彦四郎の中国生活

中国滞在記

日系企業への学生たちの会社見学や就職支援❷—3回生たちとともに福州住友電装有限公司へ

2018-12-31 17:53:58 | 滞在記

 12月24日(月)、閩江大学日本語学科3回生の学生たち約50人とともに、福州住友電装有限公司の会社(工場)見学に。学生たちは、大学より貸し切りバスをチャーターして、何先生が引率して会社に向かった。私は同僚の日本人教員小原先生を誘って私のアパート近くでタクシーを拾って会社に向かった。午前9時前に、私たちも学生たちも会社前で合流した。この日、会社や工場を案内してくれる従業員が出迎えてくれた。

 会社の講堂(会議室)にて、副経理(副社長)の村上さんと通訳の馬さんにより、会社説明が行われた。①「会社紹介(2005年創立)」②会社の製品紹介—ワイヤーハイネスとは?—車両内の電力・信号を伝送するもの。人の「血管・神経」に相当する役割」③住友電装—1990年代より中国に進出し、2000年代より本格的に会社・工場を増設。現在、中国全土で25箇所に会社(工場)がある。④この福州の工場(会社)は2005年に創立。会社の発展の歴史。現在の従業員数は約1500人。⑤会社内組織体制⑥日本企業の製造業が大切にしていること。日本語学科の学生たちに望むこと―日本語力・日本文化理解を磨くこと+指示待ちではなく自ら考えて動く」などの説明があった。

 その後、閩江大学卒業生で現在この会社に就職し仕事をしている先輩たち7人が紹介された。

 先輩たちから一言ずつ挨拶があり、自分の仕事のことや会社のようすなどについて話していた。40分間ほどの講堂での説明会の後、学生たちは4つのグループに分かれて、広くて大きな工場内を見学し、働いている人たちの様子などを1時間ほど見学して廻った。工場内は「撮影禁止」なので、工場内の写真は残念ながら撮れなかった。

 工場内の現場の見学が終わり再び講堂に集まり、村上さにへの質疑応答。中国における「自動車販売の今後の動向」などに関する質問や、採用された場合の待遇条件、採用試験についてなどについての質問があった。

 2017年度、世界各国の自動車保有台数(1000人あたり)は、3位アメリカ(797台)、17位日本(591台)となっている。しかし、中国は111位の85台とまだかなり低い。現在、世界で最も自動車販売台数が多いのは圧倒的に中国なのだが。つまり、今後も大きな販売台数の伸びしろがとても大きい中国社会であるとの説明もあった。

 午前11時すぎに、2時間あまりの「会社・工場」見学が終了し、学生たちはバスに乗って大学に戻って行った。午前11時半となり、午前中の労働が終了した従業員たちが食堂に向かい始めた。

 12月2日、中国の「国家公務員試験」が全国900箇所あまりの会場で一斉に実施されたことが、NHKの報道番組で伝えられていた。「中国で国家公務員試験"国考"—倍率4000倍も」「2019年度国家公務員試験で"1万4500人余募集➡92万人受験(平均倍率約63倍、ここ10年で最高」「広東省気象局、管理官のポスト1人の枠に4040人が応募」「国家公務員は社会的地位が高く、比較的に労働条件が恵まれている」などの報道内容。

 2019年6月に中国国内約2800の大学を卒業する学生数は約750万人。だから、卒業予定の8人に1人が平均倍率63倍の国家公務員試験に臨んだこととなる。中国では、卒業後の就職は 年々いっそうの厳しさが増してきていると言われている。日本語学科のある中国の大学は約300余り。学んだ日本語が生かせる日系企業への就職も厳しさを増してきている。中国国内の日系企業ではなく、大学卒業後に直接に日本国内の日本の企業やホテルや商業店舗などに就職を求める学生が、閩江大学日本語学科の卒業生でも ここ1〜2年、まだ少ないが出始めている。

 

 

 

 

 

 


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