邦画ブラボー

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以蔵と龍馬&半平太:男の涙について

2010-05-31 | 日々の泡
やっぱり泣いてましたね~~
龍馬も
以蔵も。

龍馬伝は泣きのシーンが多い。

あんまりみんなで泣くとありがたみがなくなるから
男の涙は出し惜しみして最後にぎゅっと搾り出した方が
いいと思うんだけど。

というのは私の好みです。

いくつか印象に残る
「男が泣く」シーンを挙げてみると

まず黒澤明の「野良犬」。
ラスト、のどかな郊外の昼下がり
子供たちが歌う声が聞こえる中
刑事の三船敏郎に取り押さえられて
真っ青な空の下で体中から絞りだすように
泣く木村功の姿は観客の胸をえぐった。

木村功、汚くって哀れでみじめで最高だったよな。

「七人の侍」三船敏郎が、
火事から救い出した赤ん坊を抱きしめて
「これは俺だ!俺なんだ!」と泣く名場面もあった。
菊千代のような豪放磊落な男が気が狂ったように涙をこぼす・・
それがぐぐっと私たちの心を鷲づかみにしたのだ。
そして菊千代は本物の侍ではないところもミソで
侍ならあんな風に人前で感情を爆発させ泣いたりはしないと思う。

黒澤明が男を描くと天下一品なのはご承知のとおりで
「生きる」で志村喬が「命短し~~~♪」と歌いながら
大きな目から涙をこぼすシーンで
もらい泣きした人も多いだろう。

成瀬巳喜男の「浮雲」のダメ男森雅之
高峰秀子の死に顔を見て慟哭する場面も極めつけ!
名優森雅之の哀切極まりない背中が目にやきつきました。

と、走馬灯のように数々の名場面が浮かんできます・・

来週も「龍馬伝」では
以蔵と半平太・別れの愁嘆場が入るのでしょうか??

それにしても佐藤健くんって
想像力をかきたてられるいい役者さんですね。

ヤクザの鉄砲玉になり恩ある組長のために働きながら、
だまされ追い詰められて自殺する役とか、
貧しさゆえ心ならずも犯罪に巻き込まれ、仲間の裏切りに会い孤立して
手負いのまま空き家に立てこもったけど
すでに建物は警察に包囲されていて、
弾が入っていない拳銃をふりかざしながら
やぶれかぶれで飛び出して蜂の巣になり
スローモーションで倒れこむ悲劇の青年役とか似合いそうです。

・・ってまんま、以蔵ですね。失礼いたしました。

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佐藤健くんの岡田以蔵

2010-05-30 | 日々の泡
NHK「龍馬伝」で
岡田以蔵役の佐藤健くんを
初めて見た時
「ええ!?」と驚いた。

お人形さんみたいな大きな目にきゃしゃな身体で、
「人斬り以蔵」と畏れられた岡田以蔵のイメージとはまるで違ったから。

可愛い(^.^)で人を斬る、そのギャップがなんとも不思議だった。
強さより「哀れ」、「傷ましい」、「可哀相」が先にたってしまう。
しかし
渾身の熱演で周囲を圧倒。
いい意味で期待を裏切られた感じ。

敬愛する武市半平太に向かって
「先生・・・!」と言いながら
泣く顔には思わずもらい泣きしそうになってしまった。

けど、

龍馬伝は「泣き」のシーンが多すぎる気がする・・
武市も泣くし龍馬もよく泣く。
サムライは人前でそんなに泣くものではないと思うが・・
(佐藤くんは泣いてもいいけど:贔屓)
センチメンタルな演出がちょっと鼻に・・。

五社英雄監督の
「人斬り」では
石原裕次郎が坂本龍馬、武市半平太は仲代達矢だった。

肝心の主役、以蔵はというと、
なんと勝新太郎だったので
佐藤君のイメージとは真逆!!

もちろん勝新の、
野良犬みたいに荒々しく、無骨で乱暴で哀しい以蔵はよかった。

さて、
いよいよ「龍馬伝」では
以蔵も捕えられ、つらいシーンが続くけど
彼の最後は見届けたいと思っております。

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「八月の濡れた砂」吉岡治さん追悼

2010-05-27 | 日々の泡
作詩家の吉岡治さんが亡くなった。

吉岡さんには「天城超え」「真赤な太陽」等
数えきれないほどのメガヒット作があるけど、
映画ファンにとって忘れがたいのは
現井上陽水夫人の
石川セリが唄った「八月の濡れた砂」のテーマ曲でしょう。

湘南を舞台に
藤田敏八が無軌道な若者の夏を描いた作品で
切ないメロディと共に強烈な印象を残しました。

このジャケットの美人は
藤田みどりで
ファンファンこと岡田真澄の元奥さんでしたね。

そのファンファンも
敏八監督も吉岡さんも今はいないなんて
時の流れを感じますね。

石川セリさんは
大病を克服されて
つい先日NHKの「SONGS」で
この曲を歌っていらっしゃったのを聴きました。
声は少し出しづらいようでしたが
相変わらずの美貌でした。


「あたしの夏は明日も続く・・・」


ステキな詩ですね~~
たしか新宿で見た、映画も思い出しました。

吉岡さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。





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新東宝のお化け映画

2010-05-25 | 日々の泡
怖いのに可笑しい、
「怖可笑しい(コワオカシイ)映画」といえば
(通称コワオカ映画:勝手に命名)
なんといっても新東宝のお化け映画でしょう!

ホラーではなく
あくまでもお化け映画!ですので念のため。

その中でもお婆さんスター北林谷栄さんの向こうを張る
怪奇老婆クィーン:五月藤江が出ている

海女の化け物屋敷

「亡霊怪猫屋敷」

怪猫お玉が池

九十九本目の生娘


特におどろおどろしさ抜群!
伝統的なお化け屋敷スタイルの美術も楽しく、

大げさな音楽と共に、

ほうれ恐ろしいじゃろう!

ほうれ!見たか~~!お化け~~!

とばかりに煽ってくるところがコワオカ的なツボ!!

この中でも、
中川信夫監督を始め
後の大傑作「東海道四谷怪談」のスタッフが
集結した「亡霊怪猫屋敷」
五月さんの出番のインパクトも素晴らしく
不気味さ倍増の傑作に仕上がっているので
特におすすめです。

中川監督もメガホンを取った
「日本怪談劇場」は
マジに怖すぎて(マジコワ映画:勝手に命名)
冗談抜きで
洒落になりませんけど。

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「洲崎パラダイス赤信号」

2010-05-22 | ★イカス!映画たち
カッコイイ映画みっけ!

日本映画専門チャンネルで
「東京映画散策-
銀幕に見る失われた東京の風景」と題し
今はなき街並みを、当時作られた映画の中に見る超ナイスな特集を組んでいる。

昔の東京を知っている方々はもちろん
知らない世代も楽しめる好企画だ。
記録としても大変貴重ですよね。

橋の袂にかかるネオンに大きく書かれた
「洲崎パラダイス」は江東区にあった遊郭地帯だそうで
売春防止法制定前、賑わっている様子が良くわかる。

全体に漂うけだる~いムードが
なんとも気分~~!!

元娼婦の蔦枝(新珠三千代)と義治(三橋達也)の腐れ縁カップルが
だらだらくっついたり、離れたりやっぱりくっついたり。

男と女は流れ流れて遊郭の入り口にある飲み屋にたどりつく。
橋を渡れば洲崎パラダイス。
遊びに行く前に一杯ひっかけるお客が入ってくる店なのだ。

女手ひとつで店を切り盛りしている女将に轟夕起子

蔦枝はその店で酌婦になり、
義治は女将の口利きで蕎麦屋で働くことになった。

新珠三千代が演じている、
身体の半分は冷酒で出来ているような
あっけらかんとしたハスッパ女と
三橋達也の、腹をすかせた野良犬みたいなギラギラ男のコンビネーションが最高だ。

芦川いづみ、河津清三郎 、小沢昭一といった
脇役もキラキララメみたいに光っていて
川島雄三にかかれば
ひとつひとつの場面が
愛おしくて狂おしくてたまりませんわ。

真鍋理一郎の音楽も重要。
効果音を多用し、
熱っぽくて
もやもやした洲崎の「雰囲気」を盛り上げている。

平成になって、
きっちりクリアに無駄を省くが良しになってきたけど
昭和の、曖昧でいい加減で遊びがある、
お世辞にも清潔とは言えないアナログな世界に
居心地よさと郷愁を感じる人も多いのではないかしら・・・

などと考えました。

ラストの爆発的な開放感は「幕末太陽傳」に通じる。
梅雨から夏にかけてのムンムンした時期に見るのがお勧め!

1956年 川島雄三 監督
原作 芝木好子  
脚色 井手俊郎 寺田信義
撮影 高村倉太郎 
音楽 真鍋理一郎
美術 中村公彦

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有馬稲子の「胸より胸に」

2010-05-20 | ★人生色々な映画
生活のためストリップ劇場で働く娘(有馬稲子)の変遷を
彼女を囲む男たちを絡めて描く。
戦後の浅草界隈、仲見世、隅田川の映像がふんだんに盛り込まれ、
今となっては貴重な記録になっている。

戦争で家と家族を失ったにもかかわらず
イネコチャンは明るさを失わず生まれ育った下町で
踊り子をめざし働いていた。

工場で働いている
親友の久我美子は「歌おう会」なる、青年団に所属していて
(音楽担当は木下忠司。忠司的世界が爆発している)
イネコを誘うも「立派なストリッパー」になる夢を持っている彼女は耳をかさない。

この頃まだイネコはぼってりしたスカートに花柄ブラウスで垢抜けない。
うぶな少女丸出しである。

偶然知り合った大学教授(冨田浩太郎)は
純真な彼女にひと目惚れ!

イネコちゃんはあまりに無邪気で無垢で可愛いので、
彼女を見ると誰でも好きにならずにはいられなくなるのだ!

さらにナイスバディとくれば誰がほっとくであろうか!!
(勝手に興奮しております)

女癖の悪いインテリわけあり妻帯者(下元勉)も
同様にひきつけられる。
下元勉が暮らすのは海が見える鎌倉の家。
少女波とたわむれるの図は活き活き溌剌。キャワイイ~~

一旦はプリティ・ウーマンのような幸せを夢見たイネコだったが
彼らとは住む世界が違うことを自覚し、カタギの生活をあきらめる。

そうこうしているうち
バンドマンのチンピラ(大木実)にころっと騙されてしまい、
ヒモつきストリッパーとして一生懸命働き始める。

この時点で化粧もファッションもど派手になり、
見た目にも立派なクロウトさんに成長。

有馬さんは原作に惚れ込んで自ら願い出たそうだけど、
ストリッパー役なんて誰でも出来る芸当ではない!
さすがあっぱれイネコさまだ。
際どいポーズは取らないまでも
美しいおみ足と宝塚仕込のダンスを
惜しげもなく披露する場面は口あんぐりものです。

生活に疲れたイネコは
働く青年たちの「歌おう会」の世界に触れ、
新しく出直そうと決心するのだが・・・

イネコちゃんの熱演と戦後の風景が忘れがたい。佳作。
岸惠子・久我美子・有馬稲子の3人を中心に1954年設立された
にんじんくらぶ記念すべき第一作目の作品。

永井荷風もあの浅草の雑踏にいたのだろうか?

監督 家城巳代治
脚本  椎名利夫 家城巳代治
原作  高見順
撮影   木塚誠一
音楽  木下忠司
美術 平川透徹

1955年 にんじんくらぶ
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「胸より胸に」

2010-05-19 | 日々の泡
有馬稲子がストリッパー役をやっていると知って
かぶりつきで見た!
すばらしい脚線美と美貌にびっくり仰天!

さすが宝塚!の踊りもたっぷり。

モテモテの有馬稲子周りの男の中で
じっとり陰気で女ったらしの下元勉が面白かった。
はっきりものを言わないのよね~~

また後で書きます!

「胸より胸に」って意味深なタイトルですよね???
原作は高見順。

追記:■「胸より胸に」感想書きました!


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「新選組血風録」

2010-05-11 | ●面白かったTVドラマ
時代劇専門チャンネルで
見逃していた
「新選組血風録」(62年)が放送されていることを知り
あわてて第4話から録画開始!

白黒なのね!

低予算で作られたそうだが
半年後に作られた
「燃えよ剣」(カラーに格上げ)に負けない面白さだ。

メンバーもほとんど変わらず
鬼の土方(栗塚旭)、無骨な近藤(舟橋元)
のほほんキャラの沖田(島田順司)

「燃えよ剣」とまったく同じ。
なんともいい味出していた
裏通り先生の左右田一平は、腕の立つ斎藤一を演じている。

徳大寺伸がキップのいい原田左之助をやっているのも
嬉しい。懐かしい~~
徳大寺さんといえば
目の横の大きなほくろと苦みばしった眉間の皺がチャームポイント。
私が物心ついたころは悪役が多かったと記憶しているけど、
新選組もよく似合っているなと
思ったら、前に沖田総司をやったことも
あるようだ。

司馬遼太郎の原作を元にした脚本:結束信二がいい。
50分の中に毎回見ごたえがあるドラマが収まっている。
「燃えよ・・」は土方が主役だけど
こちらは群像劇の趣あり。
隊士ひとりひとりの個性が見事に立っていて、
大ヒットした訳がよくわかった。緩急も巧みで
ユーモアもありますしね。

ここぞという場面になると
渡辺岳夫作曲のマーチ風の主題歌が流れ、
盛り上げるところは
鶴田浩二隊長の「新選組」と同じだ。

このシリーズ、
見終わるとちょっぴり切なさが残るのが
またたまらない。

日本人で良かった!と思わせてくれる。

栗塚旭の記念すべき土方歳三デビュー作品だが、
栗塚さんお若~~い!あどけなさが残るというといいすぎだろうか。
それほどウブな感じですが
しっかり栗塚土方キャラを確立している。

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北林谷栄さんが亡くなった

2010-05-07 | 日々の泡
またもや
お悔やみ記事で
イヤになってしまいます・・・

北林谷栄さんが亡くなられた。

56年の市川崑 監督
「ビルマの竪琴」
オウムを肩に乗せた物売り婆さんの
たどたどしい日本語が上手すぎて
現地の人にしか見えず
ほんとに日本人か?と思った。
80くらいにみえたけどあの時まだ40代だったのですねえ・・
85年のリメイクのときも同じ役で出演し、ファンを喜ばせた。

あれはやっぱり北林さんでなくてはね~~

今井正監督の「キクとイサム」では混血児を育てる祖母役。
孫を抱きしめる姿に涙を誘われたけど
ニュースで聞いたところによると、
あの役をやるために
歯を6本折った?とか

田中絹代といい坂本スミ子といい・・絶句
北林さん、あなたもだったのか。

女優恐るべし。

素朴なお婆さん姿がよく知られているが
大映・島耕二監督「娘の冒険」での
セレブな奥様然とした
ハイカラな役がまた似合った。
田舎のお婆さん役とは
全然別人で、まるで魔法を見ているみたいだった。
「大誘拐」ではポスターも話題になりましたね。

宇野重吉や滝沢修らと劇団民芸を立ち上げた
筋金入りの舞台役者だったことでも有名だ。

数年前、
テレビのインタビュー番組に出られたときも
シャキッとしていて、
昔の学校の先生みたいな知的な雰囲気を漂わせていたのが印象的だった。
「仕事が無いときはなるべく歩くようにしています・・
用がなくても毎日近所の郵便局まで行くんです」とおっしゃっていた。

偉大な女優さんのご冥福をお祈り申し上げます。

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佐藤慶さんが亡くなった

2010-05-06 | 日々の泡
佐藤さんというと
どの役・どの作品・と選べないほど
沢山の映画やテレビに登場して
渋く光る魅力を作品に刻み込んでいた。

「青春残酷物語」「新宿泥棒日記」等、
大島渚監督作品の常連だったことも有名。

真っ先に思い浮かんだのは
新藤兼人監督の「鬼婆」だ。

舞台は戦国時代。
落ち武者狩りをして生き延びていた
乙羽信子と吉村実子親子の前に現れる若い男。
吉村実子との絡みはベスビオス火山の噴火!?みたいに衝撃的だった。
それを盗み見て
嫉妬に狂う乙羽信子もすごかったけど。

テレビでは和田勉演出版「天城超え」の土工役が忘れられない。
女は大谷直子。
少年に襲われた時のどろんとした目の中に、
色んなものが見えて
そりゃ~~すごかった!

佐藤慶って女にモテる役が多いなあと思ったことがあった。
お局様を夢中にさせて操る家老、患者とねんごろになる医者、
部下の妻をモノにする上役などなど。

いわゆる優男型二枚目ではないけど
強烈なセックスアピールがある、
稀有な俳優さんだったと思う。

腹にイチモツある役をやらせたら天下一品だった。
というか、
佐藤さんが出てくると必ず「なんかある」と
思いましたね。
その堂々とした雰囲気から、大物の役が多かったですよね。

ずんと響く低音もステキだった。

謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

合掌。


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