goo blog サービス終了のお知らせ 

何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

不勉強なまま権限だけ振り回す者は去れ

2006-01-06 09:53:00 | ISO9001奥が深いか浅いのか
 ISO9001関連の書籍、それも取得後に向いている、いかに組織を高めていくか、といったものを読んでいると、ISO9001のエッセンスを理解して、活動を見直していくと要点を押さえた、前進力のある、顧客志向の、非常にすっきりとした組織が構築されてくるように思われる。

 それらの書籍の表現は、自分の組織のことを解説してくれているのではないので、置き換えて解釈し、あてはめて考えなければならない。『超ISO企業』や9004に近い内容が実践できたら、さぞすばらしいだろうと思う。だから、読後、「そうだ、こうしよう!」と思ってしまう。しかし、自分のまわりには、ISO9001なんてそこそこにやっていればいい、適当な距離をおいてつきあっていけばいい、そんな者ばかりだ。

 ある要求事項にはまずまず従っても、別の要求事項はお義理程度でいい、そんな考えもある。なぜか。

・自分たちは、ISO9001を“やらされる”側であって、積極的に推進しようとする側にいることの意識に欠けている。
・いい組織を作るうえで、“いい組織”の認識が異なる。とくに社会から喜ばれる組織か、儲かる組織かの選択が異なる。
・何を持って現状が“進展”しているかの認識が異なる。自分の身が安泰であれば、組織の改善や進展に消極的である。


 ISO9001をもっとよく知る人間を増やさないことには、ダメなのだろうか。マイナス志向であったり、保身的であったり、利益と質の関係を認識できていなかったり、そんな者にISO9001は煙たがられているのかもしれない。

 昨今、不況なのは企業それぞれの理由もあるだろうが、顧客志向でなく、自分たちの都合でやってこれたバブル型推進力の行き詰まりを反映しているのではないだろうか。まだ一部に、特殊な状況に恵まれて実績をあげている会社もあるから、うまくいっている理由をよく見ずに、これまでのやりかたが決してまちがっていない、と推し進めている組織は、さらに泥沼に陥ることだろう。

 うまくいっていないときはもちろん、うまくいっているときの原因分析も重要だ。

ISO9001の事例が満載

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

人によるミスを防ぐための機械ではないのか

2005-12-25 15:33:55 | ISO9001奥が深いか浅いのか
全日本フィギュア 採点トラブル大失態 ソフト設定ミス 優勝者入れ替え (産経新聞) - goo ニュース

-----転載ここから
 この場合、三種類目のジャンプの得点を除外しなければならないが、日本スケート連盟の小野長久フィギュア部長によると、ソフト発注の際、「トリプルジャンプをそんなに跳べる選手は一握り。あまり起こらないだろうと、そこまでプログラムを要求しなかった」ため、コンピューターが打ち出したスコアシートにチェックが入らず得点が加算。最終チェックを行う技術役員も見落とす人為的ミスも重なった。
-----転載ここまで

 日本スケート連盟も、採点用の機械を知っていたが、油断して導入していなかった。高額のため、ケチっていたと言われてもしかたなかろう。使う機会が少なかったとはいえ、そのために前代未聞の取り返しのつかない大問題に発展してしまった。


<フィギュア>得点集計トラブル 連盟側の人為的ミスも

-----転載ここから
 今回問題となったのは織田の3回転ジャンプ。国際スケート連盟(ISU)では「3回転ジャンプは2種類2回まで」と定めている。織田は3回転ジャンプを3種類2回ずつ跳んだため、本来、最後に跳んだ3回転ジャンプは採点の対象外となる。ISUが使用しているコンピューターは、このような場合、自動的にこのジャンプを採点の対象外とするが、日本連盟はそのようなケースを想定せず、コンピューターに同様の機能を持たせていなかった。

 仮に、こういった事態が起きた場合、「計算前に誰かが気づくだろう」との思い込みにも立っていた。ISUのコンピューターを導入しない背景を、日本連盟の小野長久フィギュア部長は「高額で、英語表示のため、日本国内では使いにくい」ためと説明したが、それなら、なおさらのこと、日本で使うコンピューターを同じものにしておく必要があったはずだ。
-----転載ここまで

 もし日本スケート連盟がISO9001を取得していたなら、選手を顧客として、大会運営のために必要な設備として、このコンピューターを備えておくべきだった。いわば、6.3の不適合 だろう。

 出場した選手や、団体の意見を聞いて、今後の大会のために改善提案を受けておけばよいだろう。こちらは、8.2.1か8.4の不備か。

 この設備の導入を見送った役員の力量不足や(6.2)も見逃せない。そういうところに積極的になれないとしたら、トップマネジメント(5.1)に波及する問題だ。マネジメントレビュー(5.6)に相当するのが大会役員による協議、反省会だろうが、このような事態や意見をもとに、継続的に改善を図ってもらいたい。

ISO9001の事例が満載

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

有資格者であることの意味と、力量の確保

2005-12-13 23:26:17 | ISO9001奥が深いか浅いのか
京進、独自に調査へ=講師採用時に適性テストも-京都女児殺害事件

 京都府宇治市の学習塾「京進宇治神明校」で起きた女児殺害事件で、京進(本社京都市)は13日、顧問弁護士によって独自に調査を進める考えを明らかにした。逮捕された元講師萩野裕容疑者(23)と殺害された堀本紗也乃さん(12)のトラブルを中心に関係者から話を聞くという。
 講師採用時に適性テストをするなどの再発防止策も発表。ICカードを使い、メールで生徒の到着・退出を保護者へ知らせるシステムを導入するなどの安全対策も決めた。 
(時事通信) - 12月13日22時1分更新

 顧客(この場合、進学を希望する学生であり、その家族も含む)の安心を回復するには、直接顧客に接する職員の資質を管理することだと、自らを律したわけだ。
 もちろん、講師陣に今回の事件をふまえて、自分たちの責務を再確認、再教育したこととは思うが、同時に組織のシステムでも、力量の確保を構築した。6.2.2の整備。

 このような事件がなければ、適性テストなんてしなかったかもしれない。教職課程の終了だとか、教員免許の有無あたりで、講師資格を規定していたかもしれない。単に学力が期待できるだけの講師じゃ、不適切としたことになる。

 今しばらく京進は逆風下に置かれるのはやむをえないとしても、このようなシステム構築は評価できると思う。


 ところで、今夕の朝日新聞の記事より。
「(前略)建築の近代化には、医師や弁護士のような資格制度が必要。一定の地位を保証するかわり、公共への奉仕者としての倫理観を求めよう、という考え方が立法の背景にあった。(後略)」

 建築士制度に関する考察の抜粋だが、国家資格とは、商売による利益独占の権限を与えたのではないということだ。国家が与えた資格は、その専門性を国民に還元する役目を課したということで、その専門性をもって国民に供する使命があるのだ。

 他の者の参入を阻んで、うまい汁を吸う権利を与えてもらったのではない。こういう側面からも、薬剤師という専門家によって構成される薬局を、株式会社として利益追求体質を持たせていることは、本来の姿ではないと考える。ましてや、株式公開だなんて、それが輝かしい未来につながるだなんて、有資格者がすべき態度、姿勢ではないだろう。




Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

顧客重視は、事故防止や危機管理に作用する

2005-11-24 23:23:09 | ISO9001奥が深いか浅いのか
過熱する首都圏の格安競争 中堅、必死のコスト削減 (共同通信) - goo ニュース

-----転載ここから
2005年11月23日 (水) 18:20

 首都圏のマンションなどで起きた耐震強度偽造問題は、このところの格安物件ブームが底流にある。大手に対抗するためコスト削減に走る中堅業者。受注増の見返りに安く仕上げようとする設計・施工者。住民の安全性を度外視して競争に走る一部業者の“ビジネスモデル”が浮き彫りになった格好だ。

震度5強で倒壊する恐れがあるとされた完成済みマンション13棟のうち7棟を発注したヒューザー(東京)。「都心周辺で100平方メートルを超すマンションが3000万円台」などと、安さ、広さ、近さの3点に絞った販売戦略で売り上げを伸ばした。問題が発覚する前は、業界でもそのアイデアに一目置かれる存在だった。
-----転載ここまで

 やはりそうだ。売上げが事業の目標の最優先課題だったのだ。だから、コスト削減を“合法化”させるべく、設計事務所の算出に基づいた設計で建築し、リーズナブルな価格で製品を提供する・・・、という言い訳をしたかったに違いない。

 建築業は一頃、ISO9001がないと入札などに参加できず、ネコも杓子も取得したという時期があったが、お役所がそのハードルを撤廃してから、ISO9001の認証取得更新を捨てた建築業もあったという。つまり、顧客重視なんてさらさらない、業界のパスポート的認証取得であったわけだ。

 そうか!、ISO9001でいう「顧客重視」とは、顧客の要望に応えてサービスの対価を得るとともに、利益を確保するうえで、負けてはいけない誘惑に引きずり込まれないためにあるのではないか。

 ISO9001が事故を防げなかったのではなく、ISO9001に適切に取り組まなかったから事故がおきたのだ。 

ISO9001の事例が満載

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

利益追求が品質を下げ、評価をさげる

2005-11-24 23:09:37 | ISO9001奥が深いか浅いのか
 ヒューザーが今夏、なんとISO9001を取得していた。
-----転載ここから
<耐震偽造>ヒューザーが「ISO」取得していた
 耐震構造計算書の偽造で危険が指摘されたマンション7棟の建築主である不動産販売会社「ヒューザー」が、今年8月に品質管理の国際規格「ISO9001」の認証を得ていたことが分かった。審査登録をした「日本品質保証機構」によると、マンション設計やアフターサービスについて規格を満たしていると評価されたという。
(毎日新聞) - 11月24日20時56分更新
-----転載ここまで

 JABのホームページでも、確認できた。JQAの審査に対する信頼はどうなのだろうか。これは、やや衝撃だった。いったいどこに不適合があったのか。不動産販売会社と建築事務所とはどういう関係なのだろう。

 アウトソースなのだろうか。であれば7.4の不適合。購買先の評価が甘かった。いや、購買先に圧力をかけていたのであれば、なおさら甘い。自社で行っていないけど、自社の指示通りにやらせていたのなら、やはり7.5の不適合。サービス提供プロセスに問題あり。

 姉歯は建築家の魂を売ってしまったかのように、依頼主との関係を断てず、仕事をもらわなければならないことから、不動産会社の言い分を受け入れざるをえなかったのだろうか。

 しかし、肝心なのはここからだ。
-----転載ここから
<耐震偽造>「生活のために」安全性の問題認識 姉歯聴聞会
「安全性に問題があると言ったのだが……」。東京・霞が関の国土交通省で24日開かれた聴聞会。姉歯秀次1級建築士(48)=千葉県市川市=は、無理なコストダウンを迫った業者とのやり取りを生々しく証言した。「専門家として申し訳ない」。淡々とそう言い残し、逃げるように国交省を後にした姉歯建築士。「いったい、そんな指示をした業者は誰なのか」。

 (中略)

◇圧力かけてない…建築、施工業者
姉歯建築士の弁明内容について、偽造21物件中の12棟の建築主「ヒューザー」(東京都千代田区)は「鉄筋量を減らせと指示したことはない」。施工などで10棟に関係する「木村建設」と、3棟の建築主の「サン中央ホーム」(千葉県船橋市)はともに、圧力をかけたことは全くない、とした。また、4棟の建築主のシノケン(福岡市博多区)は「下請けのゼネコン(木村建設)がどのように指示していたかは把握できない」と話した。
-----転載ここまで

 この際、ヒューザーにもサン中央ホームも、姉歯設計事務所とどういう力関係だったかどうかということだ。2社が圧力をかけていた、などと言うはずがない。そんなつもりは毛頭なかった、というだけだろう。いいものを安く、お客様のためを思い、常にそう言ってきました、と言うに違いない。

 圧力と感じたかどうかは、立場の弱いほうが、どう感じるかだ。姉歯側をかばうわけではないが。それでも譲ってはいけないことをしてしまったのだから。

 もしこの推測が当たっていれば、どこの不適合かって、5.1経営者の責任 で問われるのではないか。利益優先が本音丸見えで、顧客重視のかけらも見えないのだから。

 2社が絡むので多少複雑だが、業種によっては社内で同様のことが十分、起こりえる。上が経費削減、売上げ達成を強く言う反面、かたや顧客の安全や安心を確保したい、なんていう経営者がそうだ。売上げ確保で現場がトラブルを起こしておきながら、片方で顧客に迷惑をかけてまでやれとは言っていない、という論法だ。

 売上げ増大のための指令が少なからず出ていたはずだ。顧客を欺くつもりはなくても、現場は顧客にわからないように手を抜き、利益確保に走る。その結果、問題が表面化しても、上層部はそれとこれとは別で、そこまで強く言っていない、と言うはずだ。自分たちは人事考課や予算を握って、圧力をかけている意識を見失っている。

 これほどまでに問題の構造が同じであるとは、面白くもあり、恐ろしくもあり、アホらしくもある 




Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

利益追求がアダ、安全性軽視につながる

2005-11-19 13:51:32 | ISO9001奥が深いか浅いのか
首都圏でマンション構造計算書偽造、耐震性不十分の恐れ (朝日新聞) - goo ニュース

-----転載ここから
国土交通省は17日、千葉県市川市の建築設計事務所が、マンションなどの設計に必要な、耐震性にかかわる構造計算書を偽造していたと発表した。書類が偽造された疑いがあるのは、東京、千葉、神奈川の1都2県のマンション20棟とホテル1棟。うち、完成済みのマンション2棟は震度6強~7程度の地震に耐える基準を満たさず、震度5強程度で倒壊するおそれがあるという。書類偽造は建築基準法違反にあたり、国交省は近く警視庁に告発する方針。
 偽造をしていたのは姉歯(あねは)建築設計事務所。動機について事務所の建築士は千葉県の調べに対し、「コスト削減のプレッシャーを受けていた」と話しているという。
国交省はマンション20棟のうち、工事中の4棟と着工前の3棟については建築主に作業の中止を要請した。
-----転載ここまで

 建造物という“製品”に対し、所定の製造手順に則り、定められた法令を遵守し、施工していれば、この事件はおきなかった。マンションの購入者などからクレームは当然だろう。
 この事件の原因は何か、ISO9001的に考えると、7.5.1や7.2.1などの製品実現の違反や、顧客の要求を無視したところで、不適合を指摘できそうだ。しかし、これは真の原因分析になっているだろうか。

 なぜ手抜き工事に至ってしまったのか。当事者はけっして良いと思ってやってはいないだろう。マズイと思いつつ、そこに手を染めてしまった背景は何か。それはまさしく「コスト削減のプレッシャー」がそうさせている。プレッシャーを与えたのは誰か?

 利益を出すには、買い手を増やすか、経費を削るしかない。買い手を増やすのは簡単ではないし、売り手の意思で出来るものではない。売り手側で出来るのは、経費削減だ。
 かといって、目に見える部分に手を加えるわけにはいかないから、目に見えない部分にその影響が及ぶ。しかもすぐに手抜きがバレるわけにはいかないから、一番、気づきにくい、滅多に使う頻度の少ない、時間の経過をもってすれば言い訳のしやすい、いわばトータルで必要性に乏しいと思しき箇所に操作する。たいていその場所とは、万一を想定して用意されている安全性確保の部分だ。安全性確保の部分とは、頻度的に使われることが少なく(ともすれば使わずに済み)、しかしいざ起こるとたいへんな事態になりかねない部分だ。

 JR西日本の福知山線の事故も、非常に似た構図だ。ATSの設置が遅れていた。ずさんだった。乗客確保のため、定時運行、スピード化を求め、裏では日勤教育に怯えさせ、つまりは売上げ最優先の体質が、事故の遠因になっている。いや、ここまでくると、その体質を作ったことこそ、事故の主因ともいえる。経営者の売上げ優先、利益確保の姿勢が、安全性を軽視させ、不適合を招いたのだ。

 民間企業の目的は利益確保といってはばからない人は、世の中にたくさんいるだろう。しかし、公的機関だって、けっして予算を完全に無視しているのではない。使命も果たすし、特別なことがなければ予算も計画的に考える。

 民間企業は、業種によるのかもしれないが、どうも売上げ拡大に走りすぎのきらいがある。オートバイや車で有名なホンダが、われわれは生命に関連する仕事をやっている、という発想で製造・販売していたのだという(『経営に終わりはない』藤沢武夫・著、文春文庫)。自動車産業にも、生命関連産業としての自覚がある一方、建築業界はどうなんだろう。

 売上げと製品の質が別仕立になっているのではなく、良質の製品(サービス)が提供できてこそ、売上げもついてくる、すなわち両者は延長線上にあるという経営感覚が必要だと、改めて確信する。




Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

事故は文化や風土の産物か?

2005-07-13 22:39:18 | ISO9001奥が深いか浅いのか
 少し前からISO総合研究所のブログ(フィクション)を興味深く拝見している。次はどう話が展開していくのか、なんてドキドキして見ている(笑)。主人公は、JR西日本でISO9001の品質管理責任者という設定で、夢の中で、未来予測のように福知山線の脱線事故に遭遇する。もし、内部監査が機能していたら、事故は未然に防げたのか、なんて自問し、葛藤する。

 まぁ、フィクションだからいいけど・・・

 で、ちょっと気になってJABのホームページで実際、9001を認証取得しているか調べてみると・・・
 なんと!

JR西日本(=西日本旅客鉄道)は、9001取得は0件、14001で4件ヒットする。

 それに対して、
JR東日本(=東日本旅客鉄道)は、9001取得は37件、14001は8件ヒットするではないか。
 この差! もちろん、東日本と言えども、管内の広さ、業務の深さを考えると、37件の取得範囲を見ても(全部見たわけじゃないが)、東日本全体のごく一部、氷山の一角にすぎないのだろう。

 だからといって、JR西の0件とでは、文化や風土が違うだろう。0件だぜィ、自分たちの仕事に対して、顧客も明確に認識できていなければ、改善もない。サービスの向上も利益確保の道具で、売り手の発想でしかないからだ。

 遠因は、やはり企業文化だろう。事故は故意という原因もあるから、9001が完全に事故を防げるわけじゃないけれど、やはり目を、観点をあらぬほうに向けるのは、9001のない文化や風土ではないかと思えてならない。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

JR西日本はISO9001を取得していない

2005-07-08 23:12:04 | ISO9001奥が深いか浅いのか
 昨日のISO9001関連のセミナーで、そこの講師が、JR東日本はISO9001を取得しているが、西日本は取得していない、と言っていた。えぇー、東日本が取得しているなんて、聞いたことないけど・・・と思って、JABのホームページを検索してみる。

 東日本旅客鉄道 で検索すると、なんとたくさんの部署で9001を取得しているではないか。

 問題はここから。それらの部署を見ていると、東日本全体で取得したのではなくて、部署事、地域事、で取得している。取得範囲を見ると、JR全体のごく一部の作業に限定している。

 あれだけの広範囲の会社だ。しかも乗降客の目に触れる仕事や、触れる機会の少ない仕事まで幅広い。そうやって考えてみると、9001を取得しているといっても、東日本の一部でしかないことがわかる。首都圏なんて、入っていないようだ。

 でもね、全体ではないとはいえ、同じようにJR西日本(=西日本旅客鉄道)で同様に検索してみると、なんと2件くらいしかヒットしないではないか!
 あぁー、やはり尼崎での福知山線脱線事故は、起こるべくして起きたのだ、と思う。安全管理になんて投資する風土、文化のようなものがなかったんんだと思う。工程管理なんて、まるっきりアタマになかったんだと思う。

内部監査脳を鍛える

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

定期審査終了

2005-06-17 22:36:06 | ISO9001奥が深いか浅いのか
 昨日から今日にかけて、4MDで定期審査が無事終了。改善指摘事項がなかったのは、良かったとして。

 毎回、審査中はいろいろ疑問を投げかけられ、十分応えられないこともあり、発展した質問にはついていけず、まだまだ十分とはいえない箇所がズラリ! でも、「はい、わかりました、とくに問題はないみたいですね」と中間の総括。

 あれぇ・・・? あんなに「これはどうされているんですか? こうしなくてもいいんですか?」などと言っていたじゃんよー、あの時は内心、「あーこの審査が終わったら、この箇所を見直す作業が入るんかなぁ・・・」とだいぶ気が重かったのだ。それを「とくに問題ない」とは、どういうことか。

 まだ今の時点では、そこまで問うほどの次元じゃないから、突き詰めれば課題アリだが、今回のところは許しておきます、ということなんだろうか。毎回、定期審査のときは、悪い成績なはずなのに、最終結論は大丈夫ですよー、みたいな感じで、自分の評価がどうなっているのか、よくわからなーい

ISO9001の事例が満載

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

不適合に気づいていたかもしれないけど・・・

2005-05-26 00:50:07 | ISO9001奥が深いか浅いのか
 まず、JR西は品質目標に何を挙げていたんでしょうね・・・。そりゃ利益優先が最大かつトップの目標でしょう。安全輸送なんてものは、最後のほうに小さな文字で、よーく見なきゃわかんない程度に書いてあったのかもしれません。顧客の存在が希薄なようにも見えるのですが、どうなんでしょうか。

 風通しの悪さが指摘されていますが、5.5.3で改善指摘はされなかったのでしょうか。

 日勤教育の実態を知ればしるほど呆れられていますが、6.2.2で改善指摘はされなかったのでしょうか。ATSの未設置は6.3に触れるとか、職場環境は6.4に関係しないのか、どうなんでしょう。

 内部監査ですので、これらは日常的な状態として社内では周知の、いわば常態がそうなので、問題視されなかったのでしょうか。それともどの規格要求事項に抵触するにせよ、改善指摘はもちろん、管理責任者もQMS改善のためマネジメントレビューへ何か提案するなんて、社内体制批判となりかねないから、日勤教育を恐れて、とても出来なかったのではないでしょうか。

 とすれば、JR西では内部監査が機能していないから、事故は防げなかったのかもしれない。
 いや、JR西のような風土であっても、そこから問題点を浮き彫りにするのが9001の機能であって、もし9001の仕組みが適切に動いていたら、事故は防げたのではないかとも思うのです。

 三菱ふそうと似ているところがあって、JR西の審査機関は今回の事故を通じて、審査機関登録を返上するのでしょうか
 風土改革なんて言っていますが、何か委員会みたいなものを設置したようですが、外部から役員を招聘するとか、“第三者の目”ってつくづく必要なんだろうな、と思いました。

内部監査脳を鍛える

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

TDLは7.4の不適合

2005-05-20 22:50:33 | ISO9001奥が深いか浅いのか
 TDLでもオリエンタルランドでも、ヤバい関係の清掃会社に業務を委託しており、多額の金が流れていた事件で、TDLは相当のイメージダウンになった。それを途中から知った時点で(実は密かに当初から感づいていたのだろうが)、黒いカネが何を意味するか、理解できていなかったんだろう。

 利用者は、楽しむためにカネを払っても、そのテの人に上納するためのカネをTDLに払うつもりなんて毛頭ない。困ったものだ。

 清掃を、いわばアウトソースしていたわけで、アウトソースした会社が適切な会社であるかどうか、「購買先の評価」がなされていなかったのだろう。評価項目に、闇の世界の人たちとは無関係である、なんていう項目はないと思うが(なくて当然かもしれない)、こんなことは言うまでもなく、そうであって当然の項目だ。

 是正処置をしっかりやってもらいたい。再発防止に努めてもらいたい。効果確認を、しっかりやってもらいたい。

内部監査脳を鍛える

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

元気の出る会社を目指せ!

2005-05-18 22:55:36 | ISO9001奥が深いか浅いのか
 就職も大手企業じゃなくたっていいじゃない。今じゃ、寄らば大樹の陰、ってことも昔ほどではないみたいだしさ。中小企業で、活きのいいところを選べよ、って思う。転職経験のある身としては。
 その中小企業を選ぶ基準だが、朝日新聞2005.5.17夕刊によると
①売上げ、営業利益とも標準以上
②賃金水準が高くて、休日が多い
③能力主義である
④社員の定着率が高い
⑤社内の雰囲気が明るい
⑥他の企業にない特色、強みがある
⑦経営者が先見性・決断力・実行力を備え、社員・顧客を大切にする

 だそうだ。今のウチは、どれもダメだなぁ。

 社員の新陳代謝が悪いと、人件費が膨らむなんて心配しているし、雰囲気も暗いし、元気・覇気が感じられない。やる気を失わせる人事も、今後も繰り返すらしい。ホント、会社の状況が耳に入らないのね、経営者には。耳障りのいい話しか、聞きたくないんだろうか。

 6.3、6.4の不適合は、こういうところに関係するんだろう。意欲と志を持って働けるような魅力を持ってみろよ、と言いたい。マジメだけど、現実が見えないと、こうなってしまうのは自然の帰結なんだろうか。

ISO9001の事例が満載

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

わかったようでわからない

2005-05-02 22:19:51 | ISO9001奥が深いか浅いのか
 来月はISO9001認証取得後、3回目の定期審査だ。たぶんなんとかなるだろう。だけど無傷じゃ終わらない。だれも無傷になるなんて、夢にも期待してないし。

 審査員って、結構ガマン強い人が多いのかな。だって今のレベルと、認証取得時のレベルとを比べたら、雲泥の差だ。だったら、認証取得時なんて、腹の底ではチャンチャラおかしくて、やってられないくらいじゃなかったのだろう。よく取得させてくれたなぁ、お客さんだからかな。これからン百万も払ってくれる大得意先だから、そうも思えば苦笑しながら「よくできました」なんて言っていたのだろうか。

 まぁ、それはいいとして、段階を追って審査内容というか、指摘内容が高度化しているような感じもスゴクあるんだよね。高度化といっても、まだまだ「高度化」というのもこっぱずかしいんだけど。
 人に言われて改善する、それだけでも違うよな。内部でいくら言っても文句ばかり言うのに、審査員の指摘だから、と言えば、“泣く子も黙る”んだから。煮ても焼いても喰えない奴等を動かす力って凄いね。

ISO9001の事例が満載

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする