『アバウト・ア・ボーイ』(ニック・ホーンビィ)の主人公ウィルは、亡父の印税で働くことなくヌクヌクと暮らす36歳お気楽独身男で、後腐れない関係を求めてシングルマザーに狙いをさだめるという不埒な奴。シングルマザーの集会でイカした女性と知り合いピクニックに行くことになったが、それは勿論コブ付ピクニック。彼女の子供に加えて12歳になる友人の子供、マーカスまで一緒のピクニックは散々な初デート。マーカスを送って家まで行くと、母親は自殺未遂を図っていた。そんな出会いから、マーカスはウィルの家に毎日出入りするようになる。風変わりな母親に育てられたマーカスは、学校では虐められっ子だが、珍しい程純粋な心を持った子供。最初なウザク感じていたが、次第にマーカスがウィルの生活の一部になってくる...
読みながら、ウィルがマーカスの母親と恋に落ちて3人で暮らすようになる物語だろうと予想してしまっていたのだが、なかなかその兆候がない。終りまで30ページ程という段になっても、恋が進展する兆候が何も起こらない。予想は見事に裏切られ、これはあることを切っ掛けにマーカスが大人に成長していく姿を描いた物語りだった。さっぱりとしていて後味すっきり、それでいてホノボノとした余韻が残る終りでした。
12歳に振り回されるウィルが、マーカスと一緒にいる時の自分の姿を鏡で見て、髪が少ないことを発見して愕然となった時の台詞が上のものです。
洒落た台詞でないが、ウィルとマーカスが交互に語り部をしながら物語が進展する中愉しい台詞がいくつかあった。思わずニコリとしてしまう子供らしい奇抜な形容の仕方です。
神様が突然、数千億年前に世界を創造したころの自分にもどりたくなり、いきなり天国から降りてきて「ここにエンパイアステートビルを作っちゃダメだ」とか「アフリカの人におカネが廻らないようなシステムを作っちゃダメだ」とか「核兵器を作らせちゃダメだ」なんて言い始めるようなものだ。そんな神様には「もう遅すぎません?」と答えてやるしかない。そういう問題が起きようとしていたとき、あなたはどこにいたのですか?
ニッキーもマークも、ピラニアとコアラのように、リー・ハートリーとその仲間とは遠い関係でいられたはずだ。なのに彼のせいで、コアラは海に落ちてブラジルまで流され、ピラニアに興味を持たれてしまった。
一方お気楽オヤジ(本人はイケテルと思っている)のウィルもちょっとは気の利いた台詞を吐きます。
若い世代が犯罪や売春に走るのは、ただ単にそういった一連のことが今のオプションメニューに載っていて、エキサイティングで色鮮やかでいかにも楽しそうな輝きを放っているからだ。
映画はオリジナルとは異なり、ウィルがマーカス親子とマーカスのガールフレンド、そしてウィルが好きになった女性とその子供と一緒に、ウィルの家で仲良くクリスマスパーティをひらくところで終わります。こちらは遊び人ウィルがやっと落ち着ける恋相手を見つけて変身しそうな予感を見せるところで終りです。真の主人公がオリジナルと違っているのだが、こっちはこっちで味な終わり方をしています。どっちもOKな結末でした。
読みながら、ウィルがマーカスの母親と恋に落ちて3人で暮らすようになる物語だろうと予想してしまっていたのだが、なかなかその兆候がない。終りまで30ページ程という段になっても、恋が進展する兆候が何も起こらない。予想は見事に裏切られ、これはあることを切っ掛けにマーカスが大人に成長していく姿を描いた物語りだった。さっぱりとしていて後味すっきり、それでいてホノボノとした余韻が残る終りでした。
12歳に振り回されるウィルが、マーカスと一緒にいる時の自分の姿を鏡で見て、髪が少ないことを発見して愕然となった時の台詞が上のものです。
洒落た台詞でないが、ウィルとマーカスが交互に語り部をしながら物語が進展する中愉しい台詞がいくつかあった。思わずニコリとしてしまう子供らしい奇抜な形容の仕方です。
神様が突然、数千億年前に世界を創造したころの自分にもどりたくなり、いきなり天国から降りてきて「ここにエンパイアステートビルを作っちゃダメだ」とか「アフリカの人におカネが廻らないようなシステムを作っちゃダメだ」とか「核兵器を作らせちゃダメだ」なんて言い始めるようなものだ。そんな神様には「もう遅すぎません?」と答えてやるしかない。そういう問題が起きようとしていたとき、あなたはどこにいたのですか?
ニッキーもマークも、ピラニアとコアラのように、リー・ハートリーとその仲間とは遠い関係でいられたはずだ。なのに彼のせいで、コアラは海に落ちてブラジルまで流され、ピラニアに興味を持たれてしまった。
一方お気楽オヤジ(本人はイケテルと思っている)のウィルもちょっとは気の利いた台詞を吐きます。
若い世代が犯罪や売春に走るのは、ただ単にそういった一連のことが今のオプションメニューに載っていて、エキサイティングで色鮮やかでいかにも楽しそうな輝きを放っているからだ。
映画はオリジナルとは異なり、ウィルがマーカス親子とマーカスのガールフレンド、そしてウィルが好きになった女性とその子供と一緒に、ウィルの家で仲良くクリスマスパーティをひらくところで終わります。こちらは遊び人ウィルがやっと落ち着ける恋相手を見つけて変身しそうな予感を見せるところで終りです。真の主人公がオリジナルと違っているのだが、こっちはこっちで味な終わり方をしています。どっちもOKな結末でした。
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