森人 もりと

森では人も生きものも ゆっくり流れる時間を生きています

春の夢

2020-03-09 | 日記


 この一週間、気温が徐々に上がって湖氷がかなり溶けてきました。
 朝晩の冷え込みもやわらいで、陽が射せば家にいるより外へ出たくなります。

 道行く人たちの服装もずいぶん軽くなりました。
 学校が休みだから、コロナを避けて親子さんで自然散策にきたのかもしれません。



 白鳥を探して、やっと一か所で数羽かたまっているのを見つけました。
 いつもの年なら今頃は、湖氷の溶けているところを埋め尽くすように、大集団でやってき
 てはギャーギャー大騒ぎしているのです。
 
 生態系が変わったのでしょうか。
 石器人も縄文人も現代人も楽しんでいた光景が今年で終わったのでしょうか。
 なんでも終わりは予告なしに突然やってくるというけれど、それなのでしょうか。
 だとしたら、淋し過ぎます。



 雪われの中に緑をいくつか見つけました。名前は分かりませんが今年生まれた植物に違い
 ありません。若々しい力強い緑で分かります。



 小樽では長年の地道な放流が実って、数年前からニシンが戻ってきていると聞きます。
 そして昨日、江差でもニシンの産卵で海面が白濁したとのニュースがありました。
 けして、悪いことばかりではありません。

 来年にはコロナも終わって、白鳥もまた来てくれて、シャケもイカもサンマも帰って来る
 かもしれない。
 そうなったら、北海道の夢よもう一度とばかりに、仕事を探して内地にいった人たちは
 ぞくぞくと帰って来るでしょう。
 かっての函館大門のむせかえるような活気を想い出しては、あれこれ希望を紡いでいます。