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外国人の子をどう教える 教員合格者向けに県立大が研修

2013-11-22 09:38:21 | 多文化共生
(以下、中日新聞【愛知】から転載)
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外国人の子をどう教える 教員合格者向けに県立大が研修

2013年11月22日


教室の後ろに立ち、英語の授業を見学する県立大生ら=豊田市太平町の衣台高で
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 県立大(長久手市)は本年度から、外国人の児童生徒への指導の仕方や教育現場の課題を学ぶ研修に力を入れている。言葉の問題などから指導に悩む教諭が少なくないためで、教員採用試験に合格した学生らに、教壇に立つ前に必要な知識や現状を理解してもらう狙いだ。来年度からは研修を本格的に教職課程に位置付け、充実させていく考え。
 文部科学省によると、日本語指導が必要な外国人の児童生徒は、全国に二〇一二年五月現在で二万七千十三人。県内は五千八百七十八人で最も多く、一〇年九月と比べ二百五十五人増えている。
 教育現場では、授業の進み具合を外国人の児童生徒に合わせるべきか、それとも日本の児童生徒に合わせるのがいいのか、生活指導などで日本語が苦手な保護者にどう説明し、理解を求めるかなどの悩みがあるという。
 研修は、学生らにこうした課題を知ってもらい、どう対応するのが良いかを考えてもらう。本年度は大学での講義と、外国人生徒がいる高校での実地研修を企画した。
 実地研修は今月中旬、豊田市の県立衣台高校の協力を受けて実施。同校は、日本語が不得意な外国人生徒らに配慮した「入学者選抜」枠を設ける県内四つの公立校のうちの一校で、一~三年生の外国人生徒約二十人が在籍する。
 学生十三人が同校を訪れ、余合昭彦教頭から個別に教える「取り出し授業」や、通訳などを担う「語学支援サポーター」を置くといった同校での取り組みの説明を受けた。
 その上で「取り出し授業を増やすと、外国人生徒の孤立化を招くので難しい」「現状では、教え方は担任に任せているが、教員も試行錯誤している」などの課題があることを聞いた。
 教室にも出向き、英語の授業や、外国人生徒だけの数学と化学の授業を見学した。
 四年生の熊谷紀孝さん(21)は「現状を事前に知ることができて良かった。外国人、日本人双方の文化を尊重できるような授業を考えられたら」と話した。
 県立大教育支援室長の池田周准教授は「支援が充実していない学校の教壇に立っても、国際的な視点で自ら考えられるような教員を育てていきたい」と話す。
 外国人の子どもの教育に詳しい同大非常勤講師の松本一子さんも「言葉の壁や経済的な理由で進学を諦める子がいる一方、高校や大学の進学を目指し、定住する子が増えてきた。現状を理解する教員が必要になっている」と指摘している。
(古根村進然)

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