定年後半年を迎えようとしている。
まったく職を持たない“プータロー”として、毎日、マイペースで充実した日々を過ごしている。
いつものしている朝の散歩が今朝は少し遅めのスタートとなったのだが、100メートルほど先に、友人の姿を見かけ、元気にあいさつ、きょうはその方の行く方向へとお付き合いすることにした。
この方は元銀行マンだったが、今は大学教授。定年後は銀行員時代に学んだ金融や経済を専門にして去年春から教鞭をとっている。2カ月ほど前にも会って、再就職先のことを伺ったが、彼の生真面目な性格と学問研究が似合っているようで、日曜日にもかかわらず研究室で資料作りをするのだと話していた。
私の散歩は、気まま。どこを歩こうが自分の勝手なので、二人が歩きながら10分ほど、彼の勤める大学の方へと一緒に向かった。
きょうは勤労感謝の日なのに、ゆっくり家庭で寛ぐ時間がない、今、書き上げている論文?が間もなく完成するので、(15本中13本までアップした)そうしたら、一杯やりましょう!など、自分自身にご褒美を・・・とお酒を誘ってくれた。
実に爽やかな表情で、研究論文作成にあたっている様子が手に取るように見えてきた。楽しそうなのだ。勤労意欲満点だ。
私自身は、働く意欲は十二分にあるのだが、職業を選択しすぎて、また、それに年齢制限などもあって、勤労からは離れている。この半年間は年金生活者だが、考え方をプラスにプラスに志向しているつもりで“プータロー”という意識は希薄だ。
だが、勤労感謝の日、普通は休めるのに、自ら勤務先に向かう彼を見て、目的の大切さと勤労する楽しさが見えてきたような気がした。