彦四郎の中国生活

中国滞在記

吉本・維新が日本を根底からダメにしてきている―そして、吉本・維新と安倍政権の蜜月関係

2019-08-05 06:54:56 | 滞在記

 日本維新の会、近畿以外にも党勢―神奈川・東京の選挙区でも議席獲得―この参議院選挙で日本維新の会は、大阪・兵庫だけでなく関東でも議席を獲得した。日本維新の会は、国民の不満を異常に扇動し煽り、勢力拡大をめざす。典型的なポピュリズム政党である。そこには、不満を煽って扇動するが、実は国民生活にとって最も本当は大切な「国民生活擁護」「国民の生活をよりよくする」という政策はほとんどみられない。

 ◆吉本興行と日本維新の会と安倍政権とは、お互いにトライアングルのように相互に協力関係を結び、蜜月関係にある。安倍政権にとっては「憲法九条改正」をなんとしてもやり遂げるため、日本維新の会との協力関係は必要だ。安倍政権以上に憲法改正を声高に日本社会に主張しているのが維新の会。世論をおもんばかって、安倍政権が言いたくても言えないことを維新の会は国民に主張してくれる。まさに安倍政権の先陣をきってくれている。

 この見返りに、安倍政権は維新の会のために「カジノ法案」制定に協力し、大阪をカジノ都市として経済発展?することができるようにした。また、大阪での万博の開催に向けて強力な支援をした。2つの大きなプレゼント?をもらった日本維新の会は 低迷から息をふきかえし、4月の大阪知事・大阪市長W選挙で大勝した。これを選んだのは、B層国民ともよばれる大阪府民・大阪市民などであった。B層国民とは「よく考えて判断する思考力や教養的思考力が弱く、ポピュリズムなど 人々の不満を煽って勢力を広げるものにとても共感しやすい体質をもつ層の国民」のことである。このB層国民と吉本興行タレントの精神的相互関係は深い。「おもろてなんぼ」のバカ精神構造を多分にともに有する。

 写真週刊誌「FRI DAY」8月9日号。吉本芸人の雨上がり決死隊・宮迫博之やロンブーの田村亮などの「闇営業」と犯罪グループたちとの関係についてかなり詳しく写真とともに掲載されていた。

 反グレ集団で金塊強奪事件をおこした連中と宮迫博之の付き合い関係も報じられていた。「週刊新潮」や「週刊文集」の8月1日号の記事には、島田紳助のインタビューや「松本人志が牛耳る吉本興業の闇」の見出し記事があった。日刊「ゲンダイ」の「吉本分裂―加藤の乱」の見出しで、加藤浩次の大崎会長との話し合いなどが報じられていた。

 民放テレビの各報道番組はこの1カ月間、連日、このテーマを報道しているが。問題の本質に迫る内容は避けているか、表面的な吉本興業の少しばかりの内紛にばかり焦点をあてて この吉本問題を報道する姿勢が情けない。

◆吉本興行はいまや日本の民放テレビ番組にものすごい影響をもつ。そこに所属する6000人あまりの芸人は、全員が全員ではないが、ちゃらんぽらんで"芸とはよべない"、低俗で品のない、日本国民を一種の白痴化し、教養などをなくする働きをしている。毎日・朝日・読売などほとんどの民放局の最近の番組内容の堕落は 吉本興行のタレントを使いまくっていることと深く関係している。

 吉本興行としては、カジノ産業と結びついたエンターティメント事業での収益拡大等の戦略をもつこともできる。民放局の毎日の地上波番組で多くの吉本芸人が夕方のゴールデン時間帯が中身のないバカ番組をリードしているが、これを毎日あきずに見ていたら、確実に国民はバカになる。(※番組の企画内容自体が優れ、それを吉本の芸人が司会をしている場合は、それなりに良い番組となる。しかし、芸人やゲストたちの「おもろてなんぼ」のバカ企画中心の場合の方が多いのが実情。バカ軽薄の垂れ流しとそれに合わせるゲストたちに情けなくなる。)

◆安倍政権は、この吉本興行とも蜜月関係である。安倍政権としては吉本タレントとのタッグなどを国民にアピールし、国民に政権への親しみやすさをメッセージとして送っている。この6月には、安倍首相は吉本新喜劇のナンバ花月の舞台にも登場。それら見返りに、122億円にのぼる予算が組まれている「クールジャパン機構」事業に吉本興行の参画を招く計画(大阪城公園内に訪日外国人向けの劇場建設―吉本興業とタイアップ)などを具体化しつつある。また、維新の会と吉本興行とも互いにいろいろな面で支え合う蜜月関係ともなっている。吉本興行としては、カジノ産業と結びついたエンターティナー事業での収益拡大等の戦略を実現することができてくる。これを戦略的に行っているのが吉本興業のドン・大崎会長や岡本社長。

 このことについて、ようやく これらの問題の本質を取り上げたのが「週刊文集」の8月8日号の上記の記事だった。「安倍官邸と蜜月―吉本のドンが狙う 血税120億円」「安倍が活力、カジノ・大阪万博・沖縄で吉本動き出す」「"松本・大崎支配"のごっっう やな感じ―松本、安倍と会食」の見出し記事だった。

(※松本とは、ダウンタウンの松本人志のこと。彼は「天才芸人」を自称しているが、彼の芸は「芸ともよべない バカ軽薄なだけ」の芸人風タレント。そして、笑福亭鶴瓶の下品人格な芸?や明石家さんまの軽薄さとは吉本のトリプルトリオをなす。あと、お仲間にジャニーズの中居と合わせて、4人組四天王となる。これら4人のテレビ番組主役出演占有率は高い。)

 7月下旬にNHKスペシャルの特集番組で「半グレ―反社会勢力の実像」が放映された。反グレとはどんな集団なのか。報道では「離合離散を繰り返しながら、さまざまな犯罪に手を染める暴力団のような組織をもたない新たな犯罪グループ」と説明されていた。

 現在、この反グレによる犯罪が全国で最も多いのが大阪とのこと。大阪の反グレ集団と風切って歩く彼らへの異例のインタビュー、京都の女子大生などの若い女性何百人もを罠にかけて、風俗店に商品のように売り飛ばし闇に落とす反グレグループの実態。被害額360億円にのぼる反グレ詐欺グループと吉本芸人たちとの「闇営業」問題などについて報道していた。

◆これら、一連の「吉本・安倍政権・維新のトライアングル蜜月関係が、日本を根底からダメにしていきつつある。つまり、日本人の精神の崩壊化現象の深刻化。今、「吉本」を巡る一連の騒動の、「国民にとって 最も知る必要がある」問題の本質・本丸・核心部分だ。つまり、日本の国民・日本人・日本の国がこれ以上ダメになるか、そうでないかの 分水嶺となっている問題だということだ。しかし、テレビ局の報道番組でもモーニングショー報道番組でも、大手新聞でも、そのことの本質にほとんどふれることはない。というより本質問題への言及を避けているていたらくだ。さまざまな週刊誌報道の多くもそうである。

 最近読んだ本の一冊に、『日本共産党 政権奪取の条件』(KKベストセラーズ)というものがあった。保守主義者・適菜収と共産主義者・清水忠史との多岐のテーマにわたる対談を収録した本だ。なかなかの内容のある優れた本なので、ぜひ一読を勧めたい本だと思う。清水忠史は現在・大阪選出の衆議院議員で大阪府共産党委員会の副委員長。まだ50歳あまりと若い。かって松竹新喜劇の芸人として所属していたこともあるらしい。適菜収はジャーナリスト・著述業。なかなか深層まで考察する評論には定評がある。

 この本の第一章は「カジノ。万博、アホちゃうか」、第二章は「維新と吉本興行が 大阪をダメにした?」である。私もそう思うので、この章の見出しには笑ってしまう。ちなみに第三章は「日本共産党は なにをやろうとしているのか」第四章は「自衛隊と日米安保」、第五章は「日本を滅ぼした安倍政権」第六章は「閉塞感を乗り越えるために」となっている。

 「B層国民」について、「バカがバカを支持すれば 国は滅びる」との適菜収の指摘は、この大阪発祥の「吉本興行・日本維新の会」と「安倍政権」との蜜月関係が続けば国は根本から腐り滅びる、日本人の・日本民族の良い部分を確実を滅ぼす「亡国のイージス」だとも感じてもいる。

 吉本興行は現在、アジア戦略なるものの一環として、中国上海に「吉本芸人の養成学校」のようなものを作ろうとしている。「バカの輸出」であるが。かっての吉本興業の笑いは面白くてよかった。NHK朝ドラの「わろてんか」でもドラマ化されたが、100年余りの歴史をもつ。とりわけ、1980年代に始まった、毎週土曜日の午後1時からあった「吉本新喜劇」は、ほんとうに「笑えた」。「笑いの中に庶民の思いや、健康な精神が満載されていた。」2009年代に大崎洋(現・66)が社長に就任、創業家・林家と縁を切り、社風も笑いの質も変えて、「笑いの総合商社」としての政商路線をとり現在は会長に就任し、吉本のドンとして君臨している。

 このままでは、日本という国は「国 (吉本・維新・安倍に)破れられて 山河なし」という、日本人の根本的な変質がおこされようとしている。