天然居士の独り言

主に日記主体のブログです。

原子力発電・・・

2019年03月11日 18時44分03秒 | 日記
 今日3月11日は、やはり特別な日との思いがあります。
 少し前から、マスコミでは、東日本大震災関連の特集があり、
 
 8年前の東日本大震災とその後の福島第一原子力発電所の事故による放射能の汚染は、
 その状況を実際に見て、その対策の一部が仕事だった事もあって、
 僕にとっては終生忘れられない日です。
 実際に被災された方、今も避難生活を続けている方にとっては、
 もっと色々な思いが心に浮かぶ日だと思います。

 東日本大震災では、
 死者は15,897人、行方不明者は2.553人、震災関連死は3.701人と報じられています。

 8年が経過したにも関わらず、
 ふるさとを離れて避難生活を続ける人はいまだ約52,000人にのぼるとの事です。
 この大きな原因が、福島第一原子力発電所の事故である事は間違いありません。

 最近、2006年の第一次安倍政権当時、
 国会で福島原発事故と同じ事態が起きる可能性が指摘され、
 当時の安倍総理は、「日本の原発でそういう事態は考えられない」として、
 一切の対策を拒否していたとの事を知りました。

 福島原発の事故は津波によって全電源が喪失し、
 原子炉の冷却機能が失われたことが原因です。
 政府や電力会社はこうした事態を想定外のことだったとして来ました。
 しかし、原発事故の5年前に、国会質問でその可能性が指摘されていました。
 質問をしたのは共産党の吉井英勝衆院議員で、
 2006年12月13日に、
 「巨大地震の発生に伴う安全機能の喪失など
  原発の危険から国民の安全を守ることに関する質問主意書」を政府宛に提出し、
 電源喪失によって原子炉が冷却できなくなる危険性があることを指摘していました。

 これに対して、安倍総理は、
 「外部電源から電力の供給を受けられなくなった場合でも、
  非常用所内電源からの電力により、停止した原子炉の冷却が可能である。」と
 答えています。

 これに対して、吉井議員はスウェーデンのフォルスマルク原発で、
 4系列あったバックアップ電源のうち2系列が
 事故にあって機能しなくなった事実を指摘し、
 「日本の原発の約6割はバックアップ電源が2系列ではないのか。
  仮に、フォルクスマルク原発1号事故と同じように、二系列で事故が発生すると、
  機器冷却系の電源が全く取れなくなるのではないか。」と質しました。
 すると、安倍総理は、
 「我が国の原子炉施設は、
  フォルスマルク発電所一号炉とは異なる設計となっていることなどから、
  同発電所1号炉の事案と同様の事態が発生するとは考えられない。」と
 答えています。

 吉井議員が問題にしているのはバックアップ電源の数のことであり、
 原子炉の設計とは関係ありません。
 実際、福島原発はバックアップ電源が全部喪失して、
 あの深刻な事故が起きました。
 そして、吉井議員がこの非常用電源喪失に関する調査や対策強化を
 求めたことに対しても、安倍総理は
 「御指摘のような事態が生じないように
  安全の確保に万全を期しているところである。」と、
 現状で十分との認識を示しています。

 もし、この時バックアップ電源の調査検討を行っていたら、
 あるいは、福島第一原子力発電所の事故は起きなかったのかも知れません。

 同じように津波に襲われた福島第二原発では、
 原子炉の除熱に必要な海水ポンプ3基と、それらの電源が海水に水没していますが、
 外部からの高圧電源の1回線が生きていて、
 原子炉の温度、圧力や水位などの把握が可能で、
 総延長9kmケーブルを人力でつなぎ合わせ仮設電源が確保でき、
 事故4日後に冷温停止に至る対処が行えた事により、
 福島第一原発のような事故に至らずに済んでいます。

 現在の安倍政権では、着々と原子力発電を進めています。
 これまでに再稼働した原発は5基で、
 原子力規制委員会の新規制基準に合格した原発は14基あります。

 政府の地震調査研究推進本部・地震調査委員会は、
 先月26日、東北から関東地方沖の日本海溝沿いの海域を震源とする
 マグニチュード7~8の大地震が
 今後30年以内に起きる可能性が高いと公表しました。
 以前から危険性が指摘されている南海トラフ地震もあります。
 改めて、原子力発電について、真剣に考えた方が良いと思います。

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