森人 もりと

森では人も生きものも ゆっくり流れる時間を生きています

明るい日曜日

2020-03-15 | 日記


 今日は久しぶりの清々しい快晴です。
 この森は標高が高いので、朝日はいきなり真横から射しこんできます。
 身の回りのモノたちが一斉に目を覚まして、一日が始まります。
 光の微妙な照射で、捨てようと思っていたものが妙にキレイに見えて、気が変わってしま
 うことがあります。
 だから、小屋の中にガラクタが溜まるのでしょう。



 そんな森でも、朝一番のニユースは世界中で流行っているコロナのことです。
 「昨日は何人感染しました」と聞いて、数が多ければ心配になりますし、数が少なければ
 もしや収束に向かっているのかな、と希望的になります。

 考えてみると、現代人は絶えず数字に翻弄される生活をしているようです。
 「年金制度を維持するために、出生率をいくつにしなさい」とか「老後の生活のためにい
 くら貯めなさい」とか、国も国民に数字目標を示しています。
 しかし国民も賢くなって簡単に数字には踊らされません。
 かくなる上は、全国津々浦々の政治屋さんたちが一人で百人の子どもをつくることしか道
 はないのでしょうか。
 がんばってください。

 数字といえば、先日運転免許更新のハガキがきました。 
 「後期高齢者はボケテストを受けてください」と書かれていたので、早速街の運転教習所
 へ出かけました。
 見知らぬ老人三人が一グループになってテストを受けるのですが、ここでも数字がすべてな
 のです。
 「76点以上の人は5000円の講習を受けてください それに満たない人は8000円の
 コースです 49点以下の人はダメです 病院へ行ってください」とのこと。
 幸い自分を含む2人は更新できましたが、残る一人は病院行でした。

 数字が突然人生を、生活を、一変してしまう怖さを目の当たりにしました。
 私だって3年後の更新時にはどうなっているのか、分かったものではありません。



 午後には気温も上がり、とうとう山道の雪が全面融解しました。これで泥が少しでも乾いて
 くれれば、重い長靴ともお別れできます。スニーカーが履けて初めて春の実感が湧きます。
  
 雪の春の明るい日曜日に、コロナにも数字にも無縁のこの森で過ごせることに、幸せを感じ
 ています。