邦画ブラボー

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「いのちぼうにふろう物語」(舞台版)

2005年01月06日 | ★ぐっとくる時代劇
仲代達矢主催・無名塾の「いのちぼうにふろう物語」初日観劇。

東京芸術劇場は老若男女の観客でぎっしりうまっていた。

小林正樹監督の映画「いのちぼうにふろう」は見たが演劇版は初めて。
去年の夏にポスターを見て、絶対に見に行こうと決めていた。

7年ぶりの再演。
原作は山本周五郎の「深川安楽亭」
脚本は仲代達矢のよきパートナーでもあった
故仲代夫人(隆巴)の遺作になるそうだ。

映画では中村翫右衛門 が演じた、
はぐれものが集まる江戸深川にある「安楽亭」の主人役を仲代が。

要塞のような安楽亭の堅牢なセット。
若い塾生のパワーがはじけていた。
仲代達矢のパワーはそれに負けずにはじけていた。

2時間45分という長さも感じさせず、後半は一気にたたみこむ。
ラストの大捕り物シーンは心に残る名場面。
映画にも登場していた山本圭が特別出演。

仲代と山本圭の独白シーンは緊張感を伴う。
周五郎作品はシナリオ化するのが難しいと
隆巴は言っていたそうだ。

名台詞が沢山あった。

「今度だけはうまくいかしてやりてぇもんだ。
あいつらが、生まれてはじめて人のために何かしようと思いたったんだからなあ。」

川本三郎曰く、「ならず者の純情」の物語・・・・

若いスターも次々生まれてきて欲しい。
しんみりして劇場を出て気がついたら夜10時を回っていた。

江戸深川から東京・池袋の夜へ。

2005年1月5日(水)~12日(水)
東京芸術劇場にて

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