深夜食堂、というのが静かなブームらしい。お客さんに「あれを見ると、天真庵とだぶる」と
いわれた。その人の話だと、メニューは「豚汁」と「ごはん」しかないらしいが、お客さんに
「卵焼きできる?」とか「ポテサラ食べたい」ボリボリなんてされると、できるものは作ってだすそうだ。
お酒は3杯までで、それ以上所望されると、「うちは居酒屋じゃなく食堂だから・・」といって断るらしい。
昨日の昼間、クール宅急便が届いた。今年能登に移り住んで、夏はかき氷、今は朝3時におきて
漁師の見習いをしている奇人のお弟子様(だいたいぼくのお弟子様は、奇人が多い)からだ。
あけてみると、川魚でいう「尺」、つまり30cm以上ある「鯖」が届いた。しまも6尾。そばが一段楽した時に、
そうろうと魚用のまないたを用意し、すばやくさばく。「これさば」という種類みたいに、そんじょそこらのさばとは
似て非な色をしている。魚しこみ用のざるに、三枚におろした鯖をおき、両面に藻塩をたっぷりまぶし、ネコ
たちにぬすみぐいさらないように、オープンスペースに吊るしてある青い吊るし籠(釣り具やで売っている)に、
入れる。「3分間まつのだぞ」みたいに、4時間待って、それを水でささと洗い、三杯酢(ぼくは、蕎麦汁に、これまた
能登の梅林ガールズにいただいた梅でつくった梅酢を適宜)につける。塩と酢の時間の塩梅で、「味」がきまる。
昨日は「福の会」があった。昨日の人たちは、その「しまさば」を食べれる「福」に恵まれた。
漬けていた鯖を、またまた「魚用のざる」の上にのせ、酢が自然になんじていくのを待つ。ただまつのはつらいので、
しめさばの端を少し切って、試食といいきかせ、カウンターで本を読みながら、一献。ピンクがかった鯖の身を
口に入れ、酒を飲んだ瞬間に、うたが口をつく。♪のとは ひぐれて ゆーやけ こやけ~ あなたのしめさば たべにいくの
若き小柳ルミコが歌ったあの歌・・
あ、いけない。今日は25人の「大普茶料理会」があるのだ。こんなことやってる場合ではない。
今日はそんなわけで16時閉店。今年、昨年?アトランタからスーパーシェフたちがきて、蕎麦打ちをやった後
、二階で普茶料理をやった写真が、天真庵の「二階で普茶料理」とかいうところに確か写真がある。9人くらいやった。
今日は一階二階で25人。はたして、スケットなしでいけるかどうか、挑戦する日。
明日明後日は「卒啄焙煎塾」&「無茶しぃの会」 スイッチ全開のまま、12月は走っている。日々是好日。