多文化共生なTOYAMA

多文化共生とは永続的なココロの営み

鈴木市長が韓・豪の首長と意見交換 自治体国際会議

2010-10-22 07:19:23 | 多文化共生
(以下、中日新聞【静岡】から転載)
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鈴木市長が韓・豪の首長と意見交換 自治体国際会議

2010年10月20日
多文化共生に遅れる日本

地域での外国人に対する取り組みを発表する鈴木康友市長(左)、ジェフ・レイク全豪地方自治体協会長(中)、イ・ジェミョン城南市長=19日、アクトシティ浜松で
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 グローバル化による地域社会の共通課題を主要テーマに、浜松市で19日始まった都市・自治体連合(UCLG)のアジア太平洋支部(ASPAC)コングレス。どう外国人住民を受け入れ、支えていくか-。初日の討議で取り上げた多文化共生では、地方任せで国家対応が遅れている日本の姿が浮かんだ。

 移民国家で知られるオーストラリアは、約40年前まで白人優遇の「白豪主義」があった。ジェフ・レイク全豪地方自治体協会長は「国の政策として今では恥じるところ」と触れ、現在の「多文化主義」を「生活に根付いている」と語った。

 難民に市民権を授与する式を国に代わり自治体が担い、文化の多様性を祝う記念日が全国規模で催される。「協調を高める一翼を自治体レベルで担っている」と胸を張った。

 韓国は労働移住の増加などを受け、5年ほど前から多文化政策が急速に進んだ。外国人向け総合情報拠点が自治体単位で設けられ、健康保険の未加入世帯には医療費を無償化する手厚さという。

 ソウル近郊の城南市では、母国で取得した職業資格に市がお墨付きを与えており、イ・ジェミョン市長は「韓国社会では外国人を完全に同化させようという傾向もあるが、さまざまな文化を受け入れていくことが摩擦を防ぐ」と指摘した。

 ホスト都市の浜松市はブラジル人が日本で最も多く住む。日本語学習などの独自支援を進めているが、健康保険未加入や子どもの不就学といった課題を抱えている。鈴木康友市長は「市単独では抜本的な解決に結びつかない」と投げかけた。

 オーストラリアや韓国からは、政府と自治体が補い合う姿が見えてくる。だが、日本の現状については鈴木市長が「連携と言うには遠く及ばない」と手厳しい。「まだ特定地域の問題」との立場だった関係省庁に訴え続け、ようやく政府も腰を上げてきた。

 看護や福祉の人材をアジアから求めるように多国籍の移入が増えることは確実。鈴木市長は「自治体は現実から逃れられない。国としての基本方針の確立が急務だ」と繰り返した。

新宿の大久保図書館 海外の蔵書充実

2010-10-22 07:18:50 | 多文化共生
(以下、東京新聞【東京】から転載)
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新宿の大久保図書館 海外の蔵書充実

2010年10月21日

中国、韓国語など海外の本を集めた多文化コーナー=新宿区で
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 韓国、中国人ら、多くの外国人が住む地域にある新宿区立大久保図書館(同区大久保)は、外国語の本を集めた「多文化図書コーナー」をフロアの一角に開設した。日本語学習用の本などを充実させ、約二千冊がずらり。海外の文化を日本人が学べる本もそろえ、同館では「外国人も日本人も利用して」と呼び掛けている。 (松村裕子)

 エリアによっては、住民の四割が外国人という大久保地区。同図書館の約九千六百人の利用登録者のうち約千三百人が外国人で、韓国、中国人をはじめ、ミャンマーやネパール人らも来館する。このため、館には、中国、韓国人のスタッフがおり、外国語でのリクエスト受け付けに対応。韓国語での絵本の読み聞かせ会も開いている。

 外国人向けサービスの拡充を図る「多文化図書コーナー」は、蔵書を買い増しして設置。日本語学習用の本のほか、「1Q84」(村上春樹)や「蟹工船」(小林多喜二)など日本で話題の小説の中国、韓国語訳、韓国のベストセラーも棚に並ぶ。

 長年日本に住む外国人向けには、茶道や将棋といった日本文化の紹介本も用意し、子どものために外国語の絵本も。辞書はカンボジアやモンゴルなど、アジアの言葉を中心に、日本ではメジャーでない言語も含めてそろえた。

 一方、日本人を対象とした図書もある。外国語を習うための学習本のほか、発展著しい中国の経済や、韓流ドラマで関心が高まる韓国の芸術をテーマにした本も同コーナーに置いた。

 福原栄子館長は「今後も要望に応え、コーナーの蔵書を充実させていきたい」と話している。

ブラジル人の生活支援に活躍 鹿沼市役所、相談・通訳の桑野さん

2010-10-22 07:18:17 | 多文化共生
(以下、下野新聞から転載)
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ブラジル人の生活支援に活躍 鹿沼市役所、相談・通訳の桑野さん
(10月21日 05:00)

 【鹿沼】ポルトガル語相談担当・通訳者として桑野友香さん(29)=宇都宮市在住=が市の嘱託職員となって今月で半年が経過した。月2回の相談窓口を担当するほか、市役所に常駐し適宜相談に応じたり、学校に出掛け教育相談を手伝うなど活躍。毎月のポルトガル語広報の編集にも携わる。

 桑野さんが主に担当するのは、9月現在で市内に約150人在住するブラジル人。それまで市内の「相談窓口」には県から定期的に人が派遣されてきたが、より細やかな対応をと本年度から市が直接、担当者を置いた。

 桑野さんは10歳までブラジルで生活、その後帰国し26歳で本県に移り住んだ。「母親もポルトガル語翻訳の仕事をしており、自分もそういう仕事をしたいと思っていた」と話す。語学を生かし母親の仕事を手伝うとともに、群馬大の多文化8件共生に携わる研究室に非常勤で勤務。それらを経て、現在の仕事に就いた。

 来訪者は半年間で37人。相談内容は、今年始まった「こども手当」に関し「私たちももらえるか」という確認などが多かった。ほかにビザや教育に関する相談、電話相談も多く、中学校に出掛けたこともあるという。

 また市広報から重要点を抜粋、ポルトガル語に翻訳する業務も担当。「持参して相談に来る人もあり、ああ読まれているなとうれしくなる」と桑野さん。「もっとポルトガル語を駆使し、多くの人の役に立てれば」とも。

 11月27日には市民情報センターでブラジル料理教室の講師も務める予定。問い合わせは市国際交流協会0289・63・2264。