はぐれ遍路のひとりごと

観ながら歩く年寄りのグダグダ紀行

大札山・蕎麦粒山

2015-05-08 09:30:40 | 低山歩き
歩行記録                                                          H27-5-6(水)
歩行時間:7時間10分   休憩時間:1時間20分   延時間:8時間30分
出発時刻:6時30分     到着時刻:15時00分
歩  数: 23、787歩(推定距離17.9km)    GPS距離13.9km
行程表
 樅の木平 1:15> 徳山駅分岐 0:30> 大札山 1:00> 大札山北尾根登山口 0:15> 蕎麦粒山南尾根登山口 1:50> 蕎麦粒山
 0:25> 山犬段 0:40> 蕎麦粒山南尾根登山口 0:10> 大札山北尾根登山口 0:20> 大札山駐車場 0:45> 樅の木平

行程表(案内板から)
 樅の木平 1:40> 大札山 0:50> 大札山北尾根登山口 (0:15)> 蕎麦粒山南尾根登山口 1:30> 蕎麦粒山 0:25>
 山犬段 (0:40)> 蕎麦粒山南尾根登山口 0:10> 大札山北尾根登山口 0:20> 大札山駐車場 1:10> 樅の木平
 ※( )内は案内が無いため私の歩行時間を記入した
歩行時間 7時間
 殆ど変わらない歩行時間になったが、私が案内より早く歩いたのは、最後の大札山駐車場から樅の木平の25分短縮のみだった。

 蕨採り等に気を取られ大札山のアカヤシオの事をすっかり忘れていた。去年大札山でアカヤシオを堪能したのが5月2日だっだ
ので既に遅きに失したが、花が駄目でも初めての南尾根登山口(樅の木平)から大札山を歩く事にした。
だがそれだけだと少し短すぎると、駄目元で蕎麦粒山まで足のを延ばすコースを考えた。
 樅の木平 2時間> 大札山 1時間> 大札山北尾根登山口 2時間> 蕎麦粒山 1時間> 山犬段 3時間> 樅の木平
休憩昼飯込みで計9時間。朝7時に歩き出せば4時は戻れるし、山犬段からの帰りは太い林道歩きなので少しは遅くなっても
不安はない。ただ途中で引返す判断は北尾根口と蕎麦粒山でやればいいと出発した。
       
                         大札山観歩記
 
      樅の木平林道分岐(正面が尾根の始まり)                      南尾根登山口
             樅の木平の場所
 出発時間は少しでも早い方が良いと家を5時に出て樅の木平に6時20分に着いた。
樅の木平は林道の分岐点で、その真ん中から大札山に続く南北の尾根が始まっている。ここには道の隅に車を数台駐車する
余地があるがまだ1台も停まっていなかった。朝が早いからか、それとも時季が遅いからか。

 南尾根登山口は山犬段に向かう舗装された林道側にあり、ここから一気に911mの三角点に登って、後は急になったり平坦に
なったりしながらの、登り一方の尾根道のようだ。

 一つ目のピークらしき所に来たが三角点は見当たらにない。探す気もないのでそのまま林の中の道を先に急ぐ。


                            西は明るいが東はボンヤリしている

 心配していた樅の木平からの道は、林の中の道だが分岐も無く分かりやすく、これなら悩んだり迷ったり事は無さそうだ。
西の方角が開けている場所に丸太のベンチが置いてあり、しきりに誘惑してくる。だがまだ歩き出して50分も経っていない。
我慢!我慢!と誘惑を振り切り先に進む。
四つ目のピークに苔むした石杭と火の用心の看板があるが視界も無く休む雰囲気ではない。ここも通過。

             
            落花しているツツジ               雰囲気は良くなったが下の方はガスっている

 人工林がまばらになると雑木が増えてきた。道の周辺にはツツジが落下して彩りを付けてくれるが、咲いている花は少なく
たまに林の奥の方に見えるだけだ。勿論アカヤシオなどは影も形も見えない。
 東の人工林が終わると雑木の新芽が柔らかくいい雰囲気になってきた。だが林の下の方にはガスが動いているのが見える。
今日の天気予報は晴で降水確率は10%、雨の心配はないが、朝から余りスッキリした天気ではない。歩くには丁度良いが
景色を見るには相応しくなさそうだ。東の方角にある富士山は多分見えないだろう。

 
             六つ目のピークから                             徳山駅分岐

 六つ目のピークにもベンチがあったので、歩き出してから1時間以上経って、いるので最初の休憩をとる。
南に見えるピークが五つ目のピークだろう。昨夜地理院の地図を見た限りではピークらしいピークは無かったのに、実際歩くと
かなりの上り下りはある。地形図の見方が悪いのか、それともこのぐらいの起伏は地図には反映されないのだろうか?
 ピ-クから3分も歩くと分岐に標識があり、東に下る方向に 「藤川を経て徳山駅」 となっていた。これなら駅を出発点にできる
かと一瞬期待したが、踏み跡は薄く少々心もとない。知らない山では無理はしない。この道の事は忘れよう。

 
               アセビの新芽                                アセビの花

 この辺りまで来ると雑木の中に姫シャラや太いアセビが目立つようになった。特にアセビは登山口の林からズート生えていたが
殆どが腰より低い若い木だった。それがこの辺りには幹がクネクネ曲がった大木のアセビが出てきたが数は少ない。
これは何を意味するのだろう? この山はアセビにとって新開地で、これから増えていくのだろうか。
その中で花を付けているアセビは少なく、道端で咲いていたのはこの一株だけだった。遅すぎたのか、それと速すぎたのか?

                 
                              アルミの橋

 瘠せ尾根の鞍部の所にアルミで出来た橋が架かっていた。アルミで出来ていると錆がでないので古さが分からないが、この道は
しっかり管理されているようだ。標識は1本、目にしただけだが、道がハッキリしているので悩む所は無い。
この調子で蕎麦粒山まで歩けると良いのだが。

 
              落花したアカヤシオ                       アカヤシオが三輪咲いていた

 待望のアカヤシオの花が地面に落ちていた。上を見るとたった三輪の花が枝にしがみつき、今にも落花しそうに咲いていた。
喜んで写したらピンボケになってしまったが、ここに咲いているなら大札山にも咲いているかもしれないと淡い期待が湧いてきた。

 
               枯れた幹に茸が                              ヤマツツジ

 茸には間違いないが何と云う茸だろう。キクラゲ(木耳)かな? でも触ると乾燥していて柔らかくない。
そうそう知っています? キクラゲの漢字は形状を表し、言葉は食感を表現している事を。
確かに耳の形とも言えそうだし、食べればコリッとしている。採って行ってもよいが茸は怖いからなー 止めておこう。
 ツツジは林の奥で所々に咲いていたが、道の脇で咲いていた中で一番良かったのがこの花です。要はこの程度と云う事。

 何度か期待を裏切られたが、今度こそ前方に見えるピークは大札山だろう。
確か大札山の東側は木が生えていない斜面だった筈だ。間違いありませんように。

 
         大札山の二等三角点(1373.6m)                     南側は今歩いて来た尾根

 8時20分大札山山頂に到着。登山口から1時間50分で来ているので、私の想定だと、ここで10分休憩できる。
しかし登山口の案内板は100分となっていたので、既に10分余計に掛かっている。マーこんなものだろう最近は・・・・
 山頂で最初に目に付いたのは三角点で、普通のと違い三角点の回りに枠をこしらえある。しかも標石は新しく南側の字の
「二等三角点」 同じだが、東の面に 「国地院」 と彫られているのは初めて見た。新しい方式なのだろうか?

 南側に今歩いて来た尾根が見えている。こうして見ても起伏が見えるが地図上では分からない。地図の読み方は下手だが、
間違いなく分かるのは大札山を挟んだ尾根は、南北に通っているだけで他の尾根は派生していない事だ。
更に蕎麦粒山の尾根も、南登山口から山頂までも南北の尾根しかないので、高みを目指している道を行けば間違いはない。
分岐の多い山や初めての山を歩く時は神経を使うが、今日は初めての尾根なのに案外気楽に来ることができた。

 
                北東側に黒法師(?)                     山頂から南の眺め

 大札山山頂からは南方面と東から北東にかけては景色を眺める事ができるが、今日は東の方角がガスっていて真っ白だった。
お蔭で富士山は見えず、辛うじて見えたのは北の方角にある三角形の山、黒法師岳(?)だった。
南の方角も蛇行して流れる大井川はかろうじて見えるが、左の東側には白い雲が湧きあがっていた。

 
                  シロヤシオ                           シロヤシオアップ

 山頂で10分休憩して北尾根を歩き出す。この北尾根は過去の大札山登山で、何回か歩いているのでアカヤシオの期待は
膨らむのだが・・・・・ アカヤシオを見れるのは地上の上だけで、樹上には一つとして咲いていなかった。
 オヤあの白い花は何だ? シロヤシオに見えるが今までここでシロヤシオは見た事がない。
近づいて見たが間違いなくシロヤシオだった。ラッキー! シロヤシオの時季には早すぎると思ったがもう咲いていたのだ。
この分では蕎麦粒山ではシロヤシオを沢山見る事ができそうだ。
アカヤシオの期待は裏切られたがシロヤシオへ期待が膨らんできた。

              
                       蕎麦粒山(?)                            ヒメシャラ

 肩登山口と北尾根の分岐標識を過ぎると、前方に双耳峰が見えてきた。蕎麦粒山が双耳峰とは知らなかったが、位置的に
云っても蕎麦粒山と思うが、もう少し周りが見えないと確かな事は分からない。

 北尾根に入ると赤茶ぽい幹肌をしたヒメシャラの大木が目に付くようになった。ヒメシャラは幹肌が目立つので、山に入ると
時々見かけるが、夏に咲く白い5弁の花はまだ見た事がない。余り高すぎて視線が届かないのだろうか。
今度この幹を見かけたら上も見るようにしよう。
 ところでまた受売り売りをします。ヒメシャラ(姫紗羅)の語源は、同じように幹が赤っぽくすべすべしていて、花も5弁の白い
花を付ける夏椿から来ているそうです。この夏椿は、お釈迦様が入滅(死去)したとき、臥床の四辺にあった沙羅双樹の木に
似ている事から 「紗羅の木」 と日本では呼ばれていたそうです。その紗羅の木に似ていて、一回り小さな花を付ける事から、
この木の事を 「姫紗羅」 と呼ぶようになったそうです。

         
              イワカガミ(岩鏡)の群落                          イワカガミ

 足元にピンクの小さな花が見えた。下向きの小さな花は花弁の先が房状に切れ切れになっていて、葉は団扇状で表面に光沢が
ある。そうイワカガミです。最初は道端に一輪咲いていただけだったが、林の中の斜面には群落になって咲いていた。
何年振りの対面だろう。愛鷹山の鋸岳では良く見たが、それからとなると50年ぶり位かな。
これでアカヤシオが見えなかった無念さは帳消しになった。

          
              蕎麦粒山と黒法師岳                           ヤマツツジ

 再度前方が開け、さっきより広範囲に山が見えた。こうして見ても矢張り前方の双耳峰が蕎麦粒山なのだろう。他にそれらしき
山も見えないし、右の方には黒法師岳の三角の山も見えている。
あの双耳峰が蕎麦粒山なら、予定通り2時間ぐらいで登れそうだ。

      
      尾根道下降の標識        倒れている通行禁止の表示            北尾根登山口

 以前は北尾根の最後まで道は通じていたが、最近は尾根の取付地点が崩壊して林の中に道ができている。その通行止の
標識が倒れているが通れるようになったのかしら? でも止めよう、ロウロウ(老浪)危うきに近寄らずだ。

 北尾根登山口までに大札山山頂から1時間も掛かってしまった。標識には50分とあったが マーこんなものだろう。
これでも私が想定した樅の木平-北尾根登山口は3時間だったので、ドンピシャリの時間だった。
 さてここは引返すかどうか判断する最初の地点だが、ウンまだまだ大丈夫! 蕎麦粒山に向かおう。

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