長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

佐賀の酒はうまいね~

2016-11-11 08:29:25 | Weblog

昨日のブログを読んだ知り合いから、佐賀のがばいじいちゃんのもう少しくわしいことを

知りたい、とのショートメールをもらった。昨年の秋まで二年にわたり、月一で「気骨のすし会」

をやってくれたけど、今年の一月に突然召されたので、精しいことは知らなかった。

ただ鮨会が終わった後、カウンターで「鍋島」を飲んでいるとき、この酒の故郷がぼくの故郷、

といっていた。そして、その界隈には酒蔵がずらっと並んでいて、観光スポットのようになっている、

という話を思い出した。鍋島の酒蔵のあるところは、「肥前浜宿」といって、古(いにしえ)の酒蔵の

建物が並んでいて、通称「酒蔵通り」と呼ばれている。なびではなく、長崎の空港から、きまぐれドライブを

していたら、そこにたどりついた。きっと、じいちゃんがよんでくれたんだろう。

温泉と温泉湯豆腐で有名な嬉野(うれしの)には「東一」(あずまいち)という、鍋島とおなじように、

全国区の酒がある。小城羊羹で有名な小城(おぎ)にも、「七田」という銘酒がある。

近頃の酒はワイングラスに入れて、「これうんちくパーチク」とボリボリしながら飲む輩が多い。あの酒オタク

たちに、「地酒は、その土地で飲みなさい」と、いってあげたい。そんな勉強をしたいまじめな左党がいたら、

押上にある「押上文庫」をおすすめする。

東一は、あの湯豆腐で飲むのが最高やし、むつごろうが遊んでいる有明海の横にある鍋島には、むつごろうや、

クチゾコの煮つけや、ガンツケという蟹のアンチョビなんかがいい。酒の上級者コースになるけど、小城羊羹を

食べながら、七田を飲むと、天国が近くなりそうだけど、極楽至極である。そして、この地方の料理にかかせないのが、

「皮くじら」とよばれる、くじらの皮。

今年は有田焼が生まれて400年の節目でもある。ワイングラスでぼりぼりみたいなみっともないことはやめて、

唐津焼きの「皮くじら」のぐいのみかなんかで、一献やりたいものだ。くどいけど、押上文庫には、もってかえりたくなる

「皮くじら」や「まだら唐津」がそろっている。

なつき君の新拠点「くちのつ巷珈琲焙煎所」にも、彼がそばを習いにきたころさしあげた「皮くじら」のそばちょこ

が置いてあった。もちろん、久保忠廣さんの作である。明日はそこで「からゆき蕎麦倶楽部」の幕開け式がある。

歴史的な一ページにきっとなるに違いない。