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第2次ベビーブーム世代の結婚

2011-06-15 09:49:48 | 多文化共生
(以下、朝鮮日報から転載)
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【萬物相】第2次ベビーブーム世代の結婚

 アマゾンの熱帯雨林で暮らすヤマノミ族は、20世紀に入って初めて外部の人に発見された。約1万人が50‐400人ずつ集落をつくり、それぞれ暮らしてきた。人類学者たちが観察したところ、男性はよくほかの村に行き、血を流して女性の略奪戦を行っていた。この部族は食糧が足りなくなると、幼い女児から先に殺すという風習を続けていた。そのため結婚相手の女性が常に足りず、同族間の争いを招いていた。

 生まれる女児100人当たりの男児の数を「出生性比」という。男児が5人多く生まれる出生性比105が最も理想的だ。しかし、文明社会でも男女の均衡が乱れる現象が繰り返されていた。13世紀の十字軍戦争と第1次世界大戦直前の欧州では、男性が女性に比べかなり多かったという。戦争が終わると、男児の出生率が高まった。遺伝学者たちは、母性が本能的に種族の保存を目指し、妊娠と胎児の性別に影響を与えたと解釈した。

 息子を好む考えが強い中国では、性比が120を超えた。10年後には男性の5分の1が結婚できないとみられている。韓国社会も1990年代まで、胎児の鑑別と女子中絶が頻繁に行われていた。91年の調査を見ても「息子が絶対に必要だ」という回答が41%に上った。出生性比は90年にピークを記録した後、2010年には106.7まで低下した。それでも韓国は、中国、アルメニア、アゼルバイジャン、グルジアに次いで5番目に男児を多く出産する国だ。

 55‐63年に生まれたベビーブーム世代の一斉退職が始まり、老後の不安が深刻な社会問題として浮上した。この世代がもう一つ抱えている心配の種が、子どもの結婚だ。統計庁が結婚年齢層(男性28‐32歳、女性25‐29歳)を調査したところ、女性100人当たりの男性が119人という数字が出た。結婚適齢期の男性が女性に比べ36万人も多い。このほとんどがベビーブーム世代の子どもたちだ。

 ベビーブーム世代の28‐32歳の娘たちは、すでに結婚難に陥っている。結婚相手となる30‐36歳の男性より15万人も多いためだ。しかし、それよりもさらに若い女性たちは、年下の男性を配偶者とする選択の幅が増え、再婚に対するハードルも低くなるだろう。外国人の新婦もまた増えるだろう。差し迫って大変なのはベビーブーム世代だ。親を扶養し、子どもの教育をするために貯金もなく、子どもに扶養してもらうことは夢見ることすらままならない「板挟みの世代」が、子どもの結婚にまで頭を悩ませている。

朴海鉉(パク・ヘヒョン)論説委員

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