邦画ブラボー

おすすめ邦画(日本映画)のブログ。アイウエオ順(●印)とジャンル分け(★印)の両方で記事検索可能!歌舞伎、ドラマ感想も。

「源義経」:雲のゆくえ(66”最終回)

2009年02月21日 | ★TV番組
「時代劇専門チャンネル」で
大河ドラマの再放送を観た。

ありがたや~~

「源義経」の最終回(66年)で
ほとんどが戦いの場面。
ロケを交えた迫力ある映像に引き込まれた。

これはたまらん。

演出は「太閤記」「樅の木は残った」の
吉田直哉

有名な
弁慶(緒形拳)の立ち往生場面は今みても十分にショッキングだし
戦いそのものが大迫力。

昔の時代劇はここまでやったのね。

義経:菊之助(現菊五郎)

いよいよ最後と覚悟を決めて
家来たちに「力の限り戦い、のちの世の語り草となろうぞ!」と
檄を飛ばす。

ひとりひとりの勇敢な戦いぶりと
悲惨な最期がたっぷりと描かれ
一時間ぶっとおしで感情移入してしまった。

喜三太:常田富士男、無残。
伊勢三郎:田中春男の最後がありえんくらい残酷。

無駄な台詞が無い分、刀がぶつかり合う音、
ブスリと刺さる音が大変リアルに聞こえる。

菊五郎が真摯で、清らかで、応援したくなる義経なんですわ。

泣きそうになっていると
武満徹の音楽が
実に憎いタイミングで入ってきて
ぐさぐさ刺激する。

壇ノ浦の場面もそうだったように、
音楽との相乗効果で
観ているほうの涙がちょちょぎれまくりそうになる(古い)!

役者もめちゃめちゃ上手いし
吉次役の加東大介が義経の最後を知って
泣くシーンでは、もう辛抱が限界に!ムリ~~!

義経と忠臣たちが、
雲の中を悠々と歩くラスト:たぶん”ヘブン”??でようやく救われた。

最高のクオリティのテレビドラマだ!

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「野獣刑事」

2009年02月09日 | ★ハードボイルドな映画

野獣デカ(緒形拳)は口は悪いわ
女は抱くわ・賄賂OK・殴る・蹴る・手荒な取調べは当たり前・
マスコミは利用・おとり捜査・別件逮捕OK
だが
狙った獲物は絶対逃がさない。

大阪は尼崎が舞台。
ズタズタにされた若い女の惨殺死体が見つかって
女の部屋にいりびたっていた
デカの出番!
扮装してもしなくても、
ドヤ街にすんなり入り込むダーティデカ。
荒っぽい捜査に突入する。

殺人事件の話かと思いきや、
デカとその女(いしだあゆみ)、子供・
女の元カレ・泉谷しげるが織り成す人間ドラマが秀逸で
食い入るようにみてしまう。

本線がメインと思ったら複線が本線だったとは。
予想をくつがえす展開に呆然とする。
終盤の大立ち回りには
大阪府警も全面協力で(だと思う)ヘリは飛ばすは、
パトカーは派手にクラッシュさせるはで
ど迫力の映像に一役買っている。

キャストは他に
芦屋雁之助、蟹江敬三、小林薫、麿赤児
刑事仲間に藤田まこと、成田三樹夫など。

泉谷しげるの破壊力もスゴイです。
ダメで情けなくて狂っていて・・
健さんの「夜叉」での
たけしは
この映画のダメダメ男・泉谷しげるを髣髴とさせる。
凶暴度は泉谷に軍配だけど。

役者はいいのはもちろんだが
演出も脚本もすべて素晴らしいデカ映画の傑作だ。

いしだあゆみも大阪育ちとかで水を得た魚のよう。
田宮二郎の「犬シリーズ」もそうだったように、)
役者も出身地の言葉を喋っている時が一番生き生きする気がする。

子役がごっつう上手くて、おおいに泣けるんですわ。

1982年
監督 工藤栄一
脚本 神波史男

撮影 仙元誠三 音楽 大野克夫
美術 高橋章

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井上絵美さんが「きょうの料理」に!

2009年02月04日 | ★TV番組
NHK「きょうの料理」が私の好きな豆料理特集と知って
テレビをつけたら

なんとそこにおわしまするは

お父様が井上梅次監督

そしてお母様が

月丘夢路さま、
そのお嬢様であらせられる料理研究家井上絵美様!!

お母様似の美貌に素晴らしい料理のセンス。
美しい盛り付け、品のあるトーク!

天はにぶつどころか、さんぶつもよんぶつも与えているようだ。
ブログもみつけた!

なんときらびやかなブログなのだろう。

そして・・・

これは!


奥田瑛二と微笑むのは
月丘夢路さんご本人!
麗しいご尊顔を拝したてまつり
恐悦至極・・・

光り輝くオーラが液晶画面から立ちのぼって
いるようで
おもわず拝んでしまいたくなる・・。

気分が盛り上がったところで
急いで録画してあった
井上梅次のミュージカル映画、
踊りたい夜」を観た!!

おしゃれな豆料理は早速週末にでも作ってみる予定!

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「爆笑水戸黄門漫遊記」

2009年02月02日 | ★痛快!な映画
時代劇の
群像劇的ロードムービー&
ミュージカル・コメディの決定版。

ひょんなことからお上に追われるハメになり
偽の水戸黄門トリオとして旅に出た金兵衛(柳屋金語楼
助松(柳沢真一)、角造(南道郎
VS 由利徹、八波むと志、南利明のもうひとつの偽黄門一味
のドタバタ珍道中。

次から次へとお笑いの爆弾が炸裂!
絶妙な「間」でやり取りされる台詞が実に気持ちイイ。
いずれ劣らぬ芸達者だからあたり前か。

堺俊二が浪曲を歌うシーンがあり、
素晴らしくハリのある声で、
やっぱり堺正章って、
お父さんの血を受け継いだんだわねえ~~とナットク。

あごにホクロがある南道郎は、
悪役が多いと思っていたけど,コメディも実に上手い。
(と思ったら、実は俳優になる前は漫才師だったらしい!)
柳沢真一と抜群なコンビ芸を見せてくれる。

花菱アチャコの関西弁の妙、爆笑宴会芸、
上田吉二郎の大親分ぶりも傑作だが
一番すごい!と思ったのは
森川信の小物親分(笑)だ。
メリハリの利いた江戸っ子弁ギャグに思わず噴いてしまう。

ひとりひとりの見せ場の配分がちょうどいいバランス。
真面目な顔をしている暇が無い、ゴキゲン映画。
ウツな気分の時に見たらたちまち気分が晴れるでしょう。
この時期、斉藤寅次郎は絶好調で
大笑い江戸っ子祭(1959) 勢揃い江戸っ子長屋(1958) 「底抜け忍術合戦」なと
たてつづけにコメディ映画を撮っている。いつかまとめて観たいものだ。

他に益田キートン、トニー谷、清川虹子 
徳川夢声 佐藤允 夏木陽介、有島一郎など

1959年
監督 斉藤寅次郎
脚本 中田竜雄 淀橋太郎 蓮池義雄
撮影 岡崎宏三
音楽 中元清純
美術 内田昭一

★追記:由利徹は持ち芸の「東北弁」で通しているが
名古屋弁でブレイクした南利明はこの当時はまだ使ってなく、
標準語で喋っているので目立たないこと甚だしい。
名古屋弁デビューはいつだったのだろうか??

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