森人 もりと

森では人も生きものも ゆっくり流れる時間を生きています

暗い日々

2023-12-12 | 日記


 昨夜はいよいよ本格的な降雪がきて、今朝の森は真っ白に
変身してしまいました。
どうやらこの雪が今冬の根雪になりそうです。
それでも、いつもの年より一週間も遅かったから、これも
温暖化による異常気象なのでしょうか。
この調子じゃ春もかなり早くきてれそうですが、単純に
喜んでいる場合ではないのでしたね。

 今日、十二月十二日は「石川五右衛門」さんのお誕生日
です。
石川五右衛門といっても今の人なら「だれ それ?」「石川
さゆりさんの お爺ちゃ~ん?」といったところでしょう。
しかし、この人の末裔は誰一人として現代にはいません。
というのも、五右衛門の一族郎党それに親族はすべて幼児に
至るまで、お上によって窯茹でやその他の刑に処されている
からです。
 ものの本によると、五右衛門は今から465年前
(1558年安土桃山時代)に浜松で生まれています。
やがて、そう遠くはない伊賀に渡り忍者の修行をしてから
都に上って小集団を作り、それから大活躍をしています。
大活躍といっても、誰もが知るドロボー稼業ですが。

 盗賊の首長だった五右衛門が狙った相手は、権力者の
大名や大商人に限られていたため、それが義賊となって
やがて庶民の英雄的な存在になっていったようです。
しかし、36歳で捕らえられ処刑されるまでの行動の
記録はなにもありません。
大名家などは盗賊の被害にあったことを「家の恥」
として表沙汰にしたくなかったようですし、また
五右衛門が秀吉に滅ぼされた大名家の生まれ育ちで、
その恨みから行動をしていたなどという説もあります。
出生年と没年がこれほどハッキリわかっているのに、
行動内容がまったくわからないのは、たぶん誰かが
消し去ったのだと考えられます。
また口伝も封じるために徹底的な殺戮をおこなった
のでしょう。
単なる見せしめだけではないと思います。

 なにもわからない五右衛門のことですが、権力の
家を専門に狙ったことで、庶民がある種の痛快感を
覚えたことは確かで、話に尾ひれがついて義賊に
なったのかもしれません。
実際に盗んだお金を貧しい人々に施したかどうかも
記録はいっさいありません。

 話しは急に変わって今日この頃、毎朝政治家
たちの「わるごと」のニュースで目が覚め、そして
一日が始まります。
ラジオを切れば聴かなくてもすむのでが、他の情報
もあるからついつい流してしまいます。
なんと暗い時代になったのでしょう。

嘘か本当かわかりませんが、五右衛門さんの詠んだ
とされる辞世の歌。
「石川や浜の真砂は尽くるとも世に盗人の種は尽くまじ」
が妙に印象的です。


















 



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