何かをすれば何かが変わる

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裏技

2006-07-23 12:00:39 | よくわからないこと
湯沸かし器不正改造 当初は点検の「裏技」 業者、危険認識薄く 応急措置に転化 (北海道新聞) - goo ニュース 北海道新聞 2005.7.23

-----転載ここから
 パロマ工業(名古屋市)の瞬間湯沸かし器による一酸化炭素(CO)中毒事故で、その主因とされている不正改造の手法は、一九八○年十一月、関連七機種の最初の型が発売された直後から、道内の修理業者の間で湯沸かし器の故障場所を点検するための「裏技」として広く使われていたことが分かった。この点検法は安全装置の故障で動かなくなった湯沸かし器をとりあえず作動させる応急措置にも使えたことから、その後、全国で相次いだ事故の背景となったとの指摘が出ている。
 パロマ製湯沸かし器の安全装置は、排気ファンなどの異常を感知した際、本体への電流を止め、作動しないようにする役割を持つ。問題の「裏技」は、安全装置の二つの端子を針金などで直結して機能を失わせる方法。直結状態で正常に点火・燃焼すれば、安全装置自体の故障だと確認できたという。

 これに対し、パロマ側は八二年ごろ、テスター(電流・電圧計)を使う正規の点検法を文書で指示した。〈中略〉

 一方、八二年ごろから、パロマ製の湯沸かし器では安全装置のはんだ割れなどの故障が頻発し、パロマ側は安全装置を交換するよう指導した。不適正な直結方法についても、パロマは同時期、全国の販売店などに通知した文書に、「禁止行為」として解説した。〈後略〉
-----転載ここまで

 転載ついでに、ウィキペデイアでは、正規の方法ではなく公的に承認されていないが、実行すると有用な効果をもたらす方法・技術 と説明されている。単に“有用”なだけで、他に困ることがなければいいが、その裏技が別の問題を引き起こすのであれば、裏技とは呼べなくなる。

 その裏技を使うことで、正規なやりかたで進めたときと比べて、同じ効果やパフォーマンスが得られるのであればいいが、何かしらのギャップを承知で進めるのであれば、裏技といっても不完全だ。確実に同じ目的や要望を達成する(できる)ことが、裏技たる所以ではないかと思う。

 正統な裏技(妙な表現だが)は、やりかたが簡単であったり、そのために時間を節約できたり、特殊な技術を要しなかったり、メリットがあるから評価される。場合によっては、裏技は改善や改良のアイデアとして表技に昇格することすらあろう。つまり、新しい「正規な方法」あるいは別法として認められることもあろう。

 一方、そうではない裏技は、やはり「裏」でしかないのだろうか。安かろう・悪かろう的に、およそ似た効果が得られるが、肝心なところや細部を比較すると、どうしても劣る部分があったりすることはないだろうか。その差が不都合に及ぶのであれば、その裏技を使える状況というのは、限定的なものになろう。

 マイナス面を承知で使う、決していいことだとは思っていない、ごまかし、見せかけ、一時凌ぎ、表面的に繕っているだけ、・・・突き詰めれば適切なやりかたではない、不適正だというのであれば、「裏技」と呼ぶこと自体が誤解を招いているのではないだろうか。

 ウラワザというと「伊東家の食卓」を連想することもあるが、番組から世にでた製品もある。同じ効果や目的を果たす、人に堂々と進めることができる、けっして新たなトラブルが起こることがない、そうだから視聴者も投稿し、番組関係者も採択するのだろう。

 さて、パロマの修理は果たして「裏技」と呼べるものだったのだろうか 

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