邦画ブラボー

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森繁エッセイ

2005-06-30 | ★読書
森繁久彌が書いたエッセイが面白い。

面白すぎて一冊を一晩で読みきり、
すぐに二冊目を買った。

いずれも豊富な人生経験の中の
著名人や市井の人々とのエピソードを語ったものだ。
博学の森繁さんらしく
歌や詩も絶妙な間合いで散りばめられている。

「意地悪でへそ曲がりでエッチですごく面白いオジサン」と思っていたが、
そんな生易しい形容詞なんて、ぶっ飛ばす内容。

そしてそんな森繁さんですらあっけにとられるような
ハードな個性を持つ巨匠たちのお話も書かれている。
(例:作曲家の山田耕筰さんなど)
そういう一筋縄ではいかない偏屈天才にも森繁さんは愛された。

抱腹絶倒というのはこういう本のことを言うのだろう。

艶聞も多かったようで、色っぽいエピソードもいくつか。
タイヘン風情もあるが同時に赤裸々で、何度もどきっとした。
えげつない話を「知性がカバ~」と思えば、
知性を飛び越えて露出したりと、なんともスリリング!

撮影のときの面白いエピソードも満載だ。

「夫婦善哉」の主役決めの時、監督のOKが出ないので
渋谷の料理屋で豊田四郎監督やプロデューサーを前に
台本をまる一冊朗読して一同を大喜びさせたとか。

「うまいもんやなァ。大阪弁が立っとる」

「ぼくは中学が大阪の北野ですから」
「あそこはボンボンばかりでして・
この主役の柳吉もボンボンですから、
私でないとわからないこともあるのではないかと・・」
「うまいこと売り込むなあ・・」とプロデューサーの佐藤一郎が唸ったという。

美術は巨匠の伊藤喜朔だが、
佐藤プロデューサーの「いくら金がかかってもいい」という言葉に答えて
見事なセットを建て、線路まで敷き、
本物の電車まで走らせたのだそうだ。

このように驚嘆のエピソードを書いていたらきりが無いので
やめますが、映画好きな方はもちろんそうでない方にもお勧めです。

最近はご自分では文章は書かれていないようですが
(久世光彦がインタビュー・執筆)
味がある文章で綴られたエッセイは素晴らしく貴重だ。

森繁さん、100までそれ以上まで長生きして
色んなことを教えて下さい。

■品格と色気と哀愁と 朝日文庫

■あの日あの夜 - 森繁交友録 中公文庫

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森繁アワ~

2005-06-28 | 日々の泡
すっかり調子付いて
この本買いました。

それと「社長シリーズ」、「駅前」もの借りました。
頭がウハウハしてます???!

感想はまたのちほど!

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「夫婦善哉」

2005-06-28 | ★愛!の映画
大阪船場にある大店の若旦那柳吉(森繁久彌)
芸者蝶子(淡島千景)と駆け落ちして勘当されてしまう。

蝶子は柳吉にとことんつくす可愛い女だ。

勘当という言葉も今はあまり聞かなくなった。
親としてのけじめのつけ方があった時代。

蝶子が身を粉にして働いた金を
一晩で飲んでしまった挙句、
病に倒れる柳吉。
泣く暇も無いくらい苦労の連続の蝶子。

淡島千景、綺麗ですよ。

森繁がどうしようもなくだらしない
ボンボンにはまっている。

勘当された身でありながら実家に赴いて
虚勢を張ってみたり、金を無心してみたり。
だらしないくせに見栄っ張り。
蝶子にみせる甘えた顔、
うろたえた様子、どれもこれも人間国宝の芸!

「風情」、「人情」という言葉頭の中に漂う。

柳吉の妹・筆子(司葉子)が迎えた婿養子に山茶花究
この人はやくざ、役人、商人どんな役をやっても最高!

「キチガイのようにきれい好き」で、
几帳面な商売人を演じていて見ものです。
じっと見ていたくなる俳優さんだ。
森繁との台詞の間も抜群。

柳吉を勘当した父に小堀誠 、
置屋のおかみ、浪花千栄子、ちゃっかりした柳吉の腰巾着に田中春男、
本物のてんぷらやのような蝶子の父役、田村楽太 など

脇も芸達者がそろっている。

「夫婦善哉」の店、
当時ハイカラの象徴だった、「ライスカレー」が出る食堂。
巨匠伊藤熹朔による法善寺横町や大阪の商店などの美術、
ため息が出るほど素晴らしい。

思うひとがいて思われる人がいる。

この二人、すったもんだしても最高に幸せなんだろうなあ。

雪の法善寺横町を寄り添って歩く二人。
「道行」などという言葉も思い出す。

こんな上質の映画を
なかなか映画館で見られないのは残念で不思議。

1955年 豊田四郎監督作品  脚本八住利雄 美術 伊藤熹朔
 原作 織田作之助 音楽 団伊玖磨

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「嗤う伊右衛門」

2005-06-26 | ★愛!の映画
京極夏彦原作 蜷川幸男監督作品「嗤う伊右衛門」を見た。

笑ったことが無い男、伊右衛門(唐沢寿明)は
勝気で情熱的な岩(小雪)と結ばれるが・・

唐突でわかりにくい筋運びは意図的なのだろうか?

そしてお岩さん迫力あって凶暴!
現代的なムスメ。

小股くぐりの又市も登場して二人に関わっているが
「怪」シリーズでお馴染みの田辺誠一とは違って、
男臭く現実味のある又市(香川照之)。

衣装は普通の坊主のいでたちで、
やっぱり「怪」でのスタイリッシュな又市ファッションは、
京極のビジュアル口出しだったのだと思われる。

お梅の肌露出多し。

汗まみれの肌の質感、べたつく血の感触が
画面からぬるぬると感じられるよう。
これを不快と思う向きもござろう。

終盤どんどん陰惨味に加速度がついてきて、
伊右衛門の隣人役・池内博之は体当たりの熱演だったが、
延々続く残酷描写にちょっと辟易したりもした。

椎名桔平、珍しい悪役。
六平直政 は「忠臣蔵―四谷怪談」に続き、
本作でも宅悦を演じていた。

斬ったり騙したりわめいたり恨んだりの浮世の惨劇も、
ラストで一気に昇華・・の演出は素晴らしかった。

最近は純愛の物語が流行っているようだけど、
これは狂熱の愛の物語。

ヘビーです。

さて伊右衛門はいつ嗤ったのでしょう・・・・?

脚本 筒井ともみ 蜷川幸男監督作品 美術 中澤克巳

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「猫と庄造と二人のをんな」

2005-06-24 | ★人生色々な映画
堪能しました。

海に近い芦屋の通り。
りり~という猫を異常に可愛がる庄造(森繁久彌)を巡って
女たちが争う。原作は谷崎潤一郎。

この映画は
「猫と庄造と三人のをんな」というべき内容。

三人とは、
アプレなふくちゃん(香川京子)、
前妻品子(山田五十鈴)そしてもうひとりは庄造の母(浪花千栄子)。


香川京子が形のいい脚を勢いよく投げ出したり、庄造をヒステリックにいじめたりする。
清楚なイメージを気持ちよくぶち壊す体当たり演技。

めまぐるしく変わる女心の機微を面白おかしく、
時に恐ろしく演じているのは山田五十鈴。
猫なで声、甘え声、ヒステリー・・七色の声色を使い分ける。
ほんとにこの人は汚れ役をやるとすごい。

息子を女手ひとつで育て上げた母、
浪花千栄子とダメ息子森繁の絶妙な台詞の応酬は
そのまま一流の掛け合い漫才のようだ。

リリーの名演にも注目。

豊田四郎監督の腕で
名人の演技、昭和の芦屋の風景がピタと
谷崎の世界にもつながっている。

鯵のとれとれ~~を売るおじさん、
夏・・海・・雑貨屋。
砂埃が舞う道。自転車。雨の浜辺。
関西弁で構築される豊潤な世界。

ラストもまた素晴らしく余韻が残る。

森繁・豊田四郎で「痴人の愛」も見たかった。

他に山茶花究 横山エンタツ、都家かつ江 、三木のり平など

1956年  豊田四郎監督作品 脚色  八住利雄 美術 伊藤熹朔 
 撮影 三浦光雄 原作 谷崎潤一郎

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高校生三人集まれば

2005-06-23 | 日々の泡
高校生が三人で映画館に行くと
一人1000円で映画が見られることになった。
「映画館に行こう!」実行委員会の発表によると
全国の映画館で7月から実施されるという。

若者が安く映画を見られるようになるのはいいですね。
カラオケやゲームセンターだけではなく、
映画館にも行って欲しいし。

これまで「映画の日」「夫婦50割引」、
各映画館でも「レディースデイ」「メンズデイ」など
各種サービス料金日を設け集客に熱心だが、
小出しに安くするなら、パッキリと成人一人一律1000円にしてほしい。
もっと安くてもいいですけど。

映画一本見るのに1800円は高すぎると思う。
「今日もついふらふらと映画館へ・・」などという生活がしてみたい。

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「怪」七人みさき

2005-06-22 | ★妖しい映画
「怪」シリーズ映像化第一号。

冒頭から女性の半裸登場。
危険信号発令!
白昼見るのはマズそうだ。
もう一度夜中にトライしてみる。

4作中危険度ナンバーワン。
「妖しい度」も一番。

ある城下町で残酷な連続殺人事件が起きる。
七人死ぬと祟りが鎮まるという「七人みさき」伝説とは?

「みさき」というのは成仏していない死霊のこと。

限りなく怪しい「鬼畜ご落胤」登場!するに
いたって物語のボルテージはあがるばかり。
子供時代のトラウマか、はたまた忌まわしい怨念のせいか、
狂ったように残虐非道な行いを繰り返す殿様に
又市らの御行の鉄槌がふりおろされる。

夏八木勲、御行一味に加わって大見得きるも、
全然強そうでない小松政夫に斬られ、あえなく絶命!

スプラッター描写、成人向け描写が多く、
週末家族で見るなどはもってのほかです。
かなり気まずい注意報。

見るときは
ひとりでをおすすめします。

冒頭に京極夏彦本人がちらりと出ている。

殿様、北林弾正(四方堂亘)は
ダンジョン(地下牢)にて(シャレ)なりふりかまわぬ熱演。
目をそむけるも良し、じっと見入るも良し・・

脚本が京極本人ということで「怪」シリーズは
一貫したトーン。
頭からずぶっとはいり込んで見られる。

2000年 酒井信行監督  原作・企画・脚本:京極夏彦

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新宿ロフトプラスワン

2005-06-19 | 日々の泡
夜遊びはするものだ・・・

しりあがり寿の動向を調べていたら
なぜか
TALK LIVE HOUSE-”新宿ロフトプラスワン”に行き着いた。

ここのイベントなにやら面白そう!
映画関連もあるし、「へえ!」
と思うような企画がたくさんあるんですよ。

例えば
映画『樹の海』公開記念
「樹海解体新書」
映画『樹の海』の公開を記念して樹海について熱く語り合う一夜。
出演は『樹の海』の監督瀧本智行。

それとか、
平山夢明 主催映画 ~前々夜祭~
「超怖い話 THE MOVIE 闇の映画祭ついにやっちまったヨ!俺たちの宴」
”ホラーオムニバス「闇の映画祭」公開を記念して
平山夢明、快楽亭ブラック、多田遠志(+1)、他「超」豪華飛び入りゲストゲスト有り!!”

楽しそう!

他にも
「なぞなぞ宇宙講座」とか、

「いまきみが入れた真水のコップに話す」
ネット短歌のカリスマ枡野浩一が 伝説の歌人正岡豊と 語り明かす夕べ。
【出演】正岡豊、枡野浩一

面白そうだ。

枡野浩一のHP『ますので』がカッコイイよ。

他にも暗黒イベント、激ヤバイベント、驚愕の企画など
夜な夜な刺激的な宴が繰り広げられているらしい狂乱の新宿ナイト。

早寝早起きを自慢している場合じゃなかった。
うわ~~うらやましくなってきました~~~!!

新宿はやっぱり腐っても新宿ですね。

■新宿ロフトプラスワン

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「怪」赤面ゑびす

2005-06-18 | ★妖しい映画
船の難破により久しぶりに戻った娘は
「戎島、赤面ゑびす」と言って息絶える。

つかみから一気に摩訶不思議な異次元に突入!

強盗事件に巻き込まれた百介(佐野史郎)はやっとのことで
島に「歩きついて」、異様な光景を目の当たりにする。

その島こそ戎島。

あちこちに置かれているゑびす像。
ゑびすの顔が赤くなると島が滅びる!

奇妙な因習をかたくなに守る島民は
狂乱の領主・甲兵衛に盲従していた・・・

シリーズ最強キャラ・甲兵衛に本田博太郎。
伝説となった?「北京原人」、そして「ジャズ大名」に続く
本作での怪演は本田ファン必見!

異様な台詞廻しとテンションで
全開してます!

本田博太郎を見るだけでも一見の価値は充分あるが、
重い宿命を背負った徳次郎(火野正平)が
算盤をはじいているのを見ていたら、
トニー谷という人がいたことを思い出した。

「怪」シリーズ4作の中でこの作品がもっとも
濃くて不気味!(で、好き)と言うファンは多い。

出演:田辺誠一、佐野史郎、遠山景織子、火野正平、
本田博太郎、西崎 緑、上杉祥三、桜井センリ、笑福亭松之助

2000年 酒井信行監督  原作・企画・脚本:京極夏彦

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「怪」福神流し

2005-06-16 | ★妖しい映画
「福の神」を巡っての商人たちの争いに
陰陽師、人斬り侍などが絡む。

妻思いの陰陽師(近藤正臣)と
妻に裏切られた侍(杉本哲太)の皮肉な巡り合わせ。

冒頭に「妖怪百物語」のパロディのような場面。
妖怪使いか妖怪か?
「算盤を小道具にした」火野正平も
仲間に加わって大爆笑。

そして「あやし・宮部みゆき」、「げげげ・水木しげる」、
「黒ずくめ京極夏彦」「・・・荒俣宏」も特別出演・・!!

え?「新宿鮫・大沢在昌」も??

ナイス!

ウィットに富んだ演出が楽しい。

体中から殺気を発散させる杉本哲太、
金ぴかが良く似合う岸辺一徳、
近藤正臣、きっちりした芝居はさすがです。

そして悪徳商人に扮する船越栄一郎が
悪どさにじみ出していて秀逸!

お父さんの船越英二のようにいろんな役を見せて欲しい。

衣装が斬新。
多分に京極のセンスが入っていると思われる。
特に御行の際のドレスアップがすごい。

田辺誠一(又市)は白黒二種類の着物を着わけ、
近藤正臣もすごいビジュアルでぶっちぎり!

又市の粋な台詞回しに
聞き惚れているうちに
ひねりが効いたラストにもっていかれた。

2000年 酒井信行監督  原作・企画・脚本:京極夏彦

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