たろの日記ページ,gooブログ版

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再生医療と癌

2007-12-05 13:51:15 | 医療・福祉
日本の医学者が人の皮膚の細胞からiPS細胞を作ることに成功した…と言う話,先週あたり大きなニュースでした(ところでES細胞とは違うそうですが,iPS細胞も万能細胞って呼んでいいんでしたっけ?)。
で,今週配信の2007年11月30日のヴォイニッチの科学書を聞くとiPS細胞には癌のような危険性も現状はあるという話をやってました。要は通常よりも速い速度で臓器とかを再生するというのは,癌細胞の性質をもっているわけで,コントロールが出来なかったらそれが癌になってしまう可能性もあるということです。
考えてみたらその通りで,人間が成長の過程で作られる臓器や体が,何ヶ月とか数年で出来上がるのであれば,その成長速度は通常ではないわけで,そりゃー癌だよな…と。
もっともこれは越えるべき壁であって,これを乗り越えて,iPS細胞の医療への適用がされればいいわけです。一方で,こういう再生医療を待つ人の中には,かなり厳しい状況の人も多くて,そういうリスクがあっても,適用を待つ人たちもいるでしょう。苦しみを除くため,命をいくらか延ばすために,通常だと毒になるような治療でも受けなくてはいけなくなる場合も多いのだと思います。そもそも医療とはそういうバランスというか選択のもので,治療を受けるというのは危険性があるのは当たり前で,仮にそこで事故が起きても仕方ない部分もあるかと思います。
ところで,再生医療と癌がそういう表裏一体の部分があるというのは,やっぱり癌というのは厄介な病気だなぁ…と思う反面,やっぱり癌というのは通常の病気とは違う…,病気というよりはエラーみたいなものなんだなぁ…とも思います。細胞の増殖のエラーで,ある意味人体のエラーやバグの蓄積でおこる様なものだし,それは老化の過程でもあるように思います。ってことは癌を完全に制御できるってことは,ある意味不老不死につながるっていうことなのか?と思うと,そりゃーそうそううまく行くはずも無いな…とも思います。
感染症系の病気はどんどん怖い病気が出てきますが,なんとか治療法も開発されますが,癌が完全になくなる日っていうのは,結局なくならないのだろうな…とも思います。
コメント
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