(以下、中日新聞【岐阜】から転載)
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県内初の外国法事務弁護士
2012年6月21日
法務相の承認書と日弁連の登録通知書を手に笑顔のジュシオさん=可児市広見の事務所で
ブラジル出身で可児市中恵土のジョン・カルロス・ジュシオさん(49)が、法務相の承認を受けた県内初の外国法事務弁護士として県弁護士会に登録した。ブラジル法に基づく有償の法律事務が可能となり、「ブラジル、日本両国のために活動したい」と意欲を見せている。
ジュシオさんはサンパウロ市出身。法律事務員として働きながら勉強し、三十二歳でブラジルの弁護士資格を取得。離婚や土地のトラブルをめぐる民事訴訟などを多く手掛けてきた。
日系人の友人も多く、同市の「ブラジル日本移民史料館」で勉強して学芸員資格も取得している。二〇〇六年に出稼ぎで来日し、埼玉や群馬、岐阜の工場で働いた。そこで同僚のブラジル人が日本の文化、法律を知らずに困っている姿を目にしてきた。
「日本は交通事故を届けるが、ブラジルは逃げた者勝ちと思う人もいる。ブラジル法の離婚や親権の手続きも難しい」と話す。日本の生活に戸惑うブラジル人を救おうと、外国法事務弁護士の資格を目指した。
〇九年から、外国人の児童生徒を対象とした美濃加茂市の就学支援教室「のぞみ教室」の支援員として働き、事務所開設の資金づくりや書類作成に約二年間奔走した。今年四月には日本人女性(31)と結婚した。
ブラジル人の外国法事務弁護士は全国で四人しかいない。「ブラジル人の生活トラブルを解決し、犯罪減少に役立ちたい」と抱負。ブラジルは五輪やサッカーワールドカップ(W杯)も控えており「日本企業が進出する際の企業法務もアドバイスできれば」と話している。
(安藤恭子)
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県内初の外国法事務弁護士
2012年6月21日
法務相の承認書と日弁連の登録通知書を手に笑顔のジュシオさん=可児市広見の事務所で
ブラジル出身で可児市中恵土のジョン・カルロス・ジュシオさん(49)が、法務相の承認を受けた県内初の外国法事務弁護士として県弁護士会に登録した。ブラジル法に基づく有償の法律事務が可能となり、「ブラジル、日本両国のために活動したい」と意欲を見せている。
ジュシオさんはサンパウロ市出身。法律事務員として働きながら勉強し、三十二歳でブラジルの弁護士資格を取得。離婚や土地のトラブルをめぐる民事訴訟などを多く手掛けてきた。
日系人の友人も多く、同市の「ブラジル日本移民史料館」で勉強して学芸員資格も取得している。二〇〇六年に出稼ぎで来日し、埼玉や群馬、岐阜の工場で働いた。そこで同僚のブラジル人が日本の文化、法律を知らずに困っている姿を目にしてきた。
「日本は交通事故を届けるが、ブラジルは逃げた者勝ちと思う人もいる。ブラジル法の離婚や親権の手続きも難しい」と話す。日本の生活に戸惑うブラジル人を救おうと、外国法事務弁護士の資格を目指した。
〇九年から、外国人の児童生徒を対象とした美濃加茂市の就学支援教室「のぞみ教室」の支援員として働き、事務所開設の資金づくりや書類作成に約二年間奔走した。今年四月には日本人女性(31)と結婚した。
ブラジル人の外国法事務弁護士は全国で四人しかいない。「ブラジル人の生活トラブルを解決し、犯罪減少に役立ちたい」と抱負。ブラジルは五輪やサッカーワールドカップ(W杯)も控えており「日本企業が進出する際の企業法務もアドバイスできれば」と話している。
(安藤恭子)