長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

新そばを喰う新米

2014-10-18 08:06:32 | Weblog

昨日、お茶の仲間が「わびすけ」を持参で蕎麦を手繰りにきた。

ぼくの一番好きな花。京都の御所の近くに同名の喫茶店(たぶん京都で一番歴史あるさてん」

にもよく通った。

夕方、うちの常連で学校の先生みたいなことをやっている人が新米のかいらしい女の先生を

連れてきた。「蕎麦の喰い方を伝授」するとのこと。いつものように、蕎麦を一枚手繰った後に、

「そばがきと日本酒」を所望。ぐいのみの籠の中の器の説明。「このお店のものはほとんどが

久保忠廣で、これが黄瀬戸。これが織部で・・・」と新米教師に伝授していた。昔は学校でも、

職場でも「普通の風景」だったけど、最近は人間関係が不通になった。稽古という字も

そうだけど、古き先輩が新米に温故知新のことを伝えていく。そんなことが「今は昔」に

ならぬことを望む。お茶やお花やお酒の場には、いろいろな学びの場がある。

今日は午前中は二階は「お花のお稽古」。下では「蕎麦打ち教室」

夕方は16時で閉店して、その後は「ジャズライブ」。

 


新そばを新人が打つ会

2014-10-17 08:30:35 | Weblog

先週くらいから、北海道産の「新そば」を打っている。蕎麦好きには

たまらない季節。

昨日は「気骨の鮨会」だった。魚にも季節があるけど、世界中から築地

に集まってくるので、そんなありがたみが薄くなっている感がある。

蕎麦も地球の反対側のオーストラリアからでも入ってくるので、どれが「新そば」

かわかりにくい。でも打っていると「違い」がわかるし、昔から「釜前は風邪をひかない」

といわれるくらい、釜で茹でる時の空気が違ってくる。

御存じ、蕎麦の大切な栄養分の「ルチン」は茹でた蕎麦湯のほうに多く含まれて

いるので、蕎麦を喰った後に、蕎麦湯を入れて飲むと、血圧を調整してくれたり、

血管を若返らせてくれたり、美肌効果、抗酸化作用があったり・・・薬事法にひっかかる

くらい体にいい。空気までいいとなると、蕎麦湯割で蕎麦焼酎を飲みながら談論風発

すると、持続可能の健康人生に近づけるかもなんばん。

明日はベテランの蕎麦弟子が新そばを打ちにくる。

明後日の「日曜蕎麦大学」には、新人さんが二人入学してくる。

大道無門・・・禅の言葉だけど、入学試験も男女も年も身分も関係

なく、学びたい人には、門もなく自由なのが、いい。

「いつも身近にそば」をというのは、「あなたのそばがいい」というより、いい。

明日はジャズライブがあるので、16時閉店。すぐに満席になってしまったけど、

きっとニューヨークから時々きて天真庵でやてくれる定期ライブになりそうな予感が

する。24日の「ルナ」のジャズも楽しみ。秋は、みんなが「哲」できて、いいね。

明日は炎色野に久保さんがくる。天真庵では、蕎麦から珈琲からお茶道具まで、

「ほぼくぼ」というくらい久保さんの器でひしめきあっている。でも「生くぼ」

とはめったにふれあうことができないので、ぜひいってみてください。炎色野さん

のまわりは「渋谷の縮図」か「東京の縮図」みたいなところで、五感を解放させながら

歩いていると、「東京」の今がよくわかるところ。スカイツリーやそのまわりを回っても

「東京」とは似て非なるものしか見えないよ。


日本一美味い鮨

2014-10-16 08:14:34 | Weblog

今日は佐賀のがばいじいちゃんがやってきて、「気骨の鮨会」をやる。

今年一月から始めた新しい企画だけど、カウンター8人限定で、鮨を喰う、

という単純にそれだけのことだけど、お茶と同じように、「美しいこころ」みたいな

ものにふれるいい会になった。ほんものはみな「簡素」。よけいなもんはいらない。

昨日の夜は「かっぽれ」。浴衣に着替える時からきゃっきゃという元気な女子たちの笑い声が絶えない。

三味線の音や、踊りのある街は元気な街である。なるべくそんな機会を多くもちたいもんだ。

11月22日(土曜日)に玉ちゃんの「お座敷遊び講座」を開催する。8人限定。

昨日は渋谷の炎色野に「久保忠廣作陶展」を見にいった。雨にもかかわらず、10年来

の常連さんたちの元気な顔を見たりできて、元気をもらった。

今回の志野の器はより上を目指す陶芸家の気骨を感じる力に満ちている。天真庵の器は「ほぼ100%」が

久保さんの器。今日の鮨会も、彼の志野の四方皿に葉蘭をのせ、そこににぎった鮨をのせる。

手でにぎったものをお皿にのせ、それを手でとって黄瀬戸の皿に入れた醤油につけて食べる。「てとて」にこころが通う。

「身の丈、心の丈」を感じながら過ごす時間ほど至福の時間はない。

土曜日は「長屋でじゃずそば」。すでに満席だけど、より多くの人に聴かせたいじゃず。

お祭りも鮨会も茶会やお座敷も、じゃずもみんな生「ライブ」にいったものしか伝わらない「こころ」がある。

生きている、という手ごたえは、そんな中にこそあるのではなかろうかしらん。感謝。


もやしカレー

2014-10-14 08:52:09 | Weblog

昨日は大学時代からの親友が出張で、蕎麦を手繰りにきてくれた。

しかも大好物の「あじゃりもち」を土産に・・・持つべきものは友達だ。

彼は出世して一部上場会社の役員になった。「還暦になったら、仲間を集めて

祇園でお祝いしよう」と約束。

池袋に天真庵があった時、近くに気骨のある蕎麦屋があった。

毎朝そこの前を通ると、蕎麦汁を作る時のあのふくよかな香りが厨房

からただよっていて、思わず立ち止まって深呼吸をすると、「ああ、今日もしあわせ」

と体中の細胞がおらんでいた。そこで「蕎麦前」に日本酒を注文すると、漆塗りの升酒が

でてくる。つきだしが、「もやしカレー」で、それを酒肴に二合くらいキューと飲んで、

もりそばを手繰る。とろとろの蕎麦湯がでてくるところで、「蕎麦焼酎」と声をかけると、

絵唐津の湯飲みと、焼酎が片口に注がれてでてくる。それをいい塩梅に割って飲む。

「うーん、至福仕福、おしふく」の時間。今日は「お仕覆」だ。

今日から炎色野で久保さんの個展。天真庵の二階では久保さんの茶入れをいれるお仕覆をやる。

明日は休みだけど、「かっぽれ

明後日は「気骨の鮨会」 一月から始まって、毎月8人限定でやっているけど、すぐに満席になって

しまうほど定着してきた。

今月はあと二回、素敵なジズのライブがある。おいしいもをたた食べるだけなら、ブタやイヌでも

できる。「おいしく食べる」と思うと、いい友達をつくったり、いい音楽をきいたり、いい空間で

食べたいと思う。でもほんとうにいい空間、イヌも心地よい場所。だってワンルーム、やもん。

18日(土) 長屋でシャズ蕎麦

演奏:Tomoko Miwa(ヴォーカル)・ART HIRAHARA(キーボード)

19時開場 19時半開演 ¥2,000(蕎麦・珈琲 付き)

 

24日(金) 秋の夜長にしっくり染みるジャズLUNA

演奏:luna(ヴォーカル)・湯田大道(ギター)

19時開場 19時半開演¥4,000(お酒・肴・蕎麦・


そばの人気投票

2014-10-13 07:34:20 | Weblog

気温が30度くらいあると、圧倒的に「ざるそば」がでる。

今年の夏から「梅おろし蕎麦」をメニュー外メニューにしたら、かなり人気になった。

京都の蕎麦屋では人気があるメニュー。奈良の梅干しをのせて、ネギ、かつおぶしを薬味

にして、久保さんの「ちんことっくり」で蕎麦汁をぶっかけ、斑唐津の丼で手繰る。最高。

薬膳カレー蕎麦は、「とんさま」の副産物であり六白を5時間くらいかけてかえしとたまねぎで煮る成果物を中心に、蕎麦屋の出汁で使う椎茸、昆布、かつお

ぶし、に野菜や果物、もちろんハチミツなどを入れ、京都の「黒七味」という最強のスパイスと蕎麦汁でお客さんが「自分流」にする。

「とろろそば」は、長いもと大和いもを半々にすりすりし、蕎麦汁で伸ばしたものをぶっかけて手繰る。これで元気がでず、胴体着陸しかできない

男は男をやめたほうがいい。

カレーととろろは、「もち麦入りのごはん」で食べると、また違った味がするのだが、これは夜の寺小屋や珈琲塾の時にしかださない。

これから冬になるので、今年は「あたたかいそば」のメニュー外メニューを考えている。「花巻き」・・・あたり前すぎるし、

できたら、天真庵でしかないものをだそうと思案中。「天真蕎麦」・・・卵を・・・ウソ。

気温が20度近くになると、「鶏そば」や「とんさま」を手繰るお客さまが増える。

さて台風が近づいてきた。今日はこれから「卵かけごはん」

明日はお仕覆とタイムドメイン。

渋谷の「炎色野」では明日から19日まで久保忠廣さんの作陶展が始まる。日本人に生まれた以上は

ほんものの「器」をぜひ見にいって、触って、買って、使って、幸せになってもらいたいと思う今日このごろ。感謝。

 


またまた楽しまらずや 一楽

2014-10-12 08:30:50 | Weblog

昨日は、IT企業の社長が蕎麦を手繰りにきて「蕎麦の弟子になりたい」とのこと。

「ねっと21」という業界団体を立ち上げたころからの付き合いなので、かれこれ25年

くらいの知り合いだ。5年ほど前に「農業法人」も立ち上げ、埼玉(花園インター近く)で古民家を改装しながら、

「これからの農業」を模索している。人生二毛作の時代。こんなおもしろい人間が増えていくと日本の未来も明るい。

夕方は、カリフォルイニアで農業をやっているSさんが、蕎麦を手繰りにきた。アメリカにいても、毎日蕎麦か鮨を

食べているくらい、日本食通。昨日は、卵焼き、ゆば、切干大根をつまみ、締めはいつもの「鶏そば倍セット」と

禁酒ならぬ禁珈琲中で、星野村の煎茶を三煎くらい飲んで、「たいへんけっこうなお加減で・・」といって帰られた。

今月は二回きた。太平洋が、東京湾くらいのスケールのアメリカ人。国貞雅子の大ファンでもあり、土産に

彼女の新しいCD「M」もハグしながら持って帰った。

大きな台風がまた近づいている。農業だけでなく、みんな自然と共に、この星の上で生かされ生きている。

だから今日こうして息をしていることにも感謝。

今日は日曜日なので16時で閉店。

明日は祭日だけど「卵かけごはん」

火曜日は「お仕覆」&「タイムドメイン」

水曜日が「女かっぽれ」・・・かっぽれには「けんかかっぽれ」というのもある。


秋の最高の酒の飲み方

2014-10-11 08:47:25 | Weblog

「おいしい酒を飲む」よりも「おいしく酒を飲む」ほうが、3倍美味い。

おいしく酒を飲むコツは、気のおけない仲間と飲むことだ。

友の遠方より来る うれしからずや  で、昨日は福岡出身のオールドフレンド

が蕎麦を手繰りにきた。もちろん「そば前」(そばを食べる前の、お酒)からゆっくり「今」

を語る。孫ができたらしい。福岡は孫さんのホークスが優勝して盛り上がっているけど、

孫(そん)より孫(まご)の誕生のほうが、比べられないくらい幸せそうだった。

酒がいい感じにまわり始めたころ、「このCDいいね」といった。「国貞雅子の新しいCDでMいうねん、いや、いうっちゃ、よかろうが」

と博多弁でいうと、「ほんとうによかね」という。しばらくしたら、電話がなった。「国貞で~す。11月1日よろしくお願いします」

というのと、紹介したい人がいる、といった。片言の日本語で「18日にお世話になるヒラハラです。はじめまして」

とのこと。ニューヨークを中心に活躍しているジャズキードボード奏者で、18日に天真庵でライブをやることになっている。

残念ながらもうすでに満席だけど、すごく楽しみなライブ。24日のルナも国貞雅子と同じく、大石学さんとのコラボで

ぐんぐん歌に研きがかかってきた。そして11月1日は、その大御所・大石学さんが国貞雅子とライブをやる。

いい友に、いい音楽が加われば、鬼に金棒以上に、酒がうまくなる。

 

 

 


断捨離の一番むずかしいのは「人」かも

2014-10-10 08:38:36 | Weblog

すーさんが読んでいた雑誌類を、たまたま火曜日に依頼されて、

束にして捨てた。足腰が悪くなって、重たい雑誌をもってごみだしがおっくうに

なっていたらしい。「虫がしらせる」のひとつかもしれないけど、次の日に旅立たれた。

親の家のかたずけ、なんかがよくテレビや雑誌にでてくる。急速に高齢化がすすみ

人ごとではなくなった。先日妹から電話があり、「2トン車いっぱい、実家のいらないものを

かたずけた」とのこと。「ごくろうさま」と礼をいったら、「兄貴の本が倉庫まで、やまんごとある」

とのこと。なにが幸せか、って、酒を飲みながら本を読むくらいおもしろいものはない。

昨日の青山の古本屋で、紙袋2つを買い、青山通りのいきつけの酒屋で「花垣」を買い、それを

リュックに積んで帰る。

お金はいっぱいあってもじゃまにならないし、困らないけど、いろいろとやっかいなことが

その後におこる。「美田は残すな」とはよくいったものだ。

洋服は流行遅れになったり、サイズがわなくなったら捨てればいい。そのてん、着物

は洗い張りをしたり、縫いなおしたりすると、次の人に気持ちよくバトンタッチできる。

一番めんどうなのは「人」かも知れない。これからの時代は「いい友達」を

もつことだと思う。「いい」というのも、守備範囲が広いし、その対極の悪いのもいる。

悪いなかにまた魅力的なのもいて捨てがたい。でもそろそろ、何回目かの整理をしたいと思っている。

西郷南州に「偶感」というのがある。

「幾たびか 辛酸を 経て 志 始めて 堅し 丈夫(じょおふ) 玉砕(ぎょくさい) するも 甎全(せんぜん)を 恥ず 我が 家の 遺法人 知るや 否や 自孫(じぞ

ん)の 為に 美田を 買わず」


薬膳カレーぱーと3

2014-10-09 21:15:34 | Weblog

昨日ショックなことがあった。

スーさんが天国に召された。

来月の93の誕生日は「玉ちゃん」のお座敷芸で祝う予定だった。のにのに・・・

死ぬまで「ほぼ毎日」のように、「ほぼぶらじる」を飲んでくれた。ぼくの蕎麦を

浅草の「▽×そば」よりも美味いと最後までお世辞をいって励ましてくれた。

ときどき「薬膳カレー」をかみさんが家に届けた。日本人の平均から

いったら長生きだけど、まだまだ生きてほしかった。いつも帰り際に「120まで生きてよ」

と声をかけたのに・・・・・

18日(土) 長屋でシャズ蕎麦

演奏:Tomoko Miwa(ヴォーカル)・ART HIRAHARA(キーボード)

19時開場 19時半開演 ¥2,000(蕎麦・珈琲 付き)

 

24日(金) 秋の夜長にしっくり染みるジャズLUNA

演奏:luna(ヴォーカル)・湯田大道(ギター)

19時開場 19時半開演¥4,000(お酒・肴・蕎麦・珈琲 付き)

 

 


究極の薬膳カレー蕎麦 ぱーと2

2014-10-08 08:58:53 | Weblog

おからだお大豆に・・・・・・そんな名前の「地パン」というパンがある。

おからぱんだ。京都では「きらず」といって、晦日におからを食べ、お客さんとの縁、

家族や従業員との「縁がきれないこと」を祈念した。体にもいい。

別名「うのはな」ともいい、「うのはな鮨」も日本人には愛されてきた。

その「おから」と「薬膳カレー」をあわせると、おからがうのはなを超え、高嶺の花のような

極みに達する。天真庵の夜の勉強会には、それを京都の精進料理よろしく、いなりにして出す。

久保さんの志野の大皿に盛ると、黄檗山の普茶料理のように、手をあわせたくなるのだ。体にもこころにも感謝。

おからは、「イモサラ風」にもする。天真庵では、胡瓜、にぬき、魚肉ソーセージと、山芋を入れ、酢をきかせた

ものをつくる。これを「酢飯」にして、サンマや、アジや、これからは、サバがうまくなるので、鯖ずし風にしても美味い。

OK牧場のガッツ石松は、カレーに鯖煮缶を入れて「OKカレー?」「ガッツカレー?」にして食べるらしい。

厨房に「カレー」と「おから」があれば、安価で夢のような料理の花が咲く。

今日は「かっぽれ」。

昨日の「英語で蕎麦会」では、「おでん」を楽しんだので、今日は「鍋料理」にしようかしらん。

大分から「かぼす」もきたので、鍋が手招きをしているようだ。いや妄想?先週骨董屋で見つけた

茶道具が夢の中で手招きをした。顔を洗って出なおす、いや銀座へ出かけよう・・