(以下、日系WOMANOnlineから転載)
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必要とされる人になるための3つのポイント
2014年9月4日
日経ウーマンオンライン5周年企画「第1回“魅”ならい塾」潜入リポート
「日経ウーマンオンライン」はオープン5周年を記念し、8月末より年末にかけて魅力的な人にならう「“魅”ならい塾」と題した働き女子を応援する読者限定の講演会シリーズを開催中。そこで早速、第1回の「“魅”ならい塾」会場に潜入してきました。
8月26日に開催された弟1回の“魅講師”は、ダイバシティコンサルタントの藤井佐和子さん。ダイバシティとは、多様性を活用する組織体のこと。そして藤井さんは、色々な人がそれぞれの強みを出し、生き生きと働いて成果を出せるような職場環境作りをアドバイスする専門家です。
今回藤井さんは、「“あなたにずっといて欲しい”と言われるために必要な3つのこと」をテーマに講演。応募総数265人の中から選ばれた読者60人が集まる中、会場となった品川プリンスホテルNタワーの「ビジネスラウンジ」は女性たちの熱気に包まれました!
会場の入り口には、黒板に可愛いイラスト付きの案内が! どんな講演会になるのだろうというワクワク感を盛り上げてくれます。
ここが会場となった品川プリンスホテルNタワーの「ビジネスラウンジ」。「発想の転換ができる場所」を意識して作ったというこのビジネスラウンジ。革張りのソファーが並ぶなど、日常から離れた発想ができそうな雰囲気に、さらに気分が高まります!
かつては、結婚や出産というライフイベントをきっかけとして家庭に入る女性が多かったもの。でも、近年は、「定年まで働く」という意識が女性の間で定着してきているそうです。そうした中で、「“あなたにずっといて欲しい”と言われるために必要な3つのこと」について、ダイバシティコンサルタントの藤井佐和子さんが講演しました。
講師のダイバシティコンサルタント、藤井佐和子さん。
キャリエーラ代表取締役、ダイバシティコンサルタント。人材ビジネス大手インテリジェンス創業時、人材派遣、人材紹介部門の立ち上げに関わる。女性に特化した人材紹介チームを自ら立ち上げ、多くの女性のキャリアを支援。現在は、女性に向けたキャリアカウンセリングを行い、女性だからこその悩みを解決。これまでに延べ1万3000人以上の支援実績を持つ。また、年間200件以上のダイバシティに関する講演、企業職研修などを実施。大学でもキャリア教育、就職指導を行う。近著に『「あなたには、ずっといてほしい」と会社に言われるために、いますぐはじめる45のこと』(ディスカバー・トゥエンティワン)。
3つのポイントを説明する前に藤井さんは、活躍し続けている人の行動パターンを解説してくれました。ポイントは2つ!
1つは、「積み上げていく」こと、です。
例えば、同じ仕事でも、ただ漫然と続けるのではなく、効率化を図ったり精度を高めていったりする、ということです。「積み上げていく先に、『自分の経験や知識をもとに周りに貢献する立場』という意味で、管理職という選択肢を考えてみるのもいいでしょう」と藤井さんはアドバイスしてくれました。
もう1つのポイントは、「新しい実績を積むこと」。活躍し続けている人は、適宜、新しいことを行動に移し、それを自分の経験値とするのがうまいのだそうです。
「忙しくて、とても新しいことなんて始められない」なんていう人もいるでしょう。
「そうした時は、目の前の仕事が、ずっとやり続けなければいけないことかを考えてみてください。例えば、自分がやらなくてもいいことは人に預けるなど、どこかで勇気を持って『やめる』ことが大切」と藤井さん。そうして、時間に余裕ができた分、新しいことに取り組んでほしいという言葉に、聞いている筆者も「なるほど~~」と思わず何度もうなずいちゃいました。
熱心に聞き入る参加者の皆さん。
そして、いよいよ講演のメインテーマ、「“あなたにずっといて欲しい”と言われるために必要な3つのこと」。藤井さんが挙げたポイントは次の3つでした!
1.チームの中で、今、自分が期待されていること、予測されること、相手の期待の変化を見る
2.自分の感情を客観的に理解し、調整し、いつも機嫌のいい人でいる
3.自分だけでなく、周囲にとっても正しい、と思われることをきちんと主張し、周りを巻き込むる
ちょっと難しそうにも聞こえますが、いずれも、意識さえすれば、誰もが明日から取り組める事柄ばかり。ハッとする視点の転換で、ワーキングライフが大きく変わりそうです。
せっかくなので、それぞれについて順番に、少しだけご紹介しちゃいましょう。
1.チームの中で、今、自分が期待されていること、予測されること、
相手の期待の変化を見る
~全体のフォーメーションを把握する~
女性は「何を期待されているか分からない」「先のことまで分からない」という悩みを持ちやすいそうですが、「そうした時は、上司に自分が何を期待されているかを確認することです」と藤井さん。
気を付けたいのは、職場では年代によって求められる仕事内容が変わってくること。例えば、40代~60代は、経験を周囲のために役立てる時期。この役割をまっとうするために、20代から30代、30代から40代というその下の階段がとても大事になってくるのだそうです。
2.自分の感情を客観的に理解し、調整し、いつも機嫌のいい人でいる
~怒りを感じたら6秒待つ!~
人は誰でも、モチベーションのアップダウンがあります。特に感受性が強い女性は、自分の感情に振り回われてしまいがち。しかし、「この感情をコントロールできれば、周囲に『あの人と働きたい』と思ってもらえます」と藤井さんは言います。
「例えば、怒りを感じるような時には6秒待ってください」と藤井さん。怒っている時は、感情にまかせ後で悔やむようなことを言ってしまいがちだからです。
ただし、ただ怒りが収まっただけでは、その感情がいつまでもシコリとなって心に残ってしまいます。そこで、次に重要になるのが「感情をうまく使う」こと。例えば、頭にきた、悔しいという感情をバネにして成果につなげるなど、きちんと感情を使って、負の感情を成功体験に転換すると、それが“いい思い出”として自分の中に残り、その後の展開にも使えるようになるのだそうです。
3.自分だけでなく、周囲にとっても正しい、と思われることをきちんと主張し、
周りを巻き込む
~相手のことを理解し、社内人脈を広げる~
女性の場合、資格を取りたいなど、「スペシャリスト性を身に付けたい」という思いがどうしても強くなりがちですが、「チームプレイ・社内人脈」も大切にしてほしいと藤井さんは言います。特に女性は、子育てや介護などのライフイベントで仕事環境が“失速”することがあるので、意識的に色々な人に関わり、「味方」を増やしておくことが大事なのだそうです。
「自分のピンチを救ってくれた、失点を許してくれた、という人には、いつかお返しをしたいと思うのと同じで、相手を助けてあげられればいずれどこかのタイミングで自分にも“お返し”が返ってきます」と藤井さん。それが、自分の味方を増やすこと、ひいては仕事でいい結果を出し続けることにもつながるそうです。
メモを取る方の姿も多くみられました。
講演の途中で、参加者が2~3人1組になって話し合う場も設けられました。みなさん初対面同士なのに、すぐに打ち解けて和やかに話し合う様子に編集部メンバーもびっくり。
藤井さんの1時間に講演に続いて、藤井さんと「日経ウーマンオンライン」常陸佐矢佳編集長によるトークセッションも行われました。
トークセッションで参加者からの質問に答える藤井さん(左)と、「日経ウーマンオンライン」の常陸編集長(右)。
その中で、藤井さんは、
「感情的な上司にどうしても心がシャットダウンする」
「上司から『いらない』と思われているのではないか」
「希望しない部署への異動に対する不安があるがどうしたらいいか」
など、参加者から寄せられたいくつかの質問に回答。
それぞれについて、
「6秒時間をおいてから、相手と接してみる」
「周りにとって役立つかどうかを考えた上、自分で課題を見付け上司に提案してみる」
「仕事には異動が付きものと考えて、その変化を楽しむ。そして、楽しむためには自分にとって何がやりがいなのかを把握しておく」
といったアドバイスをしてくれました。
そして、いよいよ交流会へ!!
トークセッションの後には、ホテルならではの華やかな彩りの料理とドリンクが参加者に振る舞われる中、交流会が開催され、会場は一瞬のうちに熱気に包まれました。
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交流会で振る舞われた料理。思わず気分が盛り上がる華やかさ。
参加者のみなさんが自然にグループになって話に花が咲きました。
会場となったビジネスラウンジは、昨年レストランを改装してリニューアルオープンしたもので、普段は宿泊者や同ラウンジの会員などにのみ開放されている場所です。
講演会の会場といえば無味乾燥な部屋を想像しがちがですが、大きな革張りソファーやカフェ風のテーブルセットが並び、ゆったりとしたエグゼな雰囲気!
そうした中で参加者は生き生きとした表情でお互いの情報を交換。まさに、「相手と分かり合いたい」という女性の能力が存分に発揮された会でした。
最後はみんなで記念写真を撮影! 藤井さん(前列左から2番目)、常陸編集長(同3番目)も写っています。藤井さん、参加者のみなさん、いい会をありがとうございました!
文=大塚千春、写真=木村輝
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必要とされる人になるための3つのポイント
2014年9月4日
日経ウーマンオンライン5周年企画「第1回“魅”ならい塾」潜入リポート
「日経ウーマンオンライン」はオープン5周年を記念し、8月末より年末にかけて魅力的な人にならう「“魅”ならい塾」と題した働き女子を応援する読者限定の講演会シリーズを開催中。そこで早速、第1回の「“魅”ならい塾」会場に潜入してきました。
8月26日に開催された弟1回の“魅講師”は、ダイバシティコンサルタントの藤井佐和子さん。ダイバシティとは、多様性を活用する組織体のこと。そして藤井さんは、色々な人がそれぞれの強みを出し、生き生きと働いて成果を出せるような職場環境作りをアドバイスする専門家です。
今回藤井さんは、「“あなたにずっといて欲しい”と言われるために必要な3つのこと」をテーマに講演。応募総数265人の中から選ばれた読者60人が集まる中、会場となった品川プリンスホテルNタワーの「ビジネスラウンジ」は女性たちの熱気に包まれました!
会場の入り口には、黒板に可愛いイラスト付きの案内が! どんな講演会になるのだろうというワクワク感を盛り上げてくれます。
ここが会場となった品川プリンスホテルNタワーの「ビジネスラウンジ」。「発想の転換ができる場所」を意識して作ったというこのビジネスラウンジ。革張りのソファーが並ぶなど、日常から離れた発想ができそうな雰囲気に、さらに気分が高まります!
かつては、結婚や出産というライフイベントをきっかけとして家庭に入る女性が多かったもの。でも、近年は、「定年まで働く」という意識が女性の間で定着してきているそうです。そうした中で、「“あなたにずっといて欲しい”と言われるために必要な3つのこと」について、ダイバシティコンサルタントの藤井佐和子さんが講演しました。
講師のダイバシティコンサルタント、藤井佐和子さん。
キャリエーラ代表取締役、ダイバシティコンサルタント。人材ビジネス大手インテリジェンス創業時、人材派遣、人材紹介部門の立ち上げに関わる。女性に特化した人材紹介チームを自ら立ち上げ、多くの女性のキャリアを支援。現在は、女性に向けたキャリアカウンセリングを行い、女性だからこその悩みを解決。これまでに延べ1万3000人以上の支援実績を持つ。また、年間200件以上のダイバシティに関する講演、企業職研修などを実施。大学でもキャリア教育、就職指導を行う。近著に『「あなたには、ずっといてほしい」と会社に言われるために、いますぐはじめる45のこと』(ディスカバー・トゥエンティワン)。
3つのポイントを説明する前に藤井さんは、活躍し続けている人の行動パターンを解説してくれました。ポイントは2つ!
1つは、「積み上げていく」こと、です。
例えば、同じ仕事でも、ただ漫然と続けるのではなく、効率化を図ったり精度を高めていったりする、ということです。「積み上げていく先に、『自分の経験や知識をもとに周りに貢献する立場』という意味で、管理職という選択肢を考えてみるのもいいでしょう」と藤井さんはアドバイスしてくれました。
もう1つのポイントは、「新しい実績を積むこと」。活躍し続けている人は、適宜、新しいことを行動に移し、それを自分の経験値とするのがうまいのだそうです。
「忙しくて、とても新しいことなんて始められない」なんていう人もいるでしょう。
「そうした時は、目の前の仕事が、ずっとやり続けなければいけないことかを考えてみてください。例えば、自分がやらなくてもいいことは人に預けるなど、どこかで勇気を持って『やめる』ことが大切」と藤井さん。そうして、時間に余裕ができた分、新しいことに取り組んでほしいという言葉に、聞いている筆者も「なるほど~~」と思わず何度もうなずいちゃいました。
熱心に聞き入る参加者の皆さん。
そして、いよいよ講演のメインテーマ、「“あなたにずっといて欲しい”と言われるために必要な3つのこと」。藤井さんが挙げたポイントは次の3つでした!
1.チームの中で、今、自分が期待されていること、予測されること、相手の期待の変化を見る
2.自分の感情を客観的に理解し、調整し、いつも機嫌のいい人でいる
3.自分だけでなく、周囲にとっても正しい、と思われることをきちんと主張し、周りを巻き込むる
ちょっと難しそうにも聞こえますが、いずれも、意識さえすれば、誰もが明日から取り組める事柄ばかり。ハッとする視点の転換で、ワーキングライフが大きく変わりそうです。
せっかくなので、それぞれについて順番に、少しだけご紹介しちゃいましょう。
1.チームの中で、今、自分が期待されていること、予測されること、
相手の期待の変化を見る
~全体のフォーメーションを把握する~
女性は「何を期待されているか分からない」「先のことまで分からない」という悩みを持ちやすいそうですが、「そうした時は、上司に自分が何を期待されているかを確認することです」と藤井さん。
気を付けたいのは、職場では年代によって求められる仕事内容が変わってくること。例えば、40代~60代は、経験を周囲のために役立てる時期。この役割をまっとうするために、20代から30代、30代から40代というその下の階段がとても大事になってくるのだそうです。
2.自分の感情を客観的に理解し、調整し、いつも機嫌のいい人でいる
~怒りを感じたら6秒待つ!~
人は誰でも、モチベーションのアップダウンがあります。特に感受性が強い女性は、自分の感情に振り回われてしまいがち。しかし、「この感情をコントロールできれば、周囲に『あの人と働きたい』と思ってもらえます」と藤井さんは言います。
「例えば、怒りを感じるような時には6秒待ってください」と藤井さん。怒っている時は、感情にまかせ後で悔やむようなことを言ってしまいがちだからです。
ただし、ただ怒りが収まっただけでは、その感情がいつまでもシコリとなって心に残ってしまいます。そこで、次に重要になるのが「感情をうまく使う」こと。例えば、頭にきた、悔しいという感情をバネにして成果につなげるなど、きちんと感情を使って、負の感情を成功体験に転換すると、それが“いい思い出”として自分の中に残り、その後の展開にも使えるようになるのだそうです。
3.自分だけでなく、周囲にとっても正しい、と思われることをきちんと主張し、
周りを巻き込む
~相手のことを理解し、社内人脈を広げる~
女性の場合、資格を取りたいなど、「スペシャリスト性を身に付けたい」という思いがどうしても強くなりがちですが、「チームプレイ・社内人脈」も大切にしてほしいと藤井さんは言います。特に女性は、子育てや介護などのライフイベントで仕事環境が“失速”することがあるので、意識的に色々な人に関わり、「味方」を増やしておくことが大事なのだそうです。
「自分のピンチを救ってくれた、失点を許してくれた、という人には、いつかお返しをしたいと思うのと同じで、相手を助けてあげられればいずれどこかのタイミングで自分にも“お返し”が返ってきます」と藤井さん。それが、自分の味方を増やすこと、ひいては仕事でいい結果を出し続けることにもつながるそうです。
メモを取る方の姿も多くみられました。
講演の途中で、参加者が2~3人1組になって話し合う場も設けられました。みなさん初対面同士なのに、すぐに打ち解けて和やかに話し合う様子に編集部メンバーもびっくり。
藤井さんの1時間に講演に続いて、藤井さんと「日経ウーマンオンライン」常陸佐矢佳編集長によるトークセッションも行われました。
トークセッションで参加者からの質問に答える藤井さん(左)と、「日経ウーマンオンライン」の常陸編集長(右)。
その中で、藤井さんは、
「感情的な上司にどうしても心がシャットダウンする」
「上司から『いらない』と思われているのではないか」
「希望しない部署への異動に対する不安があるがどうしたらいいか」
など、参加者から寄せられたいくつかの質問に回答。
それぞれについて、
「6秒時間をおいてから、相手と接してみる」
「周りにとって役立つかどうかを考えた上、自分で課題を見付け上司に提案してみる」
「仕事には異動が付きものと考えて、その変化を楽しむ。そして、楽しむためには自分にとって何がやりがいなのかを把握しておく」
といったアドバイスをしてくれました。
そして、いよいよ交流会へ!!
トークセッションの後には、ホテルならではの華やかな彩りの料理とドリンクが参加者に振る舞われる中、交流会が開催され、会場は一瞬のうちに熱気に包まれました。
画像のクリックで拡大表示
交流会で振る舞われた料理。思わず気分が盛り上がる華やかさ。
参加者のみなさんが自然にグループになって話に花が咲きました。
会場となったビジネスラウンジは、昨年レストランを改装してリニューアルオープンしたもので、普段は宿泊者や同ラウンジの会員などにのみ開放されている場所です。
講演会の会場といえば無味乾燥な部屋を想像しがちがですが、大きな革張りソファーやカフェ風のテーブルセットが並び、ゆったりとしたエグゼな雰囲気!
そうした中で参加者は生き生きとした表情でお互いの情報を交換。まさに、「相手と分かり合いたい」という女性の能力が存分に発揮された会でした。
最後はみんなで記念写真を撮影! 藤井さん(前列左から2番目)、常陸編集長(同3番目)も写っています。藤井さん、参加者のみなさん、いい会をありがとうございました!
文=大塚千春、写真=木村輝