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外国人技能実習 厚労省、介護分野追加の議論開始

2014-11-11 14:27:52 | 多文化共生
(以下、福祉新聞から転載)
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外国人技能実習 厚労省、介護分野追加の議論開始

検討会座長の根本氏

 厚生労働省は10月30日、外国人介護人材の受け入れの在り方に関する検討会(座長=根本嘉昭・神奈川県立保健福祉大名誉教授)を立ち上げた。外国人技能実習制度の職種に介護分野を追加するかどうか、年内に結論を出す。しかし、技能移転の要請が外国からある訳ではなく、日本の業界団体も意見が一致しているとは言えない。介護を追加するにしても実際の受け入れは相当先になりそうだ。

業界団体、意見不一致

 検討事項は①技能実習制度に介護を追加するかどうか②介護福祉士を取得した留学生に在留資格を付与した場合の運用③経済連携協定(EPA)のさらなる活用——の3点。

 安倍晋三首相の指示を踏まえ、今年6月閣議決定の日本再興戦略は「介護分野での外国人労働者の受け入れ」を明記した。介護の人材不足を補うためだ。厚労省はそれを受けて検討会を立ち上げた。

 ただし、留意点として「介護職に対するイメージ低下を招かないようにすること」などを挙げ、外国からの介護人材の受け入れを慎重に検討する姿勢は崩していない。

 技能実習制度に新分野を追加するためのハードルは低くはなく、
①単純作業ではない(同一作業の反復のみで修得できるものではない)
②送り出し国で修得が困難な技能で、実習生が帰国後にそれを生かせる
③実習成果を評価できる公的な仕組みがある——を満たさなければならない。

 厚労省は「複数の国から要請があり、日本の業界団体が合意することが大前提となる。介護の場合、実習の成果を評価する統一した仕組みがない。この検討会は、まず業界団体の意向を聞く場だ」(職業能力開発局)とする。

 全国老人福祉施設協議会は技能実習制度に介護を追加することに前向きだが、賛同の輪は広がっていない。

 技能実習制度そのものの見直しが同時に進むため、議論しにくいのも事実だ。法務省、厚労省は制度運用の監督体制を強化した法人を新設する方向で検討し、2015年の通常国会に関連法案を提出する予定だ。

 在留資格の付与について、介護福祉士養成施設の側は「大歓迎だ」とする。検討会は資格を取得した留学生が国内で働き続けるための環境整備など具体的な制度を設計する。

 08年度に始まったEPAは人材不足対策ではなく国際交流が目的。インドネシア、フィリピン、ベトナムの3カ国から介護福祉士候補者を計1538人受け入れたが、その数は当初の想定ほど伸びてはいない。

 検討会の庶務は社会・援護局が行う。委員は座長を含めて10人で、介護関係団体で構成する。オブザーバーとしては外務省、法務省の関係部局の担当者が参加する。 ことば:技能実習制度 開発途上国の経済発展の担い手を育てるため、日本で働きながら技能を修得してもらう制度。93年に導入され、現在約15万人の外国人(中国、ベトナムなど)が実習中。滞在期間は最長3年間。建設、機械・金属、農業など68の職種がある。受け入れ企業で労働法令違反が散見されることが問題視されている。

日本で暮らす中国人が「日本にとどまる理由」を告白

2014-11-11 14:27:24 | 多文化共生
(以下、RecordChinaから転載)
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日本で暮らす中国人が「日本にとどまる理由」を告白=「目で耳で感じたもの、それがすべて」
配信日時:2014年11月9日 21時45分

6日、中国のインターネット上に「中国人の自分が日本に残ることを選んだ理由」とする記事が掲載された。写真は東京・新宿。
2014年11月6日、中国のインターネット上に「中国人の自分が日本に残ることを選んだ理由」とする記事が掲載された。

【そのほかの写真】

私は卒業後に(帰国せず)日本に残り、働くことを選んだ。中国国内の親戚や知人には、自分の決断を応援してくれる人もいれば、反対する人もいる。もちろん反対派が多数だ。

「日本のような『ひどい』国に、なぜ残りたがるのか」。よくそう聞かれる。

自分はそのたび、笑いつつも淡々とこう答えるようにしている。「日本での暮らしに慣れてしまったからさ」。

なぜなら日本について多くを話すことはできないと知っているからだ。本当の日本の姿について話そうものなら、言い争いとなるのが常で、気まずい思いで別れることになるからだ。

高校卒業後に来日する際、日本についてそれほど好感を抱いてはいなかった。自分を引き付けたもの、それは世界を席巻する日本のアニメだけだった。当時、中国国内のテレビや新聞、雑誌で目にしたものは、「永遠にやむことなく、周辺国との間で問題を起こすゴミ国家」といった、一方的な日本批判がほとんどだった。

こうした日本に対するマイナス報道に加え、中国国内には日本を紹介するようなインターネットサイトも少なかった。自分も条件反射的に、日本を「悪の巣窟」と思い込んでいた。

そんな自分だったが、日本のアニメの魅力には逆らえなかった。高校を卒業すると、両親を説得。日本留学のため  、飛行機に乗り込んだ。

日本暮らしも7年になる。多くのことを経験し、目にし、学んだ。ネット上で自分の目にした日本の姿を伝えると、いつも言い争いとなる。相手からは「お前は正真正銘の売国奴だ」と結論付けられる。

自分と同じように日本の良さをアピールする人について、中国国内のネット掲示板には「日本政府に雇われ、金をもらって投稿しているんだろ」などという人がいる。あまりにおかしくばかげた発言だ。

日本に暮らす中国人で、「日本人に恩義を感じている」というおかしな理由だけで、日本嫌いの人たちが抱く印象と異なる書き込みをする人はほとんどいない。少なくとも自分はそうだ。

なぜなら、自分たちが日本について理解していることは、日本の学校や日本政府から教え込まれたものではないからだ。日々笑顔であいさつを交わすご近所の人や同僚、必要もなくクラクションを鳴らしたりせず、歩行者を優先する日本のドライバー、教育熱心な先生がた、親切な公務員、緑豊かな景色、料金をぼったくったりはしない観光地、良好な治安や日常生活。そうしたものを通じて得た日本や日本人に対する理解なのだから。

日本が邪悪な国で、日本人が邪悪な人だというのなら、このような調和のとれた社会を作り出すことは絶対に不可能だ。これは、日本に暮らす外国人として身に付けた、最も基本的な判断なのだ。

中国にいる人たちは、某組織に統制されたメディアが伝える日本を知っているにすぎない。だが自分たちは、自分の目で耳で感じているのだ。そんな自分たちが、君らと同様に日本の悪口を言う理由は、これっぽちもない。

金目当てで良心に背き、物を書く人たちとは違う。自分は正々堂々と生きるのが好きで、時間の合間を見ては、日本での生活で感じたことをネット上に書くのが好きなだけだ。

本当の日本とはどのようなものかをありのまま伝える。自分が描く日本が、日本に来たことがない君たちの脳内にあるものと異なっているとしたら、申し訳ないが、それは自分が悪いのではなく、君らの問題だ。

そうだ。自分は日本が好きだ。明日の中国が今日の日本のようになることを、中国の子どもたちが日本の子どもたちと同じように、恨みや洗脳教育の下ではなく、濃いスモッグの中で呼吸するのではなく、自由で健康的にたくましく成長することを、心の奥底から願っている。(翻訳・編集/NY)