加賀の旅人

郷土の凧と歴史の狭間に埋もれた凧の歴史を尋ねる旅人です。

守貞謾稿の中の凧を再現(6)

2015年02月13日 | 金澤郷土の凧資料
納得できない竹骨
凧の骨組みは一応完成しましたが、絵柄の書かれた紙の上に配置してみるとこの状態で組立することに納得できないのです。
(削った竹骨)
市販の角凧を事前に作っていましたのでこの凧の骨組みと比較してみると、今回削った竹の幅が広く、厚みも厚いのです。
市販の角凧はこれまでも講習会で沢山教えていたこともあり、竹骨の寸法が分かっていることもあって、同寸法の凧の大きさでの今回削った竹の寸法に違和感を覚えていたのでした。
市販の角凧に購入した藍色の染料の色合いを見るために塗ったのが下記の凧です。
藍色の色合いは思った通りの色合いでとても満足できるものでした。
(藍色の色合いを見るために作った凧)

竹の骨組みを修正
「凧大百科」の記述を参考に竹骨の幅を6㎜、厚みを3mmとして竹骨を準備したのですが、事前に作った凧との相対で天骨の幅は6㎜、厚みは2㎜、中骨は幅は5㎜、厚みは2㎜とし、斜骨はの幅は6㎜ですが凧の中央から下部にかけての厚みは2㎜~1.2mmのテーパーで削り直すことにしました。
凧を再現するのに見本がない以上、今までの勘と経験で作るのが自分にとって納得のいく方法だと思っています。

竹骨を削り直したものを再度、天骨、中骨、斜め骨の曲りを修正し、ノギスで計るとほぼ目的の寸法に仕上がりました。
これでやっと竹骨として使うことができます。
(完成した竹骨)

凧の組立
削った竹骨を絵柄の書かれた紙に貼っていきます。
(未の篆字凧)

(魚河岸凧)

蘭の字凧は前もって書いていたのですが、新たに書き直すことにしました。
凧紙は7匁の大洲和紙を半分に切ったもので思った以上に厚みが感じられます。
(蘭の字凧)
この凧が乾けばいよいよ彩色です。
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