多文化共生なTOYAMA

多文化共生とは永続的なココロの営み

外国人の災害対応宿泊訓練 広域で“つながり”構築重要

2010-10-17 21:14:50 | 多文化共生
(以下、毎日新聞【京都】から転載)
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きょうの脅:外国人の災害対応宿泊訓練 広域で“つながり”構築重要 /京都
 ◇震度7の地震想定 翻訳スタッフで安心感も

 災害弱者になりうる外国人に災害発生時の対応を学んでもらう宿泊訓練が、全国各地で開催されている。日本で多発する地震は、外国人にとって脅威なのだ。京都市左京区の市国際交流会館で9月下旬、ボランティアを合わせて総勢110人が参加した訓練を取材した。【成田有佳】

 訓練は9月25日午後1時5分、京都市左京区南部を震源とするマグニチュード7・5、震度7の強い地震が発生したとの設定。被災者役の外国人ら47人は同日夕方、会館のホールに集まり、夜にかけて心肺蘇生法やAED(自動体外式除細動器)使用法、災害時に使う日本語を勉強した。翌午前10時までの共同生活。ストレスを体験するため、レクリエーションの時間もあり、睡眠は基本的にホールに敷かれた寝袋の中でだ。

 一方、近畿の国際交流機関の職員らサポートスタッフは、行政から届く被災状況やライフラインに関する情報を翻訳して避難所に掲示し、被災者を巡回。背中の粘着テープには使える言語が書かれ、「知人と連絡が取りたい」「子供を遊ばせる場所がない」などの質問を英語や中国語で受けていく。本番なら、情報を取りまとめて回答を伝えるのは翌日。大変な作業だ。

 なぜ、訓練に参加したのか。きっかけなどを尋ねた。

 イエメンからの京都大大学院留学生、クリスティーナ・エリーサアイディさん(26)は約2カ月前、地震を初めて体験した。「心臓がドキドキするほど驚き、日本人の友人に電話をかけた」という。家族3人で参加した中国人の会社員、梁雪峰さん(36)=左京区=も関東に住んでいた3年前、震度4の地震を経験。「もし災害が起きたら、自分たちの命も守りたいし、他の人も助けたい」と話した。

 また、京都教育大大学院に留学しているマレーシア人のケック・レイシーさん(34)は「マレーシアの小学校で教師をしていたが、火事の避難訓練しかなかった。日本には自然災害に遭った時のシステムがある。学校に戻ることがあったら今回の経験を伝えたい」と意気込みを語った。

 一方、昨年は被災者、今年はスタッフとして参加した中国人の全申賢さん(25)は「情報を提供し、話を聞くこともできる翻訳スタッフの存在が外国人に安心を与えられる」と話した。

 サポート側のプログラムを作成したNPO法人「多文化共生マネージャー全国協議会」は外国人を災害弱者としないためには、日ごろから身近に住んでいる外国人を把握し、行政単位を超えた広い地域のつながりを構築しておくことが重要だと指摘している。

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 ◇避難所での訓練の流れ◇

 【1日目】

16時  訓練内容の説明

16時半 起震車体験、AED使用法講習

18時半 おにぎりとカップめんの夕食

19時  スタッフが巡回

20時  日本語講座などレクリエーション

22時  訓練終了、23時消灯

 【2日目】

6時半  起床、ラジオ体操

7時   アルファ化米の五目ご飯の朝食

8時   反省会

毎日新聞 2010年10月17日 地方版

料理作り国際交流 インドネシアのスープ学ぶ

2010-10-17 21:14:18 | 多文化共生
(以下、読売新聞【佐賀】から転載)
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料理作り国際交流 インドネシアのスープ学ぶ
ドンナさん(右から2人目)の指導を受ける参加者

 食文化を通じて国際交流を図る料理教室が16日、佐賀市のアバンセであり、参加した25人がインドネシア料理に挑戦した。

 佐賀市国際交流協会が年4回開いており、日本人と外国人がそれぞれのお国料理を教え合い、親交を深めている。今回、夫が佐賀大学に留学しているインドネシア・スマトラ島出身のドンナ・エルドさん(28)が講師になり、「ソト・アヤム(イエロースパイシーチキンスープ)」とインドネシア流ポテトコロッケ、「チカポロ(インドネシア・プディング)」を作った。

 チキンスープは、イスラム教の教えに従って祈りをささげた鶏肉を使用。レモングラスやライムリーフなどの香辛料を加えて煮込んだ後に、鶏肉を鍋から取り出して油で揚げ、ゆでたビーフンの上にゆで卵やえびせんべいなどとともに盛りつけて、スープを注いだ。

 調理後、全員で試食し、佐賀市嘉瀬町、会社員鶴芳衣さん(26)は「手が込んでいて大変だったけど、おいしい」と笑顔を見せていた。

 ドンナさんは「日本では手に入らないスパイスも多かったけれど、本場に近い味になりました」と話していた。
(2010年10月16日 読売新聞)

外国人留学生向けに就活研修

2010-10-17 21:13:48 | 多文化共生
(以下、中国新聞から転載)
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外国人留学生向けに就活研修 '10/10/17

 日本企業への就職を目指す外国人留学生を対象にした就職活動の研修会が15日夜、福山市東桜町の広島県民文化センターふくやまで始まった。エントリーシートの書き方や面接での自己PRの方法など、日本特有の「就活」対策を学んでもらうため、財団法人ひろしま国際センター(広島市中区)が企画した。

 同センターは広島市でも同様の研修を開いている。福山市や尾道市で日本企業への就職を目指す中国人留学生が増えているため、県東部で初めて開いた。

 研修会は10月から11月にかけ、福山市内で計5回のプログラムを実施。福山大、福山平成大、尾道大、福山市立女子短大から中国人留学生計16人とベトナム人留学生1人が参加する。

 初日の15日は、キャリアコンサルタントの板谷誠一さん(34)=倉敷市=が、インターネットの就職サイトへの登録など企業情報の集め方を解説。参加者のグループ討論も実施して、「日本企業は仕事仲間との『和』を大事にする」と強調した。

 ひろしま国際センターによると、韓国以外のアジア諸国は縁故就職が主で、日本企業の採用試験に戸惑う留学生が多いという。参加者は、残り4回の研修で自己分析▽敬語▽面接―なども学ぶ。

【写真説明】板谷さん(右端)から企業情報の集め方などの説明を聞く留学生

医療通訳で群馬と近隣3県が連携 居住外国人向け

2010-10-17 21:13:12 | 多文化共生
(以下、47NEWSから転載)
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医療通訳で群馬と近隣3県が連携 居住外国人向け

 群馬県は、日本語を十分に話せない外国人居住者が医療機関を受診する際に電話を通じて行っている遠隔通訳事業で、茨城、栃木、埼玉の3県と、10月中にも広域連携に向けた協議に入る。先行する群馬県の方式を基に課題を探り、近い将来の実現を目指す。

 遠隔通訳は、通訳者が病院に行く手間が省け、ボランティアが参加しやすい。2008年度開始の群馬県は約90人のボランティアを登録。中国語、ポルトガル語、タイ語など9言語に対応しているが、急な依頼や使う人の少ない言語には応じきれない悩みがあった。

 そこで近隣の3県に広域連携を打診。前向きな回答が得られたため、具体化作業に入ることになった。4県の外国人登録者数が09年末で計約26万人と、医療の“国際化”が急務という事情も連携の背景にある。
2010/10/16 16:55 【共同通信】

外国人の求職者急増、2年で4倍 就労に言葉の壁

2010-10-17 21:12:38 | 多文化共生
(以下、神戸新聞から転載)
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外国人の求職者急増、2年で4倍 就労に言葉の壁 
写真

就職に必要な知識を身に付けるため、指導を受ける外国人134件求職者ら=神戸市中央区脇浜海岸通1

 不況に伴い、外国人134件の求職者が兵庫県内で急増し、2008年のリーマン・ショック前に比べ、2年間で約4倍に増えたことが、兵庫労働局の調査で分かった。多くは日本語が苦手で、面接での対応や履歴書を書くことも難しく、再就職の「入り口」にすら立てないという。失業期間が長引き、生活保護を受ける外国人も増えており、関係団体が、就労に必要な技術や知識を教える講座を開くなど支援を強化している。(宮本万里子)

 同労働局によると、県内には神戸、姫路市に外国人の就労相談窓口がある。このうち、阪神、神戸、東播地域からの相談が多い神戸で、相談件数が増加。07年度571件▽08年度936件▽09年度1787件 ‐と毎年ほぼ倍増しており、10年度も減少する兆しはないという。08年9月のリーマン・ショック以降、製造業などで相次いだ「派遣切り」や「雇い止め」などが原因とみられ、神戸市では、外国人の生活保護受給者が07年から10%以上増えた。

 一方で、多くは外国人中心の職場やコミュニティーで暮らしてきたため、長年日本に住んでいる人でも日本語の読み書きや会話が苦手で、就職活動もなかなかスムーズに進まないという。

 こうした状況を受け、県国際交流協会は、姫路、神戸市で外国人求職者の支援講座を開講。厚生労働省なども同様の研修を始め、神戸定住外国人支援センターも9~10月にパソコン講座を初めて開いた。

 10月上旬に神戸市であった同国際交流協会の講座には、中国やベトナム国籍の26人が受講。日本語での面接の受け方や履歴書の書き方などを学んだ。

 同様の講座を受講したマレーシア国籍の男性(32)は、派遣会社を通じて製造業で働いているが「来月どうなるかも分からない不安定な状況。正社員として安定した職に就きたいと思い、受講した」。南米出身で、派遣社員として勤めていた神戸市内の企業を6月末で解雇された40代の男性は「来日して15年になるが、日本語があまり話せない。語学力や必要な知識を身に付けて再就職につなげたい」と話している。

(2010/10/16 16:14)

多文化家族増加に肯定的評価が80%、しかし差別は相変わらず厳存

2010-10-17 21:11:49 | 多文化共生
(以下、東亜日報から転載)
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多文化家族増加に肯定的評価が80%、しかし差別は相変わらず厳存
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OCTOBER 16, 2010 08:29
●多文化家族増加は肯定的79.5%

チャンティチャンさんが感じた韓国社会の変化は今回の調査でもそのまま現れた。韓国人は韓国が多文化社会ということに同意しただけでなく、韓国社会に多文化家族が増加するのも肯定的に見ていた。

「とても肯定的だ」(7.8%)と「肯定的と思う」(71.7%)を合わせると、肯定的な評価が79.5%で否定的な評価(17.2%)の4倍が越えた。肯定的に評価する理由は、「韓国社会の多様性と開放性が高くなる」が57%と最も高かった。続いて、「労働人口の流入で国家競争力が高くなる」(16.6%)、「関連国との交流が増進され、対外イメージが向上」(11.7%)、「少子化による人口減少を抑制する効果」(10.6%)などの順となった。

しかし、多文化家族の増加が社会統合を阻害かねないという懸念もあった。多文化家族の増加を否定的に評価する理由は、「文化的衝突と社会的葛藤が誘発される」(46.9%)が半分近く占めた。「単一民族という国の伝統が弱まる」(22%)、「韓国固有の文化が変質される」(19.4%)など、韓国固有のアイデンティティの喪失につながることへの拒否感もあった。

また、労働人口の流入という肯定的な評価の代わりに、「韓国人の仕事口が減る」(10.5%)という否定的な評価もあった。経済状況が悪化し失業・福祉への負担が増えると、いつでも社会葛藤の要素になりかねないということを示す。全北(チョンブク)大学社会学科のソル・ドンフン教授は、「多文化家庭の子どもの教育機会が剥奪され、親代の貧困が子どもの貧困につながると、社会葛藤の要素になる公算が大きい」とし、「経済危機の際は、仕事口をめぐって国内の貧困階層と対立する可能性もある」と述べた。

●多文化家族への差別が国家ブランドイメージを損傷

理性的には多文化に対して受け入れの考え方を示した反面、現実では相変わらず多文化への差別が存在した。韓国社会が多文化家族に対して差別的ということに76.3%が同意した。「差別的でない」という回答は21.1%に過ぎなかった。

多文化家族に接する時、出身国や人種によって違う態度を見せるという回答も78.6%に達した。韓国社会が人種的・文化的な偏見が根強いことを示す。韓国女性政策研究院のミン・ムスク先任研究委員は、「外国人=白人であり英語を使う人、移住民=アジア人で韓国語か東南アジア語を使う人という二分法がはっきりしている」とし、「このような固定観念によって差別が起る」と話した。

「多文化家族への差別的な態度が国家ブランドに否定的な影響を与える」と回答した比率は72.7%だった。特に、30代(80%)、大学卒業以上の学歴(79.4%)、上位所得(80.2%)など経済活動が活発な階層で同意する割合が高かった。

●国際結婚に対しては消極的な態度

国際結婚に対しても反対はしないものの、副作用が大きいという多少二重的な態度を見せた。韓国男性と中国、東南アジアなど外国女性の国際結婚に対して、「わざわざ奨励する必要はないが、偽装結婚、人権侵害など副作用に対する対策は講じるべき」という消極的な受け入れの態度が61.4%と最も多く、「積極的に奨励する必要がある」という意見が15.7%とその後を次いだ。反面、国際結婚を抑制すべきという比率は6.9%に過ぎなかった。

しかし、国際結婚による副作用を懸念する声も多かった。「文化、情緒、年齢の差などによって追って家族の葛藤と解体が深刻になる」(28.5%)、「結婚移民者に対する人権侵害や暴力事件などによって国のイメージが失墜する」(28.4%)、「金銭が介入された見合いと国際結婚そのものに人身売買的な要素がある」(24.1%)という点で問題があるという指摘だ。

これは7月、ベトナム人妻のタッティファンウンオクさん(20)と9月モンゴル人妻のカンチェチェクさん(25)が韓国人の主人に殺害されるなど、事件が相次ぎ、国際結婚に対する否定的な見解が大きくなったためと見られる

国際結婚の副作用を防ぐためには、「配偶者への正確な情報提供と厳格な出入国手続きを通じて検証を強化すべき」という答えが49.8%に達した。次に「国際結婚仲介業者の登録要件の強化」(30%)、「非営利仲介機関の設立」(16.2%)の順だった。