何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

「不祥事」を止めるISO思考

2007-08-14 12:53:52 | ISO9001奥が深いか浅いのか
『「不祥事」を止めるISO思考』 有賀正彦・著、光文社、2007年。

 アイフルの営業停止を例に、

 業者としての社会的意義と貸付を望む側(顧客)の心理メカニズムを強く認識し、どういった相手に、どういった方法で貸したり取り立てたりするべきなのかを徹底的に管理しなければ、「成果主義」による負の相乗効果を生むのは目に見えている。

 社員に対し、
(1)自らの持つ業務や意義や価値をどのように認識させて
(2)順法性を担保した上で目標達成のためにどのような役割を期待し
(3)どのように行動させるべきか

 以上をどのように管理していたのだろうか。大手上場企業であることから、社内ルールや規範はそれなりに決められているのではないかと思うが、それが機能していなかった。

 つまり、日常の業務管理や業務監視、内部鑑査などがそれぞれ機能していなかったことになる。業務監視、内部鑑査が機能していれば、少なくとも金融庁の行政処分より前に自社で内部統制が発揮されたはずである。 (p.96-7)

 
 消費者金融業という職業について、社会の中での活動意義をどう考えていたのかが足りなかったというか、欠けていたためにノルマを課して数字を追い、強引な取り立てに走るような運営方法になってしまったのではないか。

 社会における自分たちの活動を、どこに足場を置いて進めるかをないがしろにしていたのではないかと思われる。それがあるとないとでは、同じ消費者金融業を営むにしても、やりかたも進めかたも大きく違ったものとなろう。それは結果として、社会の中で必要とされるか、ダーティなイメージになるかも大きく異なる。

 それについて、社内体制を整備するのに効果的なのがISO9001だ。いびつな運営システムが出来上がっていないか、社会に受け入れられる体制となっているか。それらを客観的に見つめることを忘れて自らの行動だけをひたすら追い求めていくと、知らず知らずのうちに社内体制が歪められていく。転落していく瞬間は、社外からとくに指摘されるものでもないし、介入されるようなものでない。腐敗して初めて気がつくようなことになってしまうのだろう。

 しかし、そこに行くまえに防ぐ手立てはないのだろうか 

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