昔に出会う旅

歴史好きの人生は、昔に出会う旅。
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八重山で見た伝統凧「ピキダー」「シャクシメー」

2007年07月27日 | 沖縄の旅
石垣島離島桟橋の近くにある登野城の「八重山博物館」を見学しました。
展示室の奥にはじめて見る伝統凧がありました。


博物館の中に肩の高さほどある白く四角形の凧が蝶の形の不思議なものと一緒に展示されていました。
四角形の凧は、昔から八重山で作られている「ピキダー」と言う凧だそうです。
細い竹の骨を縦横にたくさん組み合わせて大きな凧を作っているようです。
凧に糸目糸がたくさん付けられています。
八重山の凧の糸目糸にはアダンの木の気根(土の上に出ている根)を裂いて作っているそうです。


四角形の凧「ピキダー」と一緒に展示されている蝶の形のものがありました。
説明書きがなかったので博物館の受付に尋ねたら男性の職員さんが出てこられ、説明を聞くことが出来ました。
これは、「シャクシメー」と言う名で、沖縄本島では「フータン(風蝶)」と言う名だそうです。
「シャクシメー」は、針金の先に輪を作ったものを蝶の本体に2本取付け、輪に凧糸を通すそうです。
蝶は凧糸に沿って上空の凧まで上がって行き、凧の糸目糸まで到達すると、蝶の羽がパタンとたたまれ、今度は糸に沿って手元まで下りて来るカラクリがあるそうです。
蝶の形をした「おもちゃの風力ケーブルカー」といった感じです。
「シャクシメー」の言葉の意味はよく分かりませんが、八重山では糸目糸を「シャク」と呼ぶようです。


「シャクシメー」を上から見た写真です。
骨格は竹で作られているようです。
凧糸を通す針金の輪が見えます。
凧の後ろに曲げられた竹の骨が見えますが、カラクリはよく分かりませんでした。
「シャクシメー」は、凧揚げを2倍楽しませてくれるグッズのようです。
八重山のお正月には凧揚げ大会もあるようで、是非見てみたいと思います。


頂いた「石垣市立 八重山博物館」のパンフレットの表紙にも「シャクシメー」がありました。


一昨年訪問した時、「八重山博物館」は、休館日で、そのすぐ前の道路は、発掘作業中でした。
よく覚えていませんが、「何を発掘しているのですが?」と質問し、おばさんから説明を聞いている場面だったと思います。
腕を組んでいる元気の良いおばさんによると、戦争中の人の骨も出ているような話しだったと記憶しています。
この遺跡からは、15~17世紀の遺物も発掘されているようです。


八重山の伝統凧には「ハッカクー(八角)」と言う凧もありました。
写真は、石垣島の八重山民族園にある「海人の家」に展示されていた「ハッカクー(八角)」です。
四角に組んだものを二つ作り、45度ずらして組み合わせているようです。
糸目糸には八重山ならではのアダンの根(気根)を裂いたものが使われているようです。


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