邦画ブラボー

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BSの「新選組血風録」

2011年05月30日 | ★TV番組

あじゃさんに教えていただき

BSプレミアムで 

「新選組血風録」を見ました!

 

知らなかった~~~

 

新生「血風録」だ。

原作はもちろん司馬遼太郎。 

 

栗塚旭・血風録ガチガチに固まっていた

頭に、

涼やかな風が吹き込まれたような・・・

 

 初めて見る永井大の土方歳三

宅間孝行の近藤勇、

新鮮だった~~

 

 

もう9回目だったのね~

 

 

伊東甲子太郎(鶴見辰吾)一派との

分裂騒動と

話は佳境に入っていた。

 

失礼ながら隊士はほとんど知らない俳優さんばかり

というのが

かえって新しい。

 

 そんな中、ベテランの顔もちらほら。

鶴見辰吾、すっかり貫禄出てます。

あの「天城超え」(和田勉版の男の子がねえ・・感無量)

同じく、

可愛らしかった(!)野村宏伸が桂小五郎役とは

私も年を取るわけだ~~~(爆)

 

近藤正臣が芝居をぐっと引き締めていた。   

 

  

それにしても

この現代の若者たちが

 

 

役に入るとこんんんな風に変身! 

 

役者さんってすごいな~~

 

シリアスな筋運びで緊張感満点。

 

京都情緒をふんだんに味わえるセットも魅力的だ。

 

来週はいよいよ油小路らしい!

 

●「新選組血風録」公式HP

 

あじゃさん情報ありがとうございます!


「阿修羅のごとく」で

2011年05月21日 | ●面白かったTVドラマ

昭和の映画・ドラマを見ていると

良く出てくるのは

台所で水を飲むシーンだ。

蛇口から出てくる水をごくごくと美味しそうに飲む。

コップは飾りっけの無いつるんとしたもので

デュラレックスとかそういうのではありません。

 

「阿修羅のごとく」でも

一杯飲んできた霧口茂

台所で水を飲み干して

「うちの水は美味い!」と言い

夫の浮気を疑っている八千草薫に

「何処の水は不味いの?」と皮肉を言われる場面があった。

そんな八千草も外出から帰ってきた後、

自らを落ち着かせるように

水道をひねり水を一気飲みするシーンがあって、

その後放心したような表情を浮かべるのであった!

とにかく水!

 

お酒に酔った人は必ず

水、水!と叫ぶ。ごくごく飲むのも水道水だった。

冷蔵庫をあけてペットボトルを取り出すのではない。

 

水のペットボトルって何時ごろから普及しだしたのかしらん??

 

それと男性の喫煙シーンだ!

 

難しい表情で考え事をするシーンには必ず片手に煙草、

事が終わったベッドで、喫茶店で、

自宅でくつろぐシーン・・と

良い悪いは別として

いつでも何処でもアクセサリーのように

煙草があったものだった~~

「阿修羅・・」では妻に先立たれて一人暮らしをしている

佐分利信が

寝煙草でボヤを出して

たばこやめるエピソードがありました。

 

昔の男性はこんなにタバコ吸ってたんだっけ?

と思うくらいみんな堂々とすぱすぱ吸っていたものでしたね~。

私の父も

缶ピース吸ってたし

大人の男のひとはみんな煙草臭かったっけね。

 


「大殺陣」

2011年05月12日 | ★ぐっとくる時代劇

 十三人の刺客」、「十一人の侍」、「大殺陣」は

工藤栄一監督の集団抗争時代劇の三部作だ

どれも最後に大迫力の抗争場面が控えているが

この作品では

「川」に入っての斬り合いが爆発的にエネルギッシュ!

手回しカメラによるリアルな映像は

まるで自分も斬り合って!?いるような気持ちにさせてくれる。

そしてこの作品では「音」もすごい。

戦闘場面にかぶさるすさまじい怒号と叫び声が、より臨場感を増している。

他にも「音」が効果的に使われている場面があって特徴的だと思った。

四代将軍家綱の時代。

大老酒井(大友柳太郎)は甲府宰相・綱重を

 後継に立て、自分の天下にしようともくろんでいた。

それを阻む一派が綱重を狙う。

新婚ほやほやの里見浩太朗も思わぬことから企てに巻き込まれてしまう。

それにしてもこんなに激しく暗い里見様(現・水戸黄門様)、見たこと無い!

さらにクライマックスでの平幹二郎!の

大爆発で胸がす~~~~っとするサービス付。

これが無きゃ、あまりのことにやりきれませんわ。

 

白黒映画。他の二作同様、光と影のコントラストが最高に美しい。

全体的に話が暗くて娯楽作とは言えないが、

ハードボイルド時代劇の傑作として後世に残る作品だと思う。

脚本は「十三人の刺客」の池上金男。

これもまたおちゃらけ無しのマジ時代劇です。 

三部作全部に出ているのが若くてイケメンだった

里見浩太朗なんですね!時代劇好きイケメン好き必見。

 

★追記:深作欣治の傑作時代劇「柳生一族の陰謀」の印象的なラスト、

錦ちゃんの狂乱はこの大友柳太郎から着想したのではと思いました。

関連記事

十三人の刺客

十一人の侍

 

1964年 

 

監督 工藤栄一 

企画 松平乗道 

脚本 池上金男 

撮影 古谷伸 

美術 富田治郎 

照明 安田興一 

音楽 鈴木静一

 

 

 


「十一人の侍」

2011年05月10日 | ★ぐっとくる時代劇

ひ、ひとが燃えてる~~~~~!!

びっくりしたなあもう!!

何度「あっ!」と叫んで腰が浮いたことか。

工藤栄一監督の過激な演出が冴え渡っております。

このあいだ三池監督によってリメイクされた

「十三人の刺客」(’63年)の4年後に公開された佳作。

無駄なジョークもいれずに一気に突っ走る、

ソリッドな任侠集団抗争時代劇。

 

将軍の弟であることを嵩に、暴虐を極める館林藩藩主松平齊厚(菅!貫太郎)に

主君を殺され、お家御取り潰しの憂き目に会う

夏八木勲以下忍藩十一人の侍のリベンジ物語。

冷徹なお役人水野越前守(佐藤慶)に

まんまとだまされる館林藩家老、南原宏次=(今回は悪役じゃない)が哀れでした。

十一人の中には

「十三人の刺客」メンバー、里見浩太朗西村晃が入っていてにんまり。

を守る館林藩家老には大友柳太朗と、

要所要所を

いい役者でがっちり固めております。 

さて、大願成就までには犠牲がつきもの。

あっぱれな死に様をさらす若侍(近藤正臣いい仕事してます)、

夫の邪魔にならぬよう自害する侍の妻など、日本人にはぐっとくる泣き所も押さえております。

ここいらへん、ちょっと「忠臣蔵」入ってます。

ためにためて

いざ!という決行場面は半端なく美味しいです!?

深い森の中、

疾走する馬が砂煙の中、浮かび上がってくるシーンは鳥肌が出そうなくらい

カッコイイ。これだけでもものすごい見もの!

さらに

ラストの豪雨(この設定は「七人の侍」の激しさを思い出させる)の中での死闘は

「十三人・・」を彷彿・・いやもっとすごいかも!・・と思わせる迫力で大満足。

侍社会の無常観も漂わせ、圧巻エンターテインメントに仕上がっています。

 

余談ですが、

工藤監督って「刃物」の扱いがうまいというか、

殺陣がものすごくリアルで痛そう・・・

撮影の吉田貞次は「仁義なき戦い」シリーズのキャメラマン。

どどど~~~っと音がするような、臨場感のある画を撮られております。

アドレナリン沸騰!

1967年

企画 岡田茂 天尾完次 

脚本 田坂啓  国弘威雄  鈴木則文 

撮影 吉田貞次  

美術 塚本隆治 

照明 井上孝二 

音楽伊福部昭 

追記:この映画を企画された岡田茂さんがお亡くなりになったとか。

謹んでご冥福をお祈り申し上げます。 


本日BSプレミアムにて「邦画を彩った女優たち」再放送

2011年05月07日 | ★TV番組

夏目雅子、高峰秀子、岸恵子、桃井かおり

のラインナップで先日放送された「邦画を彩った女優たち」

がNHK BSプレミアム午後2時から6時まで

一気に再放送されます。

 

見逃した方はぜひ!