はぐれ遍路のひとりごと

観ながら歩く年寄りのグダグダ紀行

三方分山縦走(展望地)

2018-05-17 11:58:06 | 低山歩き
歩行記録                                                           H30-5-11(金)
歩行時間:3時間55分   休憩時間:1時間05分   延時間:6時間40分
出発時刻:6時35分     到着時刻:13時15分
歩  数: 21、536歩(推定距離14.86km)    GPS距離
行程表
 精進湖:他手合浜駐車場 0:45>  0:10> 諏訪神社 0:25> 女坂峠 0:25> 三方分山 0:25> 精進山 1:00>
 富士山展望(1) 0:30> 富士山展望  0:05> 精進峠(三ツ沢峠) 0:25> 南ア展望 1:00> 根子峠(?)
 0:30> パノラマ台 0:05> 烏帽子岳 0:25> 城山 1:00> パノラマ台下 0:30> 他手合浜駐車場

     
                          三方分山周回ルート概略図

 
               ピークにあった鉄の社                              三角点

  三方分山を少し下り、ほんの少し登った所の岩の上に、鉄製の屋根の形が社に似た物がボルトで固定されていた。
扉や窓は無いが一円玉が2枚供えられているのをみると矢張り社なのだろうか。
社を置くだけならともかく、コンクリやボルトを使って固定までする事が許されるのか。一体誰が何のために遣ったのだろう。

  社の写真を写して登山道に戻ると、目の前に三角点の標石が目に入った。何と何と! ここが精進山のようです。
三角点が有るとはいえ、三方分山から10分も掛からず、標高差はたった13m程しかない場所です。
山頂標も無く、ピークとは言え誰も気が付かずに通り過ぎてしまいそうな場所です。
では三角点の点名は何なのだろうと地理院の地図で確認すると、 「西ノ入 三等三角点 標高1404.88m」 となっていた。
さらに三角点の住所と私有地かどうかを点の記で調べようと思ったが、点の記は作成されていなかった。
 
              富士山展望地(1)入口                            富士山展望地(1)

  この尾根から期待の富士山を見たいと、左(東)側に入る踏み跡はないかと注意しながら下って行くが踏み跡はなく富士山も
樹間の隙間からチラチラ見えるだけだ。どうやら勝手な期待を掛け過ぎたかなと思い出した頃、ありました踏み跡が。
精進山(三角点)から約15・6分でしょうか、明らかに人の踏み跡が左に付いている。
踏み跡は下って行く登山道をほんの1m登り、左に続いているが、その先は木が無く開けて状態になっている。
正にピンポン! です。


                             富士山展望地(1)から

  厳密に言えば、富士山と大室山と精進湖が一直線ではないがこれなら我慢の範囲内です。
富士山の麓に大室山を配置した眺めを 「子抱き富士」 とよぶようだが、撮影スポットとしては精進湖湖畔から写したものが多い。
それはそれで良いだが、どうですかこんな眺めの子抱き富士は。

 
                 駐車場アップ                                横にあった岩

  精進湖に手前に駐車場が見えているので、カメラでアップしてみると私の車も見えている。
あの駐車場が今朝車を置いた 「他手合浜駐車場」 でした。

  狭い展望地なので私は怖くて立って写真を写せなかったが、ふと横を覗くと細く立った岩が見えた。あの岩なら駐車場から
確認できるかもしれないと恐々写しておきました。

  一昨年本栖湖周回の時、本栖湖の西岸にある中之倉峠から西の方角に南アルプスが見えたのを思い出した。
あそこで見えたのだから、ここからでも西側に南アルプスが見えるだろうと、今度は道の右側を注意して歩く事にした。

 
                また踏み跡があった                            標識が見える

  精進山からの下りの道は順調に歩けているが、まだ時刻は午前9時。このままでは本当に午前中にゴールしてしまうかも
なんて思い出したが、その時はその時だ。何なら竜ヶ岳へ行ってもいい。なんて調子のよい考えも浮かんでいた。
しかし右側には踏み跡が出てきません。南アは見えないのかなと思い出した時に、またもや左(東)に踏み跡があった。
登山道にデンと居座った岩の横から左へと踏み跡は延びている。登山道は岩の下に続いていて、下には標識が見えている。
若しかしたらあそこは精進峠なのか? ならこの踏み跡は精進湖に行く道か? だが標識も目印も無い。

 
                ここも展望地だ                              三方分山かな

  既に富士山の眺めは満足していたが、どうせならこの踏み跡の先も確認してみようと踏み跡を辿り左に入る。
さっきはすぐ展望地に出たが、ここは踏み跡が先に延びていて、10mか20mも行って前方が開けた場所に出た。
正面にはさっき見た景色と同じ景色が広がっているが、イヤさっきの展望地より視界は広く、左(北)側には三方分山らしき
山から、右にはこれから行く城山らしきピークもも見える。
更にこの展望地は広々としていて、安心して写真を写す事ができるので、さっきの展望地より撮影には適しています。

  三方分山と思われるピークの奥には一段と高く尖ったピークも見えるが、あの山は?????
家に戻ってネット地図で調べるが、三方分山の北には三方分山より低い釈迦ケ岳くらいしかない。と、結局分からなかった。
それでも三方分山が写真に表示した通りなら、その稜線を右に行った先は女坂峠と五湖山だろう。
何年か前に富士山の麓を一周した時に、五湖台との別名のある足和田山に登った事がある。当然山頂からは富士五湖が全て
見えるだろうと思ったが私には確認できなかった。
果たしてあの五湖山から富士五湖の全てが見えるだろうか、逃がした魚がだんだん大きくなってくる。


                             富士山展望地(2)から

  展望地1と同じ構図だが、見る位置が南に移動したので、撮影地と精進湖と富士山が少しずれてしまった。
1と2のどちらからの富士山が良いか? ウーン微妙ですね。

 
               標識(後ろを振り返る)                             リボンの標識

  岩のある登山道に戻り、1分も掛からず標識のある鞍部に到着。写真の右上の高台が展望地2です。
標識は稜線の方向の行先は書いてないが、稜線から西に下ると身延町、東に下れば精進湖畔となっていた。
ただ現在地名は書いてないが、標識の隣の木の幹に蒔いたリボンには、現在地を 「精進峠」 と書いてあります。
だが待てよ、リボンには今来た方角を “精進湖山” と書いてあるが精進山ではなかったのか? 信用できないかな。

  精進山は兎も角、三方分山の標識には “精進峠45分” と書いてあり、ここまで展望地での写真撮影を含めて48分で来ている。
ならこの峠が 「精進峠」 で間違いは無さそうだ。どうせ標識を建てるなら現在地も書いてくれれば助かるのだが。

 
                  崩壊地                                アセビが多くなった

  峠を少し登った右側が崩れていて、ロープが張ってあるが登山道はなんの危険もありません。
怖がりな癖に、こんな場所があると怖いもの見たさですぐ覗いてみたくなってしまいます。
ここは今日何ヶ所かあった崩壊地の中でも最大で、上の方まで崩れていたので上を通る時はなるべく左に寄って歩いてしまった。

  これまでは小さなアセビが多かったが、この辺りは奇怪な形状になった幹のアセビが多かった。
それと同時に、道は白い小砂利が覆っていたが、これは崩壊場所で見た岩の色と同じでした。
石と言えば女坂峠を付近の石は割れた角がどれもが尖っていて、古代なら少し加工すれば包丁代わりにもなりそうだった。

 
                 三ッ沢峠の標識                             西への踏み跡

  精進峠から20分程の所に 「⇦パノラマ台 三ッ沢峠➩」 のに標識が立っていた。
三ッ沢峠? さっきの峠は精進峠だったのに、三ッ沢峠とはどこにあった峠だろう? 
さっき私が精進峠と判断した所の峠名はリボンに書いてあっただけだが、本当は三ッ沢峠だったのだろうか?
すると精進峠は???

  峠名がハッキリしなかったので家に戻ってから調べてみると、三ッ沢峠も精進峠も同じ峠だと云う事が分りました。
三ッ沢とは峠の先の身延にある集落名で、精進湖側から身延に行く人は三ッ沢峠と呼び、、逆に身延から精進湖に行く人は
精進峠と呼んでいたのだろう。
一般的に峠名は利用する者が多い方の名前が残るらしい。ならここは身延参りに行く人の方が多いと思われる精進湖側からの方が
多かっただろうから、峠名は “三ッ沢峠”と呼んでいたと思う。
それが富士五湖への観光客が増えてきた近年は、誰も知らない三ッ沢峠より精進峠が分かりやすいだろうとなったのでしょう。
若しかして三方分山下の精進山も最近付けた名前かもしれないな。三角点の名前も違うのだから。

  南アルプスの展望地の事を諦めた分けではなく、道の右側は注意しながら歩いていた。
標識のあった場所から10分位、峠からなら30分位行った道の右側に、上に延びている踏み跡を見つけた。
OK! これが南アルプスの展望地に間違いないでしょう。


                               南アルプス遠望

  展望地には違いないだろうが思っていたよりスケールは小さくガッカリしてしまいました。
たが、兎も角南アの一部は見えた事は確かです。

 
            根子峠?(振り返って見る)                             分岐の標識

  又もや標識と左に下る道も見えてきた。正規の標識はさっきと同じ 「⇦パノラマ台 三ッ沢峠➩」 となっていたが、その下の
リボンには現在地を 「根子峠」 と書いてある。麓にあった観光者用の案内図にはパノラマ台から精進湖の
パノラマ台に抜ける道は描いてあるが、峠名は書いてない。また現地にも現在位名は書いてなかった。
どうもここの標識は中途半端が多い。ハイカーを呼びたいなら、もう少ししっかり表示して欲しいものだ。
峠から下に下る道は広く、多くの人が歩かれているようです。


                          麓にあった観光用地図案内板

  麓にあった観光用地図の案内板です。登山用ではなく観光客用なのだから山道の案内は程々でいいでしょうが、ここで気に
なるのは、精進峠に見晴らしポイントのマークがあることです。
この案内地図を見て精進峠に登ったとして、一体何人の人が見晴らしポイントに行けたでしょうか。
折角地図で案内したのですから、現地にも案内標識を建てるべきだと思います。
更に現地には精進湖への標識があるのだから、その道も観光地図にも書いた方が親切だと思います。 

 
                  御料局                                小砂利の発生源

  道にあった標石に刻まれた文字を見ると 「御料局」 と読める。御料局の標石は三方分山の山頂にもあり、明治時代には
この辺りの
山は皇室の土地だったのでしょう。
待てよ! この辺りが御料局の土地だったなら、精進山は現在は国有地の筈だ。ならあの鉄の社は不法建物だったりして。

  精進峠の上は白い小砂利が道の上にあったが、この辺りは他の山でもよく見かける黒い小さな砂利が道を覆っていた。
イヤ~! その発生源を見つけました。黒曜石とまでは行かないが地面に埋まった黒い石の表面が四分五裂に砕けている。
その砕け散った小砂利が流れ落ちて道を覆うようだ。
こんな小砂利の道を下るときは注意が必要です。疲れが出てくる後半には、足の踏ん張りが効かずに転ぶ事もあります。
歳は取りたくありません。

 
                 中之倉峠分岐                              パノラマ台

  根子峠から15分程で千円札の逆さ富士の見える中之倉峠への分岐に出た。
一昨年はパノラマ台からここを下り本栖湖周辺を歩いて一周した道です。

  分岐から富士山が見えるパノラマ台には5分もかからず到着。
パノラマ台には若い人10名ほどが写真を写していた。話している言葉が日本語ではない。
中国語か韓国語か分からないまま 「中国からですか?」 と声を掛けると 「イエ韓国です。」 と返ってきた。
へー外国からわざわざ日本に来てこんな山に登るのかと思ったが、考えてみれば自分だって外国では、名も無いような山や道を
歩いていた。
余り大変でなく、しかも富士山が見えるならここは十分満足できる山だろう。

  日本語で今日のコースを聞くと、本栖湖の中之倉峠からパノラマ台に来て精進湖に下るコースだと言う。
そうか中之倉峠で本栖湖の先に見える富士山を見て、パノラマ台からは樹海や朝霧高原の先に添える富士山を見る。
中々いいコース設定です。でも今の私なら折角精進湖に行くなら根子峠を下るのではなく、その先の精進峠まで足を延ばし
精進湖と子抱富士が合わせて見える景色も見せてやりたな。


                               パノラマ台から

  さてどこから見た富士山の眺めが一番良いか。個人的には精進湖が入った方が良く感じるのですがね。


                                 三湖と富士山

  河口湖と西湖そして精進湖が見えている。地図では本栖湖も近くにあるのだが見えていない。パノラマ台と本栖湖の間には
高台も無いから樹木を伐採すれば本栖湖が見えるのだろうか。若し見えるなら伐採して欲しいな。
伐採が駄目なら足和田山(五湖山)のように見晴らし台を建ててくれてもいい。
折角外国からのお客が来るのだから、それ位のお接待をしなければ・・・・・・・・

 
           富士三湖                              三方分山?

  「お元気ですか」 と韓国女性が富士山に向かって叫んでいる。何かで聞いたフレーズだが思い出せない。
家に戻り調べてみると
 「日本語が分からない韓国人でも知っている「お元気ですか」という日本語は、映画「Love Letter」の名台詞だ。
雪原で今はこの世にいない婚約者に「お元気ですか」と叫ぶ女性の姿は21年前、多くの韓国の観客の心を掴んだ。
そして「Love Letter」は多くの韓国人の心に冬、雪、初恋を代表する映画として刻まれている。」
のだそうです。

  「Love Letter」なる映画は見た事はないが、山で聞いた 「お元気ですか」 の言葉は憂いを含んでいた。
あの女性は親しいを知人を亡くしたのだろうか。

  案内板の後ろに見える双耳峰の山が三方分山らしい。そうなると展望地2で見た三方分山の形とは全然違う。
矢張り私は地図を読む力は無さそうです。よって私が写真で案内する山名は当てにならないということです。ご免なさい。

 
                   烏帽子岳                               烏帽子岳の標識

  韓国グループを置いて烏帽子岳に向かって下る。まだこの先には烏帽子岳があるのだから余り下らないで欲しいのだが
樹間に湖の水面が見える辺りまで下り、今度は上りが始まる。
と、言葉で言えばそうなるが、実際は15・6分しかかからない楽な道です。

  何やらこの山頂も人の気配を感じる。団体でもいるのだろうか山頂に行くと作業服にヘルメット姿の人が10人ほどいた。
富士山の見える方角にはヘリコプターで釣り下したような大きな荷が幾つも見える。
聞いてみるとアンテナの増設工事だとか。邪魔にならないように隅に座り昼飯にした。

  山頂にはパノラマ台、本栖湖、城山の三方を指す標識が建っているが、一昨年来た時にはこの標識は無かった。
あの時は富士山が南に見える事が納得できず、三辻となったこの山頂で、パノラマ台はどの道を行くのか迷ってしまった。
西湖が見える西に延びる急な下りと、北に行く緩やかな下りの道。あの時は地図を頭に思い浮かべると余計こんがらがるので、
兎も角 “俺は西湖と反対の方向に行くのだ” と、北に延びる道を選択した。
そんな私のブログ見て標識を建ててくれたのではないだろうが、こうして標識があれば誰もが安心して歩けます。
標識の手前に見えているのは三等三角点の 「烏帽子ヶ岳」 です。


                               烏帽子岳からの富士山

  烏帽子岳は作業中でしかも大きな荷物があり遠慮しいしい写真を写したので、余り芳しい出来ではありません。

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2 コメント

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Unknown (松理)
2018-05-18 23:24:22
>三ッ沢峠とはどこにあった峠だろう?
 私は,2年前の夏にパノラマ台から北進して精進山まで行きました。
 途中に「三ッ沢峠」と書かれた道標があったものの,肝心要の三ッ沢峠にはそれを示す物が無く,そこが三ッ沢峠なのかどうか判断できませんでした。先へ進んでみると精進山の三角点があったので,そこが三ッ沢峠であることがわかりましたが,こういうことが遭難を引き起こす要因の1つになることを強く感じました。
 自己責任と言えばそれまでですが,三ッ沢峠方向を示す道標が無ければ疑念を抱くことがありません。つまり初めの道標が遭難の要因を作っていることになります。
こういうことは,全国でいくつもあるでしょうけど,道標を設置している人がそれを想定していないことが怖いです。
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松理さん (はぐれ)
2018-05-20 08:51:47
三ッ沢峠の問題は二つあり、一つは峠に現在地名の表示がない事。
二つ目は峠名を勝手に解明したのに道標名を直さなかった事です。
外国人も富士山の絶景を求めて登るようになっているのですから、もう少し登山者の立場で考えてほしいものです。
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