4~5人の質問を受ける。そこでまた、会話のやり取りが始まるので、かなりの会話を「勧誘する方も、聞いている方も」することになっていた。
外国語学部の授業が行われている建物の3階の廊下に、「日語専業」(日本語学科)の活動の写真が貼られていた。2013年の11月と12月に行われた「日本文化研究会主催の茶道・寿司体験」と「2回生日本語演劇発表会」の時の写真だった。私の姿も写真に写っていた。茶道の演示をする写真などだった。懐かしい……。