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彦四郎の中国生活

中国滞在記

「ひめゆり平和祈念資料館」の展示説明内容を、歴史の書き換えと批判した西田昌司参議院議員、沖縄や京都への心がない人物かな‥と思う

2025-05-18 11:58:51 | 滞在記

 第二次世界大戦(太平洋戦争)における未曾有の悲惨な沖縄戦で約20万人が亡くなってから80年が経過した。

 その沖縄戦の中で、「ひめゆり学徒隊」の隊員たちも、約240人中136人が亡くなっている。

 沖縄戦のことやひめゆり学徒隊のことについて、沖縄県南部の糸満市伊原に「ひめゆり平和祈念資料館」があり、ひめゆり学徒の沖縄戦体験を伝える平和ミュージアムとなっている。この資料館の前には、ひめゆり学徒の慰霊碑がある。慰霊碑のそばには、かっての沖縄戦で「伊原第三外科壕」(野戦病院)として使われた鍾乳洞がある。ここに隠れていた100名中80名余りは、米軍の攻撃によって命を落とした。

 そのひめゆり平和祈念資料館や地下壕(鍾乳洞)を、かって訪れた音楽家の宮沢和史は、ここで沖縄戦の実相に初めてふれ、心に大きく響くものがあり、名曲「島唄」を作った。

 そしてこの「島唄」を1992年以来歌い続け、この「島唄」の歌詞のほんとうの意味も語りながら、「私は、日本人は沖縄に借りがある」と思い続けている。それが宮沢和史(59歳)という男の感性なのだろう。

  今年の5月3日の憲法記念の日、沖縄県那覇市で開催された憲法記念日のシンポジューム(主催:神道政治連盟沖縄県本部、日本会議 共催:自民党沖縄支部)で、京都選出の西田昌司参議院議員(67歳)が、ひめゆり平和祈念資料館の展示説明について、「展示説明がひどい。歴史を歪曲し書き換えている。日本軍がどんどん入ってきて、ひめゆりの隊が死ぬことになった。そして、米軍が入ってきて沖縄が解放された、とそういった文脈で書いている。歴史が書き換えられると、こういうことになってしまう。沖縄の場合、地上戦の解釈を含めてかなり無茶苦茶な教育のされ方をしている。自分たちが納得できる歴史を作らないと、日本は独立できない」と、語った。

 この西田氏の発言に対し、ひめゆり平和祈念資料館は、「西田氏が指摘したような展示説明は、資料館及びひめゆりの慰霊塔の周辺にも、過去も現在も一切存在しない」と抗議した。この西田氏の発言は、沖縄県民に限らず日本全国で、多くの批判があったが、西田氏は5月7日、国会内で記者団に発言を撤回する考えはないと表明した。

 この問題は、テレビの報道番組でも取りあげられていたが、橋本徹氏などは、「人間の実存を無視して国家を語る保守派の典型。日本軍を正当化するあまり沖縄の悲惨さに心が行かない。戦時における本土の政治家・軍幹部はこうだったんだろう」と語っていた。

■西田昌司:1958年生まれ。滋賀大学卒業。京都府議を経て2007年に参議院議員初当選。父は京都府選出の西田吉宏元参議院議員。2019年には京都選挙区での参議院選挙でトップ当選で3選。旧安倍派に属し、高市早苗氏や稲田朋美氏らとともに安倍保守派とされる。最近、「石破首相の辞任・石破おろし」を先陣をきって求めたが、賛同の輪が広がらず、と言うよりも与党内で自身への信頼が極めて薄いことが露呈し、失敗に終わったという経過がある。夫婦同姓・別姓選択婚や同性婚、LGB法案など、家族観やジェンダーに関する政策に一貫して反対・慎重な立場をとっている。今年7月に予定されている参議院選挙で4選を目指している。

 その西田昌司氏は、現在、「北陸新幹線延伸問題」での与党整備委員会の委員長をしている。敦賀以西の延伸問題では一貫して「敦賀・小浜・京都ルート案」を主張。「敦賀・米原ルート案」には強く反対している。この「敦賀・小浜・京都」案は、全長の約8割がトンネルとなり、京都市内だけでも約40kmものトンネルが掘られる計画だ。京都市内の地下水の枯渇問題への懸念もあり、京都仏教会は、今年に入り、「京都が京都でなくなる 千年の愚行」と、「小浜・京都案」に反対声明を出した。また、小浜・京都間の丹波山地の市や町のほとんどが反対している。小浜・京都間の途中に新幹線駅計画はなく、膨大なトンネル掘削残土が山々の盆地に積まれるだけと、環境破壊に対しての大きな問題を不安視している

 米原ルートに比べても巨大な予算が必要となる小浜・京都ルートになぜ、京都選出の西田氏がごり押しするのか、その思惑はわからないが、巨額の利権も動いているのだろう。

 今年7月に予定されている参議院選挙。西田氏は4選を目指して出馬予定だが、これまで西田氏に投票してきた京都府民は、一度立ち止まって考えて欲しい。西田氏は、「沖縄にも京都にも 血が通った心がない人物かと思うのだが‥。」

 

 


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