はぐれ遍路のひとりごと

観ながら歩く年寄りのグダグダ紀行

大札山・蕎麦粒山 2

2015-05-09 16:06:43 | 低山歩き
歩行記録                                                          H27-5-6(水)
歩行時間:7時間10分   休憩時間:1時間20分   延時間:8時間30分
出発時刻:6時30分     到着時刻:15時00分
歩  数: 23、787歩(推定距離17.9km)    GPS距離13.9km
行程表
 樅の木平 1:15> 徳山駅分岐 0:30> 大札山 1:00> 大札山北尾根登山口 0:15> 蕎麦粒山南尾根登山口 1:50> 蕎麦粒山
 0:25> 山犬段 0:40> 蕎麦粒山南尾根登山口 0:10> 大札山北尾根登山口 0:20> 大札山駐車場 0:45> 樅の木平
                            蕎麦粒山観歩記
 
   林道蕎麦粒線起点(正面が蕎麦粒山の尾根)                          大札薙(ナギ)
         林道起点の場所
 大札山の北尾根登山口から蕎麦粒山の南尾根登山口まで林道では、800mとあるので約10分少々でいけるだろう。
この林道はここまで大札山の尾根の西側中腹を通っていたが、ここから蕎麦粒山の尾根の東側になる。案内板によれば、ここは
「林道蕎麦粒線起点」 で、山犬段までの3.5kmを幅員4.6mの無舗装林道で結んでいる。
と、なるとここから下の林道は何て云うのだろうか、 林道大札線か? 帰りに調べてみよう。

 大札薙は写真で見るより実際の方がスケールが大きく、ガードレールから下を覗きこむと○○が縮込むような感じがする。
案内板には 「大札薙は、約4haと規模が大きく、長い間大量の土砂を大井川本流に流出させるなどの原因となっていました。
平成13年から崩壊地を森林に復旧し、災害のない緑豊かで安全な流域を実現するため、治山工事を行っています。」
とあった。
しかし見た目にはこれで安定しているといった感じはなく、大雨や地震がくれば再び崩壊しそうな感じだ。しかも崩壊地を森林に
などとても夢のまた夢で、写真の絶壁もそうだが、ガードレールの下もコンクリート吹きつけて土留めをしているだけだった。
“崩壊地を森林に復旧” ではなく、“崩壊地の拡大を防いでいる” が正しい表現だろう。

 アッそうだ。さっきは大札山の北尾根を途中で林の中を下ったが、あのまま直進すると写真にある絶壁の端を歩くようです。

        
          今にも落石が・・・・           ここを登るのかな?                南尾根登山口

 上の崖を見ると浮石がゴロゴロしていて今にも落ちてきそうだ。車なら余り上は見えないしスピードもあるので怖さを感じないが
一人で歩いていると少々薄気味悪く感じる。早く通り過ぎたいが緩い傾斜なのに速度は上がらなかった。
今ここで地震が来たら・・・・・ アー神様! 暫しお待ちを。

 林道歩きは800mとあったが登り口が中々出てこない。見落としてしまったかと不安になった頃、崖が終り沢が出てきた。
ここが登山口かと標識を探すが見当たらない。踏み跡も無いようなので諦めて更に先に進む事にした。
その沢から5分ほど歩くと、ようやく蕎麦粒山南尾根登山口に出た。

 
                 カメノキ                                シロヤシオ

 林道からの斜面を10分ほど歩いて稜線に出ると、ツツジやカメノキ、シロヤシオの花が咲いていた。これは上ではもっと花が
期待できるかなと、すぐ期待を抱いてしまうが私の悪い癖。実はこの後は花には全然出会う事は無かった。勿論シロヤシオも。         

      
         後に大札山が                 険しい登り              逆さのサルノコシカケ

 稜線を歩きだし後ろを振り返ると三角形の形をした大札山が見えていた。まだ大札山の方が高そうに見えるが、こちらは最初の
ピークに、すぐ着きそうだ。やけに簡単だな?
 最初のピークを下りだすと次のピークが見えてきた。あれが北側の双耳峰? そんな!あれでは10分もあれば着きそうな距離だ。
どうやら双耳峰に見えた蕎麦粒山も、実際には小さなピークを幾つか越えて行くようだった。

 三つ目のピークだったろうか、見た目に険しそうな斜面が現れた。途中の石にはペンキで赤丸の印が付いている。
少々身構えて登りだしたが、どうと云う事はありません。比べるなら大崩山塊の朝鮮岩の上の小さな岩場より楽な感じです。
その後も黄色のワイヤを張った個所もあったが、特にワイヤの助けを借りる事無く歩けます。

 オヤ? サルノコシカケらしき物が逆さに付いているぞ、しかしあれじゃぁ腰掛にはなりそうもないが、あれでもサルノコシカケと
呼ぶのだろうか? 以前サルノコシカケには制癌作用があると言われたが、今ではどうなのだろう。
制癌と云えば逆に発癌性が有るとされているワラビだが、毎年たらふく食べている私だが今のところ異常は無い。
発癌性のワラビを食べて、制癌性のある緑茶を飲んでいるので中和されているのかもしれないな。

      
         この端を歩く                 雪の山が                 大札山が見えた

 幾つもピークを越えてきたので余り正確ではないが、五つ目のピーク辺りで大札山と高さが同じ位になった。
そして七つ目のピークの登りになると東側斜面が崩壊している場所に出た。登山道は崩壊ヶ所の外側に付いているので不安は
ないが、下を覗き込むとゾックとする。よく見れば崩壊地の中に人工の土留めが見えるが、作業はどうやったのだろう。上から
ロープを垂らしたのだろうが私にはできない。

 七つ目(?)のピークから残雪のある山が見えたが、勿論名前は分からない。
一方写真右の山は大札山とその南尾根だ。こうしてみると結構な上りだったことが分かる。
このピークは今までのピークの中で一番高く山頂も広かった。きっと双耳峰に見えた手前の峰がこれなのだろう。大札山側
から双耳峰にしか見えなかったのは、このピークが大きく、手前の小さく低いピークは同化して判断できなかったのだろう。

 
         蕎麦粒山三等三角点(1627.5m)                      蕎麦粒山山名案内板

 蕎麦粒山に11時45分到着。ここも案内板より20分余計にかかっている。大分疲れたが梶原山-竜爪に比べれるなら竜爪に
到着したぐらいか。静焼アルプスなら宇津ノ谷峠くらいの疲れだろう。だが竜爪も静焼ルプスも残りに登りが待っているが、ここは
下りだけで。しかもその殆どは林道歩きになるので楽なものだろう。
ここは引返すかどうかの判断地点だが当然前に進む。仮に戻るとしても今登ってきた道を下る気にはなれない。遠回りでも先に
進んで山犬段から林道歩きの方が楽そうだ。

 蕎麦粒山の三角点を見て驚いた。
実は事前調査で地理院の地図を見ていて、尺度が大きい時に静岡県中部で山名表示がでるのは、ここ蕎麦粒山と八光山、竜爪
の3ヶ所だった。そして八光山と竜爪は一等三角点だったので、当然蕎麦粒山も一等三角点だと思っていた。
ところが現地に来てみると、何と何と三等三角点で、大札山の等級より下だった。

一体地理院の山名表示はどういう基準で表示しているのだろうか、不思議だ。
更に気が付いたのは三角点の 「角」 の字と 「点」 の字が変わった字体で書かれている事だ。
この標石も新しいそうに見えるが、大札山で見た新し三角点とは明らかに違った字体だった。

 大札山と比べ天候は回復して東の方向も見えるようになった。だが富士山と書かれた方向は白い雲で覆われていた。

 
              蕎麦粒山山頂広場                               山頂の白樺

 山頂は広場になっていて昼飯を食べるにはもってこいの場所だった。
木の枝先には柔らかそうな薄緑の葉を付けている物が多いが、何故か白樺の木のみが一枚の葉も付いていない。
だが白樺の白い幹や枝が太陽に輝いているのを見ていると、気持ちも明るくなってくる(後は下りだけだからかもしれないが)。

 昼飯を食べていると私と同じ年頃の夫婦が山犬段から登ってきた。今日最初に出会った人だがアカヤシオには遅く、シロヤシオ
には早い端境期なので登山者が少ないのだろう。そうそうシロヤシオは山頂付近にも1本も咲いていませんでした。

           
             山犬段への道                           黒法師岳?

 山犬段への下り道は今登ってきた道の数倍もある広さで、これなら間違いようもない道だった。
道の左側には三角形の黒法師岳らしき山が随分近くに見えていた。

 
               山犬段                                 山犬段宿泊所

 広いだけで余り面白味のない道を25分歩いて山犬段に到着。時間は12時40分
私の想定ではここまでに6時間かかる予定だったが10分余計に掛かっている。山頂で休憩時間が長すぎたのだろう。
だがここからは下りの林道歩き。楽なものだ。

 山犬段には車が17台停まっていた。結構な数だが山で人に会わなかったのは時間が時間だからだろう。出発するには
遅すぎるし、帰りにしては早すぎる。これも端境期かな。

 山犬段の宿泊所は清潔でかつ広かった。これなら下手な有人の山小屋より居心地は良さそうだ。

                

 案内板によれば 「ゴヨウツツジ(シロヤシオ) 皇太子ご夫妻のお子さま、敬宮愛子さもの身の回りの品に付けるお印の花です。
5月中旬~6月中旬にかけて大札山~蕎麦粒山奥の尾根筋に多く開花します。」

確かに艶やかなアカヤシオより、花弁が少し閉じ気味で白い花の方が奥ゆかしく感じられる。お印のデザインがどんなものか
見たかったが探しきれなかった。
ところでシロヤシオは五葉躑躅とあるので葉の数は5枚と分かるし、ネットの写真でも確認できた。ではアカヤシオの葉は何枚なのか。
昨年写したアカヤシオの花を確認したが、花ばかりで葉は細い葉が見えるだけだった。ネットでも確認したが、葉の事にふれている
記事や写真は見当たらない。ヨシ! 来年の宿題にしよう。

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