昔の人は、オーバーに『寒の戻り』と言ったぐらいの寒さだろう。『花冷え』の1日だった。
天気予報通り、きのうは夕方から“優しくない”春の雨としては強い雨が珍しく降り出した。
電停で皮内電車を待っていて、寒そうにした中年男性や高齢の女性が肩をすくめて電車が来るのを待っている。
私の場合は、天気予報のチェックを怠りなくして、冬の服装でそこに立っていたので、ひと電車を待つのに、さほど寒くは感じなかったのだが、雨が降ると乗降に時間がかかるのだろうか、市内電車は時刻表通りには来ない時が多い。きょうもそうだった。
一両編成の電車は普段はそんなに混雑しないのだが、この日はラッシュ並みの大混雑。要領のいい若作りの女性は空き座席に向け一目散に?歩き、さっと座った。この女性、後ろ姿は若作りだが、前から見ると明らかに還暦は過ぎていると推測された。
電車の中は人いきれで、暖かい。眼鏡が曇って前が見難くなったのだろう、若い20代の女性や大学新入生らしい男性などの話し声が聞こえてきた。
女性たちは「雨が降るとやっぱり寒いね~・・・きょうはこんなに降るとは思わんかった」などと話し、男子学生は多分地元出身ではないのだろう「これが夕方のラッシュだよ」「フンフン。でも大都会に比べそんなに大したラッシュではないよ~」といった話が聞こえてきた。
雨の降らないごくごく普通の春の日だと、電車内ではほとんどの人がスマホや携帯電話とにらめっこしているのだが、この電車内では珍しくそういうシーンが見られなかった。
市内を循環する電車が大学が近い電停になると若い人が次々と降りて行き、ようやくシートに腰を降ろしたのだが、新型の電車内は雨傘のしずくで濡れ滑りやすくなっていた。足の悪いお年寄りには危険だ。
上空に真冬並みの寒気が流れ込む影響で、6日は西日本から東日本にかけての広い範囲で落雷や竜巻などの激しい突風が発生する恐れがあるとして、昨夜から気象庁は注意を呼び掛けている。(共同通信ほか)
冬に逆戻りし、桜も花びらを引き締めているのだろうか・・・?想像したより近所の木々は散り方が少ない。
街灯に照らされ、淡いピンクの花びらがひとひら、ふたひらと落ちていく様子は春の雨でしか見られない風景だ。 (ワンクリックで拡大)