何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

医薬分業は機能分担で地域連携

2005-11-13 22:59:05 | くすり雑感
 横浜市にあるある公的な病院では、院外処方せんの発行率が現在、数%なのだそうだ。この数字、当初は10数%あったが、患者の希望に任せていたら、ここまで減ってしまったという。

 この病院、クリニカルパスには熱心で、地域薬局とも連携して(薬薬連携)患者中心の医療を進めたいという。
 今日、そこの病院の薬局長の話を聞いていて、おかしな論理だなと思った。なぜなら、医薬分業に熱心でないからだ。これはまさに病院薬剤師と開局薬剤師の機能分担であり、それぞれの役割も異なる。病院薬剤師でもできるが開局に任せているのではなく、開局でなければできないことがあるから、医薬分業なのである。

 患者希望で院内のほうがいい、と言われてしまう開局の活動にも問題はあるが。「あーそうですか」と院内で受け入れてしまう病院もまた、大きな問題だ。不慣れな患者は、どうしても過去の慣れたやりかたで、薬をもらおうとするのは、人間の性だ。そこを説明して、なぜ医薬分業が患者さんにメリットがあるか、手間をかけてでも院外でもらう必要性をなぜ、説明できないのだろうか。

 そういう基本的な地域連携、機能分担をしないで、パスの側面だけで薬薬連携と言っていても、ちぐはぐというか、矛盾というか、本気で薬薬連携を思う気持ちがあるのか、不思議な感じがして拭い去れなかった。高名なかたであるが、実力の一端を垣間見た気もした。残念。
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