花歩る木

山と旅がすきです

田淵行男写真展

2010-09-06 16:31:14 | 美術館
9月1日 山岳写真家・田淵行男の写真展を見てきました。    

   武蔵野市立吉祥寺美術館で8月7日~9月12日まで。  
      

        
     「 知ることとは 愛すること 」 という副題が付いています。


    田淵行男は1945年に現在の安曇野市である西穂高村に  
    疎開したのをきっかけに、北アルプスと安曇野を活動の場として、
    高山蝶の研究や山岳撮影を続けた人です。               
    
                             
                  
              田淵行男さん(1905年~1989年)
   

    展示品は
    高山蝶の写真や細密画、多くの山岳写真や生前の愛用のカメラ、
    テントを始めとする登山用品などが展示されています。
    1960年代の写真が多かったけど、モノクロだったんですね。
    ロビーではビデオライブラリー(約20分)が鑑賞できました。

      
                                                 HPより
    安曇野にある「田淵行男記念館」 です。
    一度、常念岳に登る前日に行きました。
    1階と地下で80坪という山小屋風のこじんまりしていて、
    周りにわさび田があって、常念の風が吹いてくるような記念館でした。
    今年創立20周年記念として、友好都市で結ばれている武蔵野市で
    写真展が開かれたようです。  
        
       安曇野は来春のNKKの朝ドラの舞台になるそうです。

    帰りに一人の田淵フアンのおじさんに声を掛けられました。
    「あなたは田淵さんの写真がすきですか?」
      「行った事のある山ばかりでしたので、好感がもてました」   ←ワタシ
    「わたしは、田淵さんの写真には柔らかさ、やさしさがあって
    大好きです。白はた史朗や、白川義員のようないかつさ、鋭角さは
    ないでしょう?  和みますね~」         ・・・だそうです。
                 

                               

 9月4日
    対談「田淵行男を語る」 を聞いてきました。

    田淵穂高さん (田淵行男御長男 70代)      ×
    財津達弥さん (田淵行男記念館学芸員)

    誰よりも「人間田淵」を知っている人、 誰よりも「田淵の作品」を知っている人
      という紹介でした。

    スライド・短い動画をみながらのお話でした。
    財津さんの問いかけに対して穂高さんが答える進め方。
    田淵さんは穂高さんに対し、いい加減なことを許さず、何かするにも、
    まねは駄目、思いつきも駄目、何のためにどうするのがベストかよく考えよ、
    とさとしました。自然を破壊することは駄目。生きているものの命を奪うのは
    駄目。蚊が腕にとまっても殺しては駄目。
    父の前では許しがなければ正座をくずしては駄目。・・・・・・・
    そして、母はいつもお金がないことを愚痴っていたそうです。

    完全主義者で、画期的な研究をなしとげた博物学者で、明治の気概
    を持った田淵行男の在りし日を垣間見たようなトークでした。
    




                         

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