京のたんぽぽ日記

夫婦共にリタイヤした後の生活を
大好きな旅行を中心に綴っていきます。

スーパーウーマン

2007-03-28 17:53:21 | 友達・仲間
私の家のご近所にモンゴルの一家が住んでおられた。
お父さんと、お母さん、中学生と小学生の二人の女の子の4人家族だ。
私は一家と知り合ってまだ一年位なのだが、
日本には3年程前に来られていたらしい。

二人の女の子は、日本人のような発音で日本語がペラペラ。
お父さんはちょっと日本語が苦手のようだが
お母さんは、娘達のような発音とまではいかないけれど、
普通の会話は全然問題なく話せる。


  お正月に女の子二人から貰った
  モンゴルのかわいい年賀状。


お母さんの話によると、
彼女はモンゴルの大学を卒業して、その後日本で勉強。
モンゴルに帰って結婚、二人の娘も授かった。
しかし、日本の大学で仕事をしながら、自分の学問研究を続け、
博士号を取る為、家族3人を連れて
再び日本に来たというのだ。
ご主人はアルバイトをして、生計を助け、娘達の面倒も
見られている。

ご主人の仕事の為に海外赴任というのは日本でもよくある話だ。
でも、奥さんの仕事の為、海外で暮らすというのは
先進国と言われている日本でもあまり聞いた事がない。
もちろん海外で活躍する日本人女性もたくさんおられるが
未婚の方や、既婚者でも単身赴任の方が多いのではないだろうか。。
彼女は、学問の為、家族皆を連れて海外赴任しているのだ。
ご主人の協力も然る事乍ら、正直すごいな~と思っていた。

時々、自転車で仲良く買い物やお出かけをされている
二人を見かけたが、
本当に優しそうなご主人と、温かそうな普通の奥さん。
どこででも見かけるような二人だった。
しかし、実際の彼女は世界を股にかけて飛び回る
スーパーウーマンだったのだ。

先日、彼女のニューヨークでの論文発表が認められ
無事博士号がとれたという。
そういえば、少し前娘さん達と話していた時、
「お母さんは?」と何気なく聞いたら、
「今、ニューヨーク。」と言っていた。
「え。。?」という私に
「お母さんはね、ニューヨークで論文を発表してるの。」
と言ってたっけ。

ニューヨークでの論文発表。博士号の取得。
それだけでも、私の生活からは考えられない
すごい事と思ってたのに、
今度は、博士号が取れたので、イギリスの大学
教える事にしたという。
日本語より、英語の方が得意だからと言って。
そうだったんだ。。

そうか。。もう、さよならなんやね。。と、
メールアドレスを交換したり、娘さん達と手紙の約束をしたり。
いよいよ、お別れという2.3日前、
赴任先をイギリスからブラジルに変えたという話を聞いた。
その方が収入がいいらしいのだ。
でも、ブラジルって、ポルトガル語では。。
じゃ彼女はポルトガル語もペラペラだったんだ。。

そして一家は、一旦モンゴルに帰国してブラジルに向かう為
日本を去っていった。

今、なんだか私は、彼女と私の生き方の
余りもの違いに唖然としている。
でも、私は世界を駆け巡るバイタリティーある生き方を、
雑誌や本の中でなく、身近な女性に見ることができた。
これからの女性は、こういう生き方をする人が増え
いつか、奥さんの海外赴任に家族がついて行くのも
当たり前の時代がくるのだろう。
その先陣をきって頑張っている彼女に、
私は大きな大きなエールを送ろう 
今の私にはこれくらいの事しかできないのが残念なんだけれど。。













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