先々月、とある学会で「今、開局薬剤師は何が求められ、何をすべきか」と題して、シンポジウムが行われた。演者のひとりが、某SP(模擬患者)研究会の代表を務めるS女史。シンポの終わりで私はS女史に質問をした。内容は2点。
1)薬局の窓口で、薬剤師が説明をしたり質問をする際に、患者さんから、いつもと同じ薬の件について話すことはない、体調等は医者に話したので、改めて薬局の窓口で似た話をするのは煩わしい、体調について話したくない、といった反応が寄せられるが、このようなことについて、どう思うか。
2)患者「様」と患者「さん」という呼び方について、どう考えているか。
OSCE等の場面で、模擬患者として医療者が気づかない側面を指摘している経験があるのなら、上記2点について、ひょっとしたら我々が見落としている知見を持っているのかもしれないと思っての質問であった。これらについて薬剤師は、何も意見や考えを持っていないのではない。何も考えていないのではない。薬剤師間で考えていることが一方的にならぬよう、検証したかったのだ。
それに対しての答えは「答えは今あなたの目の前にいる患者が持っている」と、それはそっけないものだった。まるで突き放したかのような、不親切な答えに思えた。その時は、あっ、そう・・・、いいよ、自分はそれなりの確信を持ってその答えがあるから。でもね、会場にはそうでない人もいるかもしれないわけだし、めいめいの薬剤師が眼前の患者さんとの接点の中から答えを見つけていけばいい、と言うのならそうするさ、あなたはSPとしての経験から段上に呼ばれたわけだし、そう言うのならS女史が呼ばれた意味がないのではないか、自分の立場をわかっていないのではないか! そう言い放つのは、模擬患者として活動しているわりには、思い上がった発言ではないか! こんなやつを招いて、その話をありがたく受けとめ様とした我々が間違えだったと思った。
製薬メーカーのK社の薬剤師向け雑誌のコーナーに、このS女史が最近、メッセージを書いている。上述1)のような質問に対し、
「コミュニケーションにおいて相手を尊重することの大切さをさんざんお話した後にそのような質問をされると、一瞬言葉を失ってしまいます。私は何を伝えていたのだろうと。」
そう、S女史の話は1)については、直接触れていない。全体として、患者さんを尊重することの重要性を主旨に話したかもしれないが、そこに直接の回答を拒絶する理由は見当たらない。自分たちは患者の立場、弱者の立場であり、尊重されるべきだ、尊重しない医療者として許せない、、、まるで 私たち、患者さんはエライのよ! とでも言いたげではないか。
さらにS女史はそのメーカー誌において、「無表情で聞いておられたかた方からこのような質問をいただくと、伝えることの難しさを改めて感じます」とも述べている。
ほう、何百人もいる聴衆の、それも後方の片隅に座っていた私の表情がわかるというのですか、また仮に見えていたとしても、表情で相手がどういう人か判断するのですか、そういう視点は、一方的な決めつけ以外の、何者ではない!
「おそらく、専門家として指導しなくては、教えなくては、管理しなくては、という使命感も手伝ってのことだと思います。もちろん悪気はありません。けれども、人としてのごく当り前の感性が、使命感の陰に隠れてしまっているのではないでしょうか」
模擬患者などというものをやって、そんな発言をするS女史こそ、当り前の感性を失っているんだと思いますよ!
「「こんな患者をどうするか」と自分本位の質問を発する限りは、相手を思いやるには至らないだろうな、と私は思いました」 どちらが自分本位か、よくお考えになるといいのではないでしょうか、段上に呼ばれて、高い位置から高飛車になってしまったのは、どなたでしょうか。
我々薬剤師は、患者さんと同じ目線で話すことなど、もはや常識化しつつある。その中で工夫を重ねても、人の思いは十人十色、いろいろなケースがある。それをお互いに検討し合うのが模擬患者の役割ではないでしょうかね。眼前の患者さんは、教育題材じゃないんだから、実習のために薬局に来ているのではないのだから、講演の場にもかかわらず、そのようなことをヌケヌケというS女史の模擬患者団体とは、医療を良くしようとするのではなく、患者という立場をより押し付けて、ふんぞりかえっているだけではないのだろうか。いや、同じ団体でも、S女史以外は違うのではないだろうか。
当然、他の患者団体はそうではないだろう。こんなS女史のような患者であったら、遺憾ながら「S女史のような患者を担当する薬剤師にはなりたくない」と思う(実際は、そんなことは表面には出さずに、同じようにお付き合いしますが)。薬剤師でなくとも、常識を欠いた人とつきあうのは、困り者だ。医療者よ、こういう団体は、自分たちの研修にだけは金輪際、呼ばないようにしようではないか!!!
1)薬局の窓口で、薬剤師が説明をしたり質問をする際に、患者さんから、いつもと同じ薬の件について話すことはない、体調等は医者に話したので、改めて薬局の窓口で似た話をするのは煩わしい、体調について話したくない、といった反応が寄せられるが、このようなことについて、どう思うか。
2)患者「様」と患者「さん」という呼び方について、どう考えているか。
OSCE等の場面で、模擬患者として医療者が気づかない側面を指摘している経験があるのなら、上記2点について、ひょっとしたら我々が見落としている知見を持っているのかもしれないと思っての質問であった。これらについて薬剤師は、何も意見や考えを持っていないのではない。何も考えていないのではない。薬剤師間で考えていることが一方的にならぬよう、検証したかったのだ。
それに対しての答えは「答えは今あなたの目の前にいる患者が持っている」と、それはそっけないものだった。まるで突き放したかのような、不親切な答えに思えた。その時は、あっ、そう・・・、いいよ、自分はそれなりの確信を持ってその答えがあるから。でもね、会場にはそうでない人もいるかもしれないわけだし、めいめいの薬剤師が眼前の患者さんとの接点の中から答えを見つけていけばいい、と言うのならそうするさ、あなたはSPとしての経験から段上に呼ばれたわけだし、そう言うのならS女史が呼ばれた意味がないのではないか、自分の立場をわかっていないのではないか! そう言い放つのは、模擬患者として活動しているわりには、思い上がった発言ではないか! こんなやつを招いて、その話をありがたく受けとめ様とした我々が間違えだったと思った。
製薬メーカーのK社の薬剤師向け雑誌のコーナーに、このS女史が最近、メッセージを書いている。上述1)のような質問に対し、
「コミュニケーションにおいて相手を尊重することの大切さをさんざんお話した後にそのような質問をされると、一瞬言葉を失ってしまいます。私は何を伝えていたのだろうと。」
そう、S女史の話は1)については、直接触れていない。全体として、患者さんを尊重することの重要性を主旨に話したかもしれないが、そこに直接の回答を拒絶する理由は見当たらない。自分たちは患者の立場、弱者の立場であり、尊重されるべきだ、尊重しない医療者として許せない、、、まるで 私たち、患者さんはエライのよ! とでも言いたげではないか。
さらにS女史はそのメーカー誌において、「無表情で聞いておられたかた方からこのような質問をいただくと、伝えることの難しさを改めて感じます」とも述べている。
ほう、何百人もいる聴衆の、それも後方の片隅に座っていた私の表情がわかるというのですか、また仮に見えていたとしても、表情で相手がどういう人か判断するのですか、そういう視点は、一方的な決めつけ以外の、何者ではない!
「おそらく、専門家として指導しなくては、教えなくては、管理しなくては、という使命感も手伝ってのことだと思います。もちろん悪気はありません。けれども、人としてのごく当り前の感性が、使命感の陰に隠れてしまっているのではないでしょうか」
模擬患者などというものをやって、そんな発言をするS女史こそ、当り前の感性を失っているんだと思いますよ!
「「こんな患者をどうするか」と自分本位の質問を発する限りは、相手を思いやるには至らないだろうな、と私は思いました」 どちらが自分本位か、よくお考えになるといいのではないでしょうか、段上に呼ばれて、高い位置から高飛車になってしまったのは、どなたでしょうか。
我々薬剤師は、患者さんと同じ目線で話すことなど、もはや常識化しつつある。その中で工夫を重ねても、人の思いは十人十色、いろいろなケースがある。それをお互いに検討し合うのが模擬患者の役割ではないでしょうかね。眼前の患者さんは、教育題材じゃないんだから、実習のために薬局に来ているのではないのだから、講演の場にもかかわらず、そのようなことをヌケヌケというS女史の模擬患者団体とは、医療を良くしようとするのではなく、患者という立場をより押し付けて、ふんぞりかえっているだけではないのだろうか。いや、同じ団体でも、S女史以外は違うのではないだろうか。
当然、他の患者団体はそうではないだろう。こんなS女史のような患者であったら、遺憾ながら「S女史のような患者を担当する薬剤師にはなりたくない」と思う(実際は、そんなことは表面には出さずに、同じようにお付き合いしますが)。薬剤師でなくとも、常識を欠いた人とつきあうのは、困り者だ。医療者よ、こういう団体は、自分たちの研修にだけは金輪際、呼ばないようにしようではないか!!!
1)多くの患者さんは、まだ薬局で何かを話すというシステムに慣れていない。だから薬に苦情も本来は薬剤師にこなければならないのに、医師にいってしまいっている。そうしてもう一つ。患者さんは過去の体験において、一度薬剤師に話をした。しかし薬剤師は、何の反応も示さなかった・・・話しても話がいがない。だから話さないというケースも少なくない。それでも話してくれない患者なら仕方がない。医療に何を求めるかは、人それぞれですから。2)さま呼称は、患者が嫌がるケースが少なくない。お互い対等な立場になろうとしているものが、「さん」づけで呼んだほうが親近感が強まる。ただ、地域にもよるので田園調布の中にあるような薬局なら「さま」のほうがいいかもしれない。地域と人をみて、どうしていくか考えるのがいいんじゃないかと思います。