多文化共生なTOYAMA

多文化共生とは永続的なココロの営み

ブラジル人学校生徒激減 伊那

2009-02-03 09:33:53 | 多文化共生
(以下、長野日報から転載)
=================================
ブラジル人学校生徒激減 伊那
更新:2009-2-3 6:00

 伊那市西春近のブラジル人学校「コレージョ・デザフィーオ」(飯島ヨシムネ校長)で2日、今年度の新学期がスタートした。深刻化する不況の影響で、両親が労働契約を打ち切られてブラジルに帰国したり、金銭的な問題で登校できなくなる生徒らが続出。昨年度は約80人の生徒児童が在籍していたが、この日登校したのは30人だけ。「今後、登校できなくなる生徒がさらに増えるかも知れない」と学校関係者は頭を抱えている。

 同校は外国人の約6割がブラジル人で、上伊那地方の0―18歳の子どもを受け入れている。同校によると、児童生徒らの保護者の多くが製造業などに携わる派遣社員や契約社員で、不況で解雇されるケースが目立つという。

 このため、同校は保護者の金銭的負担を和らげようと、12月から授業料を約25%減額。希望者には授業料が安くなる半日授業の特別プログラムも導入した。それでも生徒数減少に歯止めがかからない状態。在籍数に見通しが付かず、今週いっぱいは保護者に電話連絡するなどして実態の把握に努める。

 指導する常勤スタッフも徐々に帰国し、当初の7人から3人までに減少した。20年前に来日した常勤スタッフの井上留美さん(39)は「ブラジルに戻った友人たちは生活リズムが異なり大変のよう。(不況で)仕事がなく困っていて、日本に帰りたいようだ」と話す。

 日本の入学日に当たるこの日、昨年は新入生約15人を受け入れたが、今年度は1人だけ。それでも児童生徒は1カ月ぶりとなる再会に笑顔。長期休みの思い出や18歳になったときの夢を書くなどして過ごした。

 3年前に再来日した高野ジョナタン君(15)は「友人がいなくなり寂しい。でも、将来は先生として、子どもたちにバスケットボールを教えられるよう学校に残って進級したい」と明るい笑顔で話した。

 飯島校長は「人数が把握できず、まだ授業を始められない。(経営悪化で)学校が閉鎖になれば、子どもたちがどうなるか心配」と話し、行政の支援を切望している。

 景気悪化の影響で伊那市では外国人登録者数が減少し、とりわけブラジル人の減少が目立っている。

 同市の外国人登録者数は2680人(1月1日現在)で、ここ数年で最高だった前年に比べ、207人減少した。うちブラジル人は6割強の1719人を占める。

 外国人登録制度だと転出の届出は義務付けられていないため、実態はこれを上回る可能性もある。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿