多文化共生なTOYAMA

多文化共生とは永続的なココロの営み

<落語>日本語教育、継続したい

2014-11-14 08:56:08 | 多文化共生
(以下、東京新聞から転載)
=========================================
<落語>日本語教育、継続したい 「国際交流基金賞」受賞 柳家さん喬

2014年11月14日


 落語を通して、日本語の表現や日本文化の理解を深める活動を続けている落語家の柳家さん喬(66)が本年度の「国際交流基金賞」(独立行政法人国際交流基金制定)に輝いた。
 同賞は一九七三年に始まり、長年にわたり日本と海外の相互理解に貢献した個人、団体を対象に贈られている。
 落語家では初めての受賞に、さん喬は「各国で支援、協力をしてくださった皆さまのおかげ」とあいさつした。
 きっかけは二〇〇〇年ごろ。落語ファンで日本語教育専門の筑波大学の酒井たか子教授から「留学生の日本語教育に落語を取り入れたい」と依頼され、小噺(こばなし)を演じてもらうことにした。「小噺から日本の文化、日本人の生活、美意識などを分かってもらえるようになり、落語を日本語教育の教材に使おうと思うようになった」と明かした。
 〇五年に米バーモント州のミドルベリー大学内にある日本語学校の畑佐一味(はたさかずみ)校長と出会い、翌年から同校で弟子の柳亭左龍(さりゅう)と紙切りの林家二楽(にらく)と夏期講座の「落語ウイーク」で講師を務め、古典落語や小噺を教材に日本語の表現法を指導している。
 「言葉は感情を伝える大事な道具ですが、落語には『間』がある。『間』は相手に察してもらう大切な時間。外国人も相手のことを察し、考えます。丁寧語も身に付け、遠慮することも目上の人を立てることも学ぶ」と成果を語る。
 落語の楽しさを引っ提げて回った国は米国、フランス、シンガポール、ハンガリーなど。世界で一席披露するうち、日本人でありながら日本語を理解できない人が多いことも肌で感じている。
 「海外生活を送る日本の留学生、高校生も取り込み、これからも落語を通して日本語教育、日本文化を伝え続けていきたい」と使命を口にした。 (ライター・神野栄子)

最新の画像もっと見る

コメントを投稿