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岩手県遠野市へ到着し、早速「遠野市立博物館」へ行きました。
玄関の前に奇妙な銅像がありました。
銅像の向こうには黒い石碑があり、「元衆議院議員 泉国三郎住居跡」と書かれていました。
「泉国三郎」は、戦後の社会党の政治家で、宮沢賢治とも交流があったようです。
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台座に「獅子踊り」「制作 照井栄」と書かれています。
一般的な一人の獅子舞が原型のようですが、獅子の顔、タテガミ、後ろに突き出た二本のシッポ(?)が非常に変わっています。
又、頭の上には戦国時代の兜のような二本のツノと丸い飾りがあります。
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別の方向から撮った姿です。
獅子にしては顔が細く、不思議に思い、獅子踊りについて調べてみました。
宮城県・岩手県では、「獅子」ではなく「鹿(シシ)」の踊りの郷土芸能のようです。どうりで細面の顔になっている訳です。
又、「鹿(シシ)踊り」は、二つに分類され、銅像のように幕を掛けて踊る「幕踊系」、体(お腹)の前の小さな太鼓をたたいて踊る「太鼓踊系」に分類されるようです。
又、頭の上に大きな丸の周囲に八つの丸がある「九曜紋」と言われる飾りがあります。
江戸時代の岩手県は、北中部を南部藩、南部を伊達藩が治めていました。
「獅子踊り」との関連は分りませんが、両藩とも複数の家紋を使用しており、その中に「九曜紋」が共通してあったようです。
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遠野市博物館の中にも「獅子踊り」の衣装と、太鼓が展示されていました。
又、その下にはビデオで「獅子踊り」の様子が紹介されていました。
■展示の説明書きを転記します。
「しし踊り」
しし踊りは大別すると、太鼓を付けて自ら打ち、自ら歌って踊る太鼓踊り系と、身に太鼓をつけず、太鼓と笛の囃子(はやし)に応じて身に覆(おおう)う幕を内から揺り動かして踊る幕踊り系があります。遠野地方のしし踊りは、後者の踊りで単に「しし踊り」あるいはしし頭のたてがみから「カナガシラじし」とも呼ばれています。踊り組は種ふくべ、子踊り、中太鼓、太刀ふり、しし、太夫、笛で構成され、豊作を祈る農民の心をこめて勇壮に踊られます。
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向って左の獅子で、表の銅像とほぼ同じ形のようです。
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向って右の獅子で、頭の上に「九曜紋」とは違う紋が付いています。
又、前の幕にある紋も違うものです。
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ビデオの「獅子踊り」の画面です。
刀を持った子供とペアーで踊っています。
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ビデオで見た「獅子踊り」は、勇壮で、魅力のある郷土芸でした。
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博物館内の別の場所にも獅子踊りの資料が展示されていました。