森人 もりと

森では人も生きものも ゆっくり流れる時間を生きています

遺跡

2024-02-11 | 日記


 ありがたいことに、今月に入ってからも、暖かい日が続いて
います。
積雪も例年の半分ぐらいでしょうか、とはいってもこの森は
標高が高く、それなりにしっかり積もってはいますが。
 
 今日11日は建国記念日とのことです。
日本の建国っていつのことかと思っている人は多いのでしょう。
紀元前660年の今日、神武天皇が即位されたのです。
日本書紀にそう書かれているそうですが、それは日本書紀が
書かれた千年以上も前のことですから、ほんとうのことは
わかりません。
紀元前660年といえば今から2684年前で、ホモサピエンスの
青年期といわれ世界中で精神文化が沸き上がったころです。
日本ではちょうど縄文時代から弥生時代への移行期です。
列島に渡来人がドッと押し寄せてきて、さまざまな技術とともに
富の蓄積と戦いを持ち込みました。
それ以降この列島は騒乱の列島となり、現代に続いています。

 弥生時代から古墳時代にかけてのことは、誰もよくわかり
ません。
神武天皇が実在していたのかも、女帝卑弥呼や壱与がだれで
どんな人だったかなども、なにもわかりません。
というのも、このころの重要遺跡や重要古墳は一切調査に入れ
ませんし、また資料の公開もありません。
ですから、弥生時代が始まって大和政権(昔は大和朝廷)の
できるまでの何世紀かは、考古学も歴史学も神代の話もぜんぶ
ごちゃまぜの曖昧な世界となっています。
しかしそのことは、すべてにおいてものごとをハッキリさせ
たくない気質の日本人に、一種のロマンを与えているようです。

 みんな楽しければそれでいいのですが、なかにはそれに失望
して海外を拠点を移し考古学、歴史学を学ぶ若い研究者も多い
ようです。
何世紀かすれば日本も変わるかもしれませんが、それがみんなの
幸せに繋がるかどうかはまた別の話ですね。

 この森の近くには縄文遺跡がたくさんあります。
縄文遺跡は国の規制がかからず、今のところ自由に研究ができます。
縄文人に感謝しながら、残りわずかな冬を楽しんでいます。
















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