多文化共生なTOYAMA

多文化共生とは永続的なココロの営み

冬限定の「季節性うつ」、どう予防する?

2014-11-21 09:38:14 | ダイバーシティ
(以下、東洋経済ONLINEから転載)
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冬限定の「季節性うつ」、どう予防する?
過眠、過食に、意欲の低下……

2014年11月05日

「冬限定の「季節性うつ」、どう予防する? 過眠、過食に、意欲の低下……

「冬になると体重が増える」、「冬は引きこもりがちになってしまう」などに当てはまる方はいらっしゃいませんか?

「季節性感情障害(SAD)」は、ある特定の季節のみ、うつ病に似た症状が出てしまう脳機能障害の一種で、冬は「季節性うつ病」を含む季節性感情障害に苦しむ人がいるのです。

冬季うつ病の具体的な症状とは?

冬季うつ病の症状は大体10月頃から始まります。毎年この時期になるとものすごく眠くなり、人によっては10月から3カ月間は人と会話できない状態になってしまうというケースも。

過眠の他にも、意欲や集中力の低下、社会的引きこもり、過食による体重増加などの症状も同時に表れる場合が多くあります。また、特徴的なのは、炭水化物を含むスナック類を欲しがるようになることです。

主に1日の後半における炭水化物摂取増加が報告されています。

“食べては寝る”の繰り返しなので、これでは肥満への道まっしぐらですよね。本来睡眠にはダイエット効果があることが分かっていますが、冬季うつ病の方の場合、よく寝ていても深い眠りは少ないので、睡眠時間がダイエットの時間にはなっていないのです。

冬季うつ病を解消する答えは「光」にあった!

冬季うつ病になってしまう原因のひとつとして、日照時間の短さが関係しているといわれています。夏から秋になって光を浴びる時間が短くなることで、元気になることを促す脳内ホルモン「セロトニン」の分泌が低下してしまうのです。

そこで治療には、5000~1万ルクスの高照度の光を浴びる「高照度光療法」が有効とされています。高照度の光を朝に30分から2、3時間ほど見続けることで、睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌を抑制して体内時計をリセットし、同時にセロトニンの分泌を活性化させることが目的です。

自宅でも手軽にできる解消策としては、朝はなるべく朝日や、明るい照明のもとで朝食を食べたり、身支度をしたりするなどの方法をおすすめします。

冬はウインタースポーツ、クリスマス、お正月など楽しいイベントが目白押しのシーズン。寝てばかりいてはもったいないですよね。元気に楽しく快適に冬をエンジョイすべく、朝に明るい光を取り入れてみてくださいね!

「京都ブランド」に必要な多文化共生への課題

2014-11-20 15:00:54 | 多文化共生
(以下、alternaから転載)
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「京都ブランド」に必要な多文化共生への課題


2015年4月に開設する龍谷大学国際学部に就任予定の教授陣とJ.A.T.Dにしゃんた氏(写真右から2番目)

龍谷大学国際学部(2015年度開設予定)がシリーズで開催している国際学部「多文化共生トークセッション」。龍谷ミュージアム(京都市下京区)で10月末に開催された第3回は、ゲストに羽衣国際大学准教授であるJ.A.T.Dにしゃんた氏を招き「『ブランドとしての京都』と『多文化共生コミュニティ』」について、龍谷大学国際学部に就任予定の教授らと語り合った。(オルタナS関西支局特派員=近藤浩己)

■ 観光地として一流、居住地として三流の京都

京都は794年から1000年以上、日本の首都であり続けた街。全国から人や物が集まり文化が花開いた歴史がある。しかし、しきたりが多く排他的な側面を持つため、外部の人がとけ込みにくいとも言われている。

にしゃんた氏はまず、「観光地としての京都は一流。しかし住民として暮らす京都は三流」と、「ブランドとしての京都」に苦言を呈した。

その理由として「留学生として滞在していたときは、みなさんとても優しく接してくれた。京都は外国人も学生も歓迎する街。しかしそれは『いずれ出ていく』ことが前提の優しさだった」と言及。住民として暮らし始めると、冷たくなっていく人もいたと振り返った。

国際文化学部に就任予定の松居竜五教授も、「京都はそのブランド力にあぐらをかいている。私も京都出身だが、生活者から見たこの都市には疑問を感じる」と、共感。「外国や地方など、外からの力を受け入れる気持ちを持たなければブランド力を維持できない」と続けた。

一方、国際文化学部に就任予定のカルロス・マリア・レイナルース教授は、同じく古都と呼ばれる奈良の学生を例に挙げて発言。「奈良の学生には『観光地としての奈良を盛り上げたい』という熱意がある。しかし、同じ観光地として京都を参考にしようとしても、京都では新たな取り組みが見つけられない」と話し、危機感を感じるべき段階にあると述べた。

■ 「ほったらかし」は共生ではない

落語や空手など日本文化に精通するにしゃんた氏。「日本人は自国の文化を大切にしてほしい」と呼びかけた

これからの京都に期待すること——。これについて国際文化学部の北條英明教務課長は、道が狭く、交通機関が複雑な京都ならではの対策を提案。

「移動の不便さも京都らしさ。案内板の英語表記など、インフラ整備をするのも大事だが、困っている外国人を地域の人がサポートできればいい」と話し、「また行きたいと思う印象的な街になるには、そうした人を増やさなければならない」と述べた。

にしゃんた氏は、京都だけではなく、日本の素晴らしい文化を知ってもらうことが重要と発言。「日本には世界に誇れる文化がある。年賀状やお歳暮を欠かさず贈ったり、見えなくなるまで人を見送ったり。素晴らしい文化」と讃えた。

しかし、この文化を理解してもらうためには「違い」を認めることが大切だと提唱。

「『ほったらかし』が共生じゃない。国や性別、顔に至るまで我々には違いしかない。その違いを認め、わかり合う努力をしないと、異文化を理解するのは難しい」と話し、皆が共に楽しみ、学び、笑う景色を作ることが共生であり、人と人の正しい付き合い方だと力を込めた。

白豪主義政治家が党首復帰=「多文化は国を分断」

2014-11-20 14:54:50 | 多文化共生
(以下、ニコニコニュースから転載)
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白豪主義政治家が党首復帰=「多文化は国を分断」
時事通信社

2014年11月19日(水)15時49分配信

 【シドニー時事】
 オーストラリアで1990年代後半、有色人種を排斥する白豪主義の復活を訴えて波紋を広げた女性政治家ポーリン・ハンソン氏(60)は19日、ワンネーション党の再興を目指し、12年ぶりに党首に復帰したと表明した。

 党の公式サイトで、「多文化主義により豪州人は同一の価値観や信条で団結できず、国が分断された状態になっている」と主張し、イスラム教などの影響拡大に懸念を示した。来年のクイーンズランド州議会選挙で複数の候補を立てる方針。しかし、過激思想への警戒心は根強く、議席獲得は困難とみられる。

中小企業における「若者・女性の活躍推進」を考える

2014-11-20 14:51:56 | ダイバーシティ
(以下、日本商工会議所から転載)
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中小企業における「若者・女性の活躍推進」を考える
日本商工会議所・内閣府共催「ダイバーシティ・マネジメントセミナー」を開催(若者・女性活躍推進専門委員会)
2014年11月19日 13:00

 日本商工会議所は11月7日、内閣府と共催で、中小企業における多様な人材の活躍推進を考える「ダイバーシティ・マネジメントセミナー」を開催(日本商工会議所 若者・女性活躍推進専門委員会、全国商工会議所女性会連合会、内閣府による共催)。中小企業の経営者や管理職の方などをはじめ、98名が参加した。
 セミナーでは、女性をはじめとする多様な人材を確保・育成し、その個性や能力を最大限に発揮させ、組織の成長につなげていく柔軟性の高い企業経営(ダイバーシティ・マネジメント)について考え、中小企業における取組の実践方法について紹介。経営者や管理職のほか、企業で働く方を広く対象に、人材の個性や能力を最大限に引き出し、成果につなげていくヒントを提供することを目的とした。
 日本商工会議所 若者・女性活躍推進専門委員会の前田 新造委員長(株式会社資生堂 相談役)の開会挨拶の後、基調講演「女性の活躍推進と組織の活性化」と題し、中小企業におけるダイバーシティ経営について、株式会社日本レーザー・代表取締役社長の近藤 宣之 氏よりご講演を伺った。
 また、事例報告として、①株式会社井口機工製作所・代表取締役社長の井口 薫 氏より、外国人材の活躍推進について、②AGS株式会社・常務執行役員の平山 隆志 氏より、多様な人材の活躍を後押しするための働きやすい職場環境の実現について、③ダイバーシティ経営に向けた商工会議所の中小企業支援について、船橋商工会議所・副会頭の大西 智子 氏よりご紹介を賜った。
 セミナー後半には、登壇者4名と参加者との意見交換を実施し、中小企業における取組促進に向けた率直な意見や意識について、会場内での共有化を図った。

日本人留学生、9年連続減少=中国人が31%占める-米

2014-11-19 09:26:11 | 多文化共生
(以下、時事ドットコムから転載)
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日本人留学生、9年連続減少=中国人が31%占める-米

 【ニューヨーク時事】フルブライト奨学金制度を運営する米国の公益法人、国際教育研究所(IIE)が17日公表した2013~14年度の留学生動向に関する報告によると、米国の大学、大学院などで学ぶ日本からの留学生数は1万9334人となり、前年度比1.2%減少した。日本人留学生の減少は9年連続。ただ、減少率は09~10年度の15.1%をピークに低下している。
 出身国・地域別では日本は7位。1990年代半ばには1位だった。外国人留学生の出身地トップは中国の27万4439人。前年度比16.5%増加し、米国内の外国人留学生全体の31%を占めた。2位はインド(10万2673人)、3位は韓国(6万8047人)。(2014/11/19-08:36)

外国人技能実習/期間最大5年に延長/法務・厚労省が有識者懇受入枠拡大も検討

2014-11-19 09:24:05 | 多文化共生
(以下、建設通信新聞から転載)
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外国人技能実習/期間最大5年に延長/法務・厚労省が有識者懇受入枠拡大も検討

 外国人技能実習制度の期間上限を現行の3年から5年に延ばすなどの制度拡充に向け、法務、厚生労働両省は、産学官の有識者らで組織する懇談会を設置した。10日に第1回会合を開き議論をスタート。管理監督体制の抜本的強化策、実習期間の延長、受け入れ枠や対象職種の拡大などをテーマに検討を重ねていく。
 技能実習制度を巡っては、実習実施機関などによる入管法令や労働関係法令違反が発生していることに加え、米国務省など海外からも制度批判がなされている。
 一方で、活用する側からは対象職種の拡大や実習期間の延長などを望む声が寄せられている。
 法相の私的懇談会「第6次出入国管理政策懇談会」の外国人受入れ制度検討分科会は6月10日に、制度見直しの方向性を示した報告書を発表。同24日に閣議決定された「日本再興戦略改訂2014」にも反映され、管理監督体制の強化を前提とする制度の深化と拡大が打ち出された。
 法務、厚労両省が設置した合同有識者懇談会の初会合資料によると、技能実習の各段階(1号、2号、延長、再実習)修了時における技能評価試験の受験義務化、実習生が帰国した後のフォローアップ、新法人(取締機関)による指導監督、悪質な監理団体に対する刑事罰や公表制度といった罰則のあり方、日本人と同等額以上とされている報酬の履行確保策などが論点に上がっている。
 また、実習期間の延長や再実習に当たっては、「優良な」監理団体や実習実施機関に限定する方針で、技能評価の実施状況や実習体制などの観点から優良の要件を探る。延長などを可能とする実習生についても、求められる技能水準を満たしているかなどを見極める。
 監理団体、受入企業の監理適正化に向けたインセンティブの一環として、優良であることが認められる場合は、受け入れ枠の拡大を容認する考え。上限設定や常勤職員数に応じた、よりきめ細かな人数枠設定を検討していく。
 建設分野では2015年度から、技能実習(2号)修了者を対象に、国内業務に2-3年間従事できる時限的緊急措置が始まる。これは20年東京五輪の準備などによる一時的な建設需要の増加を見据え、即戦力となる「就労者」を受け入れるもので、開発途上国の外国人への技能移転を目的とする実習とは全く別枠のスキームとなる。
[ 2014-11-19]

「日本人の繊細な心遣いに感動」=在日中国人が語る日本語講師との交流

2014-11-19 09:23:37 | 多文化共生
(以下、livedoorNEWSから転載)
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「日本人の繊細な心遣いに感動」=在日中国人が語る日本語講師との交流

2014年11月18日 13時37分 Record China
17日、レコードチャイナ編集部の取材に在日中国人女性が日本で体験した感動のエピソードを語った。

2014年11月17日、法務省の調査報告によると、在日外国人で中国人は最も多く、2013年末には64万9000人が日本で生活している。日本人にとっては何気ないことでも、中国人が感動することは少なくない。レコードチャイナ編集部の取材に在日中国人女性が日本で体験した感動のエピソードを語った。

来日8年目の中国人女性は、今でこそ日本での生活に慣れ多少精神的な余裕も出てきたが、最初は言葉の壁も大きく不安だらけだったと振り返っている。

日本に来て間もないころ、ボランティアが日本語を教えている教室に通っていた。ボランティアということもあり、日本語を教えてくれたのは専門的な訓練を積んだ講師ではなく、定年退職した年配者や子供が大きくなった主婦などだった。

中には元教師もいたが、システマチックな指導ができる人はごく少数だったという。それでも彼らは外国人に非常に親切で、日本と歴史的な因縁を持つ中国人に対しても偏見を持つことはなかった。中国人女性は「言葉が分からない私たち外国人に対し、ボランティアの先生はわかるまで丁寧に説明し、彼らの友好的で温かみのある人情あふれる接し方に感動したことを覚えている。ある日本人女性の先生は、私たち中国人の生徒に毎回のようにお菓子をくれ、日本語だけでなく日本の文化についても教えてくれた。彼女が手作りの布製の財布をプレゼントしてくれた時には、日本人の繊細な心遣いに皆感動した。今でもこの出来事は深く印象に残っている」と日本人との文化交流について語った。(取材・編集/内山)

若者の「習っていません」発言に40代以上が「やる気がないのか?」と思うワケ

2014-11-19 09:22:02 | ダイバーシティ
(以下、誠Biz.IDから転載)
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若者の「習っていません」発言に40代以上が「やる気がないのか?」と思うワケ

OJTで仕事を覚えた人が大半の40代以上は、若者が言う「習っていないから知らない」発言に受け身な印象を持ちます。一方で若者がそうした発言をするのには、ある社会要因が関係しているようです。
[原田由美子,Business Media 誠]

 先日、40代半ばを過ぎて初めて人材育成に携わるようになったある人が次のようなことを言っていました。

 「最近若手が、すぐに『習ってない』と言うんだよね。これって、みんなそうなんですか? 私たちの世代は『習ってない』というのは禁句だったので、すごく違和感を感じるのですが……」

 実は私、この気持ちがとてもよく分かるのです。

 そこで今回は、若手の人には上司の考え方を。そして「やる気がないのか?」と感じる人には、若手とのコミュニケーション上のポイントを紹介します。

参考記事:アナログ時代を生きた40代上司は、なぜ意味のない書類を提出させるのか
40代以上の価値観――20年前の仕事の覚え方

 私が20代のころの経験が、上司世代の価値観を知る上で役立ちそうなので述べていきます。

 新卒入社した生命保険会社は、人材育成システムがしっかりしていました。入社3年目までに身に付けなければならない知識やスキルの基準と方法、得なければならない情報は常に用意されていて、それを一定期間で身に付け次のステップを目指していくのです。そして売上成果を上げるための支援役として、5~6人のチームに1人のトレーナーが付き、配属後3カ月間はほぼつきっきりでした。

 半年目以降は、自立して行動しつつ必要なサポートが得られます。常に、何を求められているのか、何をすればよいのかが非常に分かりやすい環境でした。また、身近に世代の近い先輩や同期も多いので、分からないことや困ったことがあれば聞きやすくもありました。

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 その後、人材育成企業に入社しますが、その会社での人材育成の中心はOJTでした。といっても上司は全員役員で、コンサルタント。常にオフィスにいるわけではありません。指示がなくても動かざるを得ないOJT環境でした。そのような環境下で仕事を覚える方法は4つでした。

 1つ目は、上司の担当企業先に同行させてもらい、そこで打ち合わせ~研修実施の現場を肌で感じること。

 2つ目は、上司が手書き(当時はまだPCが普及しておらず、上司はワープロが苦手)で書いた原稿をワープロ入力する過程で、研修運営の構造を理解していくこと。

 3つ目は、社内にある既存の企画に目を通すことや、参考文献を読むこと。分からないことは図書館で調べること。

 そして最後に、顧客先に1人で行き、会話の中で分からないことを書き留め、戻ってから上司に教えてもらったり、自分で調べたりしながら身に付ける。

 これが、仕事を覚える方法でした。

 そして、社内の専門分野以外の知識や情報(世の中の動向や営業手法のトレンドやノウハウ)は、書店に行き、売れている雑誌や本をチェックしたり、何となく「ピン!」ときた書籍を手に入れたりして学んでいました。

 生命保険会社と人材育成会社。ある程度決まったことをシステムにのっとって仕事を覚えさせる会社と、常に新しい状況に対応しながら仕事を覚える会社。全て用意された中で手際よく対応することを求める会社と、常に未知のテーマを与えられ、試行錯誤しながら取り組むことを求める会社。当時はただガムシャラに取り組んでいたので全く気が付きませんでしたが、置かれた環境により、仕事の覚え方も異なるわけです。

 実は、今の40代以上の多くは、OJTで仕事を覚えてきた人達が大半です。その人達にとって仕事を覚えるとは、きっかけをもらいながら、自分でつかみ取っていくもので、誰かが教えてくれるまで待つという感覚が希薄です。そのため、誰かが教えてくれることが前提となる「習っていない」という表現に違和感を覚えます。その理由は、この表現からとても受け身な印象を持つためです。

若手が「習っていません」という理由

 一方、当事者の若手側に視点を移すと、彼らが「習っていない」というのは、ムリもありません。というのは、大きく分けて2つの要因があるからです。

 1つは、採用環境の変化。20年前は、就職活動期に「会社が人材育成に投資しているか」を気にする人はほとんどいませんでした。しかし今は、採用時に「人材育成制度があるか」をチェックする人が増えています。そのため、採用情報には必ずと言っていいほど、人材育成について紹介があり、「基礎から丁寧に指導します」「OJTでしっかり仕事を身に付けていただけます」などの文言が添えられています。彼らにとってみれば、生命保険会社を例に挙げて紹介した、システムにのっとった人材育成こそ、イメージするものでしょう。

 もう1つは、仕事を覚えにくくなった環境にあります。

 IT化が進んだことにより、多くの仕事はパーソナルになっています。そのため、人材育成会社の例で紹介したようなOJT中心の育成は、上司や先輩の仕事を見て覚えることがしにくく、機能しないと言えます。

 また職場は余裕がない上に、年の近い先輩も少ないため、ちょっとしたことなどの相談や質問もためらわれます。

 結果、さまざまなことを1人で抱えた上、指示者の意向とズレが生じたアウトプットを出します。さらに評価されない経験を1度でもすると、そこで気持ちが萎縮します。気持ちの萎縮が起こると、それからは自己防衛を始めます。よって「習っていない」という表現をする必要が出てくるのです。

 彼らが「習っていません」と言う時は、何の他意もなく素直に言っている場合と、ミスや失敗をしたくないという自己防衛心から言っている場合があるわけです。

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「やる気がないのか?」と思った時は

 ここからは、若手に「習っていません」と言われ、「やる気がないのか?」と思った時のアプローチ方法を紹介します。

 私は最初、彼らに「やる気がない」ことを前提にアプローチしました。そのため「やる気を出すためのアプローチ」に必死になって取り組みました。コミュニケーションを取る頻度を増やしたり、褒めたり、叱ったり、動機付けをするための方法論を試したり、仕事の心構え(自立姿勢)などを伝えていました。

 しかしコミュニケーションを取っていると、何となく違和感を感じます。彼らは伝えたことはしっかりやってくれるし、ミスや間違いもとても少ないです。私が20代のころよりも、はるかに優秀とさえ感じます。

 どうやら、やる気がないのではないのです。

 そこで次に試したのは、「仕事の覚え方」を教えることでした。私が人材育成会社時代にやっていた方法の一部を伝えることです。

 例えば、仕事は全体像を見せて、その中で今取り組んでいる業務の位置付けを伝え、その前後も考えながら仕事をすること。顧客先に同行する際には、議事録を書いてもらい、その議事録の中で分からない用語を確認し、それを調べる方法を教えること。

 1つの仕事が終わったら、課題を見つけてその改善策のアイデアをいくつか出してもらい、やってみてもらうこと。

 などです。

 すると「習っていません」という表現は使わずに、「ここはどうしたらいいですか?」や「自分としてはこう考えてみたんですが」という表現に変わっていきます。

 その方法が上手くいっているかどうかを測る目安として、私はメンバー1人1人の表情が明るくなっているか、口数の少なかった人の口数が増えているか。こんな点をポイントに置いています。

まとめ

 紹介したアプローチ方法は一例にすぎませんが、「習っていません」と言われ「やる気がないのか?」と頭をよぎった時の参考になれば幸いです。

夫が統合失調症、息子のために別れるべきか

2014-11-18 10:57:14 | ダイバーシティ
(以下、東洋経済ONLINEから転載)
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夫が統合失調症、息子のために別れるべきか
夫の病気が与える悪影響が心配
ミセス・パンプキン :グローバルマザー 2014年11月18日

【読者からの相談】

別居中の夫とその実家との付き合い方に悩んでいます。私は日本に留学し、就職、結婚をした在日外国人です。留学中に日本人の夫と知り合い、2年間付き合って結婚しました。
結婚後、何かにつけてけんかが絶えず、理不尽にけんかを売られることが多かったのですが、すぐに子どもの賢治(仮名)を授かったこともあり、我慢してきました。しかし、賢治が3歳を迎えた時、限界を感じ別居しました。
しかし、私は日本でほかに親戚はなく、子どもに寂しい思いをさせたくなかったので、引き続き夫の実家とは付き合いを続けました。賢治が4歳の時、別居中の夫とのけんかの最中に、実は夫が統合失調症であることを聞かされました。18歳の時に発症したそうです。これでいつもけんかになる原因がわかりました。
賢治はもう10歳になりました。夫の病気が与える子どもへの悪影響を懸念しつつも、父親(夫)、祖父母からの子どもへの愛情の狭間で、悩みながら付き合いを続けています。夫とその実家との付き合いを絶った方が賢治の為になるのでしょうか?
高木(仮名)

【パンプキンからのコメント】

他人の痛みに関心のない人に、魅力はない

この問題は、高木様が賢治くんに、どのような価値観や人生観を持つ息子に導くべきかという問いでもあると思います。

私の友人に、「他人の痛みや社会的弱者に関心のない人には、自分は関心がもてない」と公言する人がいます。同じ人がこのようにも表現しています、「半径100メートルのことにしか関心のない人とは、話もしたくない」。

初対面や久しぶりに再会する人で、自分とその家族の話題にしか関心のない人がたまにおられます。他人さまのことをとやかく言えた立場ではないのですが、そのような人たちは人間的な魅力に欠けていることで、共通しているように感じます。時間泥棒に遭ったようなガッカリした後味しか残らないのです。

このことを裏返せば、たくさん学び視野が広い人は社会的な関心事も多く、他者の痛みや悲しみに共感できたり社会的弱者に心を寄せることができたりする人が多いという実感です。そしてそれを人前で自然に発言できる人たちは、その人自身が魅力に富んでいます。どうしてでしょうか?

この世には、いろいろな形の差別があります。中には日本特有の差別も存在します。たとえば出自による差別。少し勉強すれば意味のない差別であることがわかることです。ほかにもヘイトスピーチなどで取りざたされる民族差別では、歴史的な背景への無理解やデマがネットで急速に蔓延していますが、根底には「弱者を必要とする人間の弱さ」、「真実より耳に優しいことを信じる人間の弱さ」及び「自己正当化への飽くなき欲求」と「偏った情報源の受け売り」があり、まったくのナンセンスです。

最初は同調圧力に屈するだけでも、しだいに差別を率先することで精神優位を味わい、承認欲求を満たすための「ヘイト・スパイラル」に陥っている人が多いのは残念です。誰でも外国に行けば少数外国人になることを忘れず、少数者の立場に思いを馳せたいものです。

障害者差別に関しては、多くの人は遅かれ早かれ、老衰や病気で障害を持って生きる運命にありますし、貧富の差による差別では、貧富と人格の良し悪しが関係ないことは説明するまでもありません。

特定の病に対する差別では、たとえば水俣病患者は、その原因を特定する技術もない時代では奇病と恐れられ、胎内感染で生まれてくる子もいたので、家族中で差別を受けました。その風評被害は、水俣在住と言うのがはばかれるほど、今も続いているのだそうです。

どれもこれも、差別は偏見を植え付ける為政者や、その政治的意図からくる嘘を見抜けない無知な人の恐れから生まれ、無関心な人に助長されてきました。この人たちが持つ言葉は少なく、再び会おうという気が起こらない人たちばかりです。

私自身も社会的弱者として生きてきた

このように申し上げますと決まって、私がきれい事を話しているとか理想論だと反論してくださる人がいますが、何を隠そう私も、戦後の日本で韓国人の女性として生まれるなど、「社会的弱者としての資格」を3つも4つも持ってこの国で生まれ、生きてきました。

そんな経験から申し上げるのですが、差別は無知から生まれ、無関心者もそれを助長する側に立つということです。私の場合は「弱者としての資格」はないが多くを学んだ友人や、彼らから紹介された本などの導きで、弱者の資格は返上できなくとも、それに負けない生き方を選択することができました。

自分が置かれている立場を隠したり逃げたりする生き方は、本当の自分自身を否定することになり、そこで結ばれる人間関係も、偽りの上で築かれていることになります。

そして悲しいというか滑稽なことに、そのように生きること自体が、自身がいちばん憎んでいる差別構造の差別する側に、無意識にでも加担することになってしまうのです。中でも悲惨な事例では、差別する側に回ることで、“弱者である自分”との決別を図ろうとする生き方も見受けられます。

時に排外的で過激な言動で保守政治家と関係を築いていた故・やしきたかじんさんの父親が在日韓国人で、たかじんさん本人に自身のルーツに葛藤があったと、その死後、メディアに書かれました。たかじんさんの排外的な言動は、「差別される側」から「する側」に自身を転換させるための対応だったのではと思います。

薬害エイズで最初に実名を公表した川田龍平さんは、その時まだ10代でした。のちに衆議院議員になられた母親の考え方が大きく影響したと想像されますが、実名公表第1号として大きくニュースになったこと自体が、当時のこの病気に対する偏見や差別を物語っていると思います。

多くの、差別を受けている病気を抱えている人たちが、結婚などに差し障ると言う理由でその病を隠していますが、その人たちの生き方を、この社会では誰も批判する資格はありません。

しかし川田さんがその病を実名で公表する人でなかったら、彼自身が今、衆議院議員として活躍していますが、これだけの大きな仕事に関われる人生を歩めたかどうか。また、それだけの期待を人々から寄せられる存在になり得たかどうか。薬害肝炎訴訟の福田衣里子さん然りです。

原因不明や風評被害も差別を助長する

結核が日本人の死因の1位で、不治の病と恐れられたのは半世紀以上前の話です。それよりも前に特効薬が日本で使用され、不治の病ではなくなったのに続いたハンセン病患者に対する差別や偏見の歴史は、筆舌に尽くせないものがあります。

これらの病気が国の恥とされた時代では、完治しても家族に迷惑がかかるという理由で家に帰らず、故郷の近くまで行って、無言電話で母親の声だけを聞いて療養所へ戻る人のエピソードを読んだときは(神谷美恵子『生きがいについて』)、その底しれない差別の実態を知り、絶句しました。

どれだけの人がこの病気の偏見と差別と圧迫の中で、果てて逝ったことでしょう(神谷さんはこの病気の弱者の資格のない人でしたが、この病気の人に寄り添って治療や研究に生涯を捧げることに、自身の生きがいを見つけた人です)。

高木様、遠回しな申し上げ方になりましたが、多くの不治の病が不治でなくなった今日に、いまだ克服されず偏見が残っている病気のひとつに、統合失調症があると思います。完全に克服はされていませんが、内容とレベルによっては、通常の社会活動が十分に送れる良薬が開発されていて、その恩恵を受けている人が多いと聞いています。

多くの不治の病が不治でなくなったように、この病気も1日も早くその日が来ることを私は願い、信じてもいます。その日が来れば、この病気に対する偏見も随分払拭されるでしょうが、私たちはその日を待つまでもなく、この病気で苦しむ人とその家族と、その苦痛や困難を共有できる心は失いたくないものです。

賢治くんが父親の病を知らずに育ち、無意識にでも弱者の立場に無理解な人間に育ち生きていく姿を想像してください。弱者でない人が多くを学ぶことで弱者を理解し寄り添い、差別に憤り闘っている時に、弱者やその家族が無知であり続けたり逃げて生きるのは、悲劇を通り越しています。

今の段階で絶縁しないほうがいい

夫君は病状の良い時は、親子の交流を断ち切るのを貴女が悩むほどの、父親としての愛情を賢治くんに示される方なのですね。ご夫君に合う薬の開発が、1日も早いことを祈るばかりです。

私は夫君の症状の具合がどの程度のものかわからないので、最終判断はもちろん高木様の方がご自身にあった判断をされることでしょう。今後の病の進展か回復状況を鑑みながら、別居を続けるか離婚するかは貴女が選択するとして、祖父母も含めて今、絶縁までされるのが子どものためかと悩むのはいかがなものでしょう。

賢治くんを、他者の痛みが理解できたり他人のために泣ける心優しい青年に育てたいのでしたら、まず父親の痛みや悲しみに目を背ける人であってはなりません。私がきれい事を言っているだけだと受け止められませんよう、切に願っています。

大阪・淀川区が全国初のLGBT支援、「正しい理解を深めたい」

2014-11-17 15:05:20 | ダイバーシティ
(以下、alternaから転載)
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大阪・淀川区が全国初のLGBT支援、「正しい理解を深めたい」


大阪市の淀川区役所は2013年9月、全国で初めて行政として「LGBT(レズビアン・ゲイ・バイセクシャル・トランスジェンダー)支援宣言」を発表した。LGBTに関する正しい知識と理解を深め、少数者の人権を尊重したまちづくりを進めていくため、2014年7月にLGBT支援を開始。日常生活で苦しんでいるLGBTの当事者や周囲の人々からの相談を受ける体制をつくり、「見えない」困窮者に対して支援の姿勢を「見せる」ことを目的としている。(フリーライター・今一生)

「ろうLGBT」が話題になった第1回の意見交換会の様子

淀川区役所は毎月、LGBT当事者と区職員の意見交換会を実施。区民・区内企業、官公署職員向けには年間6回の講演・研修会を開いている。

毎月8回(1回5時間)のLGBT専用の電話相談も始めている。さらに、毎月1~2回コミュニティスペースを区民に開放し、「セクシュアリティって何?」「レインボーグッズを作ろう!」「カミングアウトされた時どうする?」などのテーマ設定のあるイベントも開催している。

事業スタートから約5カ月が経つが、その成果を淀川区役所の市民協働課の課長代理・白方昌秀さんに聞いた。

「事業を始める前は、ゲイカップル間での『お前がゲイであることを公表するぞ』というやり取りが暴力になることに気付きませんでした。LGBT当事者と区職員の意見交換会を開くことで、DVを受けている当事者の方には男性もいることを知ることができ、シェルターが女性用しかないことが課題として浮上しました」

特に、電話相談は、電話口に出た相手がLGBTに対する理解者であるかどうかが当事者には不安だった。しかし、淀川区では前述の4つの事業の運営をすべて、LGBT当事者の一人・村木真紀さんが代表を務めるNPO法人虹色ダイバーシティ(淀川区)に委託しているので、安心して相談できる。

「行政機関がやっているという安心感で電話してくださる方も多く、相談内容では貧困問題が多いです。相談者の多くが就労できていません。就労できてもトイレなどで会社の理解がなく、自分で辞めたり、辞めさせられたり長続きしません。次年度は貧困をテーマにした就労相談のセミナーなども開催していきたいです。今年1月に企業向けに行ったセミナーでは、企業の人事担当者が『知らんかった。配慮せなあかん。会社に戻って研修内容を社長とシェアし、今度、社長呼んできますわ』と言ってくれました」

「マイノリティ」や「ダイバーシティ」は、CSRでも無視できないキーワードの一つだ。社会の中での少数者というだけで社会参加できなかった人たちが解放されるまちには、優秀な人材も集まり、経済活性化が期待できる。