■1971年に出たPaul V. Hendrickxという人のSimultaneous Interpreting: A Practice Bookというのがあり、今は昔、「通訳理論研究会」でどなかたに見せてもらったことがある(1992年か1993年ごろだったか)。その後ずっと外国の古書店でも入手困難だったのだが、たまたまオークションに出品されていたので入手した。わりと知られた教材だったようで、Lambert, Daro, & Fabbro (1995)の論文でも素材に使われている。しかしChernovのInference and Anticipation in Simultaneous Interpreting (2004)によると、「同時通訳とは何の関係もない、senselessである」という評価になる。というのも、本の中身は単語のリストと数百語からなる文章で、先生がそれを読み上げ、学生が同時通訳するというものだからだ。単語リストの同時通訳は日本通訳協会が作った教材にも取り入れられている。評価はともかく、数少ない歴史的通訳教材としての意義はあるだろう。
最新の画像[もっと見る]
- 日本初の同時通訳 7年前
- 『会議英語の常識』 9年前
- Chernov本落札 9年前
- Translation and Translation Studies in the Japanese Context 12年前
- Translation Studies国際シンポジウムのお知らせ 13年前
- 講演会「通訳教育の理論と実践」のお知らせ 13年前
- いわき市久之浜町の被災状況(まとめ) 14年前
- いわき市久之浜町の被災状況(まとめ) 14年前
- いわき市久之浜町の被災状況(まとめ) 14年前
- いわき市久之浜町被害状況 14年前