長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

風狂なお店

2011-08-25 08:55:44 | Weblog
昨日は歩いて業平橋のマックの前までいった。
書の人らと暑気払いにいく待ち合わせ。
押上駅前の京成橋の近くにもマックがあり、
そこから見上げるタワーがいい。シンメトリでなく
足が左に流れるようなラインが力強くていい。
昨日は「まるで、魔法の箒」みたいだと思った。
寒山拾得図で、拾得は箒をもっている。
平成とは世界中の政治や経済が混沌とし、神様が
大掃除をして、平たく成る、という言霊らしいが、
この箒はそれの象徴になるかもしれない、とか、ふと
思った。

いったお店は80年の歴史のある料理屋で、二階に
あがると、書が飾ってあった。その中に、楓橋夜泊の
一節が揮毫されたものがあった。

最後に主人と挨拶をした。詩吟の先生でも
あるそうだ。時間があり興じると、お座敷でも
詩吟をやってくれるらしい。
「こんどぜひ、楓橋夜泊をやってください」と頼んだら、
「よろこんで」という返事をもらった。

今日は、煎茶のお稽古
煎茶の先生の奥様は、西條八十の孫にあたる人だ。
西條八十の「蘇州歌曲」の最後に
♪鐘がなります寒山寺
というのがある。この楓橋夜泊からイメージしたものだと
思う。日本人は昔から、「寒山拾得」を、知らない間に
教えられてきた。そんないいものまで、掃除させられたく
ないと、つくづく思う。

楓橋夜泊 
      
月落ち烏啼ないて霜天に満つ  
江楓こうふう漁火ぎょか愁眠に対す
姑蘇こそ城外の寒山寺かんざんじ
夜半の鐘声しょうせい客船かくせんに到る