MITIS 水野通訳翻訳研究所ブログ

Mizuno Institute for Interpreting and Translation Studies

お知らせ

来月からこのサイトをMITIS(水野通訳翻訳研究所)ブログに変更します。研究所の活動内容は、研究会開催、公開講演会等の開催、出版活動(年報やOccasional Papers等)を予定しています。研究所のウェブサイトは別になります。詳しくは徐々にお知らせしていきます。

『同時通訳の理論:認知的制約と訳出方略』(朝日出版社)。詳しくはこちらをごらん下さい。

『日本の翻訳論』(法政大学出版局)。詳しくはこちらをごらん下さい。

Facebookはこちらです。

Mona Bakerの新著

2006年07月18日 | 翻訳研究

Baker, Mona (2006). Translation and Conflict: A Narrative Account. London: Routledge.
「この手があったか」と唸らされてしまうBakerの新著。解説文から引用すると、「本書は翻訳が戦争という制度の一部であり、翻訳者と通訳者は暴力的紛争の知的・道徳的環境を作り出す物語narrativeの流布と同時にそれへの抵抗にも参与することを明らかにする。著者は物語理論にのっとり、歴史的紛争と現代の紛争の多くの実例を使ってオリジナルで一貫性のあるモデルを提供する。翻訳における物語の流通のマクロとミクロの局面、翻訳と通訳、そして支配と抵抗の問題に等しく目配りしている。…」というのであるが、Bakerの使っているのは文学理論としての物語論ではなく、社会的理論、コミュニケーション理論としての物語論だ。フーコーのdiscourseやバルトの「神話」と一部重なる概念のようだ。驚いたことに、日本についても黒岩涙香が毒婦物で勧善懲悪のストーリーラインへの翻案を行ったことや「従軍慰安婦」の話まで取りあげられている。じっくり読んでみる必要があるが、ポストコロニアル翻訳研究よりいいのではないか。

夏ですので新しいテンプレートにしてみました。


手話通訳の国際ジャーナル 講演会のお知らせ

2006年07月18日 | 通訳研究

手話通訳の国際ジャーナルが来年発刊される。The Sign Language Translator and Interpreter (St. Jerome Publishing)で年2冊。理論から応用までほとんどの問題を扱うようだ。詳しくはSt. Jerome Publishing のサイトを参照。

すでに通訳学会のHPにはアップしてありますが、ここでも紹介しておきます。

「通訳」寄附講座開設特別記念講演会・ワークショップのお知らせ

・青山学院大学文学部では日本コンベンションサービス(株)による寄附講座「通訳ワークショップ」(07年度開講予定)の開設を記念して以下のとおり特別講演会および通訳ワークショップを開催します。
講演会=9月16日(土)10:00~12:00(受付 9:30)
通訳ワークショップ=同 14:00~17:00
青山学院大学(渋谷キャンパス)
講演会=9号館 901教室
通訳ワークショップ=15号館5階 CALL教室

1.  特別講演会
講師:横田 謙氏(外務省指名の歴代首相付き通訳者、株式会社リンガバンク代表取締役)
演題:通訳者から見た国際コミュニューケーションの極意
2.  通訳ワークショップ
講師(初級クラス):早崎 鐘基氏(会議通訳者)
講師(中級クラス):石黒 弓美子氏(会議通訳者)

注)本ワークショップは公開で行われ、一般の方でも参加を申し込むことができます。使用言語は英語・日本語です。参加資格はとくにありませんが、初級クラスで TOEIC 700点以上、中級クラスで 800点程度
の基本的な英語力があることを前提とします。

[参加費] 無料(ただしワークショップは資料代実費として500円徴収)
[申し込み] 講演会は申し込み不要。通訳ワークショップは以下の URL に掲載されているオンラインフォームを使って申し込み(先着順)。http://www.cl.aoyama.ac.jp/english/newSite/
[問い合わせ] 染谷 (someya@someya-net.com) まで