この木は庭木としてよく植えられている。
よく見かけるのに、意外と知らないことが多い。
ここは箸墓古墳の東側にある桜井市箸中にある国津神社境内の北東側にありました。大木です。
根元の周囲は2m、樹高は15mほどで真っ直ぐ立っています。木肌は灰褐色であるがゴツゴツした感じではない。
大きく真っ直ぐ伸びて・・・葉っぱが見えません。
葉っぱが見えるのは7mほどの高さのところ、赤い実もチラチラ見えていた。根元には、先日の積雪に耐えられずに落ちたと思われる赤い実が付いた小枝がありました。
これは、わが家のクロガネモチの実です。国津神社境内のものは、葉っぱも実も小さかったような・・・。
モチノキと区別がつきにくいのです。どちらも、モチノキ科モチノキ属。 違いと言えば、果実が大きいほうがモチノキ(1cm)。小さいほうがクロガネモチ(6mm)。
葉っぱも若葉も緑色なのはモチノキ。葉柄と幼枝が紫黒色、そして乾いた葉っぱは鉄色になるのでクロガネモチ。火であぶると黒い環(死環)ができるのです。鉄とは「クロガネ」のことで「クロガネモチ」と名づけられたのでしょうね。
「モチノキ」も「クロガネモチ」も、どちらの木も「鳥黐(とりもち)」を作れるのです。
樹皮を採取し、数カ月間水に浸けて腐敗させたあと、臼でついて組織片などを洗い流すと鳥もちだけが残るそうです。
この鳥黐(とりもち)は、鳥や昆虫を捕まえるのに使われたのです。
モチノキ属植物(モチノキ・クロガネモチ・ソヨゴ・セイヨウヒイラギなど)やヤマグルマ、ガマズミなどの樹皮などが原料になるようてす。
実用的な木だったのですね。
春には、一斉に葉っぱを落としますが、既にその時には新芽が出てきているのです。
箸墓古墳の東側にある国津神社。