加賀の旅人

郷土の凧と歴史の狭間に埋もれた凧の歴史を尋ねる旅人です。

守貞謾稿の中の凧を再現(5)

2015年02月11日 | 金澤郷土の凧資料
凧の竹骨を削る

丸竹を四つ割りにして納戸に置いてあったものを取り出し、それを三ツ割りに両刃の鉈で割るのですが以前は上手く割れたのに、しばらく割っていなかったので均等な幅に割れないこともあります。
竹にも表側と裏側があり写真のように同じ竹を割ったものでも裏側の竹は曲がっていることもあるのです。

曲がった竹をさらに三つ割しても竹は曲がったままです。

この竹を削ってストーブで炙って曲りを矯正すれば竹は他の竹と同じ真っ直ぐになりました。


割った竹の幅は約1㎝厚みは約6㎜ですが、竹の厚みを薄くするため両刃の鉈で竹を裂くように割っていくのですが節の所でで止まってしまい難しい作業です。

力の入れ加減を間違うと竹の皮の部分が薄くなり目的の厚みより薄くなり過ぎて使い物にはならないので竹を裂くのが一番難しい作業です。


割竹をナイフと鉋を使い削ります。

成形した竹の厚みが均一になるよう竹の節をヤスリで削るのですが、均一な厚みにするのは時間がかかる割には満足できる状態にはなりません。
後はストーブで炙り、竹の曲りを矯正し一応計画した寸法に出来上がった。
後は横骨と斜め骨の曲りが同一になるように各々の骨を調整する。
そして凧の骨組みは出来たのですが、なぜかこの骨組みには満足できず、次の作業に移れないのです。
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